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凋落した貴族の屋敷で青年は幽霊を見る。呪われたデュスカレ家の物語。退廃と背徳の都パラディスに潜む恐るべき影。ローマ時代に遡る悲劇の萌芽。奇怪にして蠱惑的な幻想譚。
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幻想的で仄暗い――人間の厭らしい面を寄生した魔物を象徴にねちねち見せ付けつづけられた後に、ラストは意外なほど、からりと風通しよくそれなりに解決されて落ち着いた感じ。これは、あっけなく思うひともいるだろうな…とも思ったけど、個人的には雰囲気あってとっぷり楽しめた。
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ゴシック浪漫譚のようでもあり、怪奇譚のようでもあり。
毒があっても読みたいと思うのは、その毒がとても魅力的だからなのだと思う。
リーの作品を読むとそんなことをいつも思ってしまう。
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『パラディスの秘録』シリーズ。こちらは角川書店から刊行されていたものの再刊。これで、創元推理文庫で『パラディスの秘録』が全て読めるようになった。
都パラディスを舞台にしたシリーズ4冊中、最もオーソドックスなダークファンタジーで、とっつきやすいのはどれか、というと本作ではないだろうか。
ゴシックホラー的な雰囲気も素晴らしい。
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始めはホラーなのかと思ったが、読み進めるとエキゾチックな匂いと退廃的な雰囲気に満ちていく。文字の連なりも美しく、じっとり酔わせて貰える濃厚な一冊。
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パラディスシリーズ第何弾かは知らない。
子孫を残そうとすると文字通りの化け物になり、理性もなにもかもぶっとんで街を徘徊し、化け物の遺伝子を無理矢理孕ませるという悪業を繰り返す男。化け物に孕まされた女もまた化け物に、という負の連鎖。子はもちろん化け物。ローマ時代から現代へ受け継がれる呪い。化け物好きです。それだけです。
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ファンタジー。ホラー。
幻想ホラーに分類されるような長編作品を読んだのは初めてかも。新鮮。
各章ごとに、場所・時間・フォーカスする人物が変わり、読み進めるに連れて作品の全体像が見えてくる。
文体も雰囲気もストーリーも、決して読みやすくはないが、読んでいると止まらなくなる、不思議な魅力がある。