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ファンタジー感こそ強いけど、やっぱり、この作品は、漫画読みとして一目置いておきたい、芯の通っている教師漫画だ
非日常な世界観だからこそ、読み手は逆に、リアリティを感じられ、生徒らの悩みに自分を重ねやすく、そして、ヒトミ先生を初めとした、人生の先達たる教師らのアドバイスを、真摯に受け止められるんだろう
この『ヒトミ先生の保健室』のファンが急増しているのは、やっぱ、主役のヒトミ先生の存在が、おっぱいと同じくらいに大きいからだろうな。ヒトミ先生が、非の打ち所のない、単に美人な保健医だったら、ここまで人気は出まい。彼女が欠点だらけである自分を受け止め、真剣に悩み、もがいている生徒たちのために奮闘できる、懐のデカい女性だからこそ、読み手らはマニアックな趣味に目覚めていくんだろう、次々に(笑)
何かが足りない自分の現状に苦しんでいる誰かを救えるのは、完璧な人間じゃない、同じく欠けている事に苦しんでいても、前を目をしっかりと開いて見ている人間だけだ、と思う
あくまで、私は、だが、1、2巻より、この3巻の方が面白かった
ヒトミ先生の妹である三美が登場したり、平面系少女が次元の壁を壊しにかかってきたり、と内容も充実しているが、やはり、表紙を飾ってるだけあって、ゾンビっ娘もとい不死身少女の富士見ちゃんの話は響いた、心臓に
何故、富士見ちゃんは、ゾンビっ娘と呼ばれるようになったのか、その経緯がしっかりと語られており、ここに私は鮭夫先生の漫画家としての成長を見た
次巻も楽しみだ、どんな悩みを抱えた生徒が保健室を訪れるのか、ヒトミ先生の弟は登場するのか、多々良先生との距離に変化は生じるのか、色々と
この台詞を引用に選んだのは、気持ちがスッと楽になれたから。胸に詰まっていたモノがポロリと取れた爽快感で、自分が無自覚に悩んでいた事を思い知ったw 自分の人生が誰かの作りものとは思わないが、少なくとも、自分以外には自分の人生を前へ動かせないんだから、もうちょっと、自分を信じてやろう、と思えた