投稿元:
レビューを見る
はじめに、「黒田官兵衛(孝高、如水)は、日本人が大好きな人物である。名利を好まず、倹約家でもあり、戦略家として知られているが、ついに天下を獲れなかった。」とあります。
播磨国の土豪であった、黒田氏が筑前福岡の52万石の大藩にまで昇りつめた。
黒田官兵衛は、不敗不落の名軍師として、軍神上杉謙信とともに、信長・秀吉・家康の時代を駆け抜けた、希代の名将である。本書は、その時代を4つにわけて、50の問いと答えという形で彼の人生を紹介している。
気になった点は、以下です。
・もともと、黒田家は、播磨国の土豪であった。
・黒田官兵衛は、側室ももたず一人の女性と添い遂げている。妻 幸圓(光:てる)は、荒木村重に幽閉されたときは、黒田一族は、光を中心として一致団結をみせた。
・名刀 圧切(へしきり)織田信長から。菊一文字、足利義昭から。他、日光一文字、北条氏直から。いずれも、三振は、国宝。
・官兵衛は信長の家来であって、秀吉とは軍事行動を共にとっていた仲。
・四国征伐、特に、阿波の中世資料は極めて少なく、黒田家譜もこの時期には誤謬がある
・家督をはやめに、長政に譲ったのは、楽隠居のためではなく、黒田家を盤石にするための、官兵衛の深謀
・黒田家が親子して小田原征伐に出陣していたのは、その後の東北征伐(政宗)のためであったが、必要がなくなった。
・官兵衛は、風流人。茶の湯では、利休と通じ、また、連歌をたしなんだ。
目次
はじめに
第1章 黒田家の謎と若き日の官兵衛
第2章 信長配下の頃の官兵衛
第3章 「天下人の軍師」官兵衛
第4章 晩年の官兵衛
おわりに
黒田官兵衛略年表
主要参考文献