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読みたいと思った本
禅と日本文化 鈴木大拙
忘れられた日本人 宮本常一
日本美の再発見 ブルーノ・タウト
かわいい論 四方田犬彦
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読んだことがあった本
『弓と禅』
『遠野物語』
『日本辺境論』
『「かわいい」論』(途中まで)
読みたい
『武士道』『茶の本』『代表的日本人』
・・・この三冊は、日本が西洋列強に植民地化されないよう、日本人としてのアイデンティティを喫緊に確立しなくてはならない切実な背景がある、気がする。西洋と比較しながら日本を優勢的に扱っている印象。
『地獄の思想』
『忘れられた日本人』
『昔話と日本人の心』
『風土』
『陰翳礼賛』
『菊と刀』
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【茶の本】〇
茶道の理想とは、人生の些事に偉大さを求める善の思想を実践するものであり、その背後には「虚」がある。住居は屋根や壁ではなく、空間が必要。
完全な美を楽しむのではなく、完全を求める過程に重点を置く態度に、茶の精神が愛する「美」がある。
時代的(日清・日露戦争のころ)に、日本人が世界に誇るべき精神性を示そうとした。
【禅と日本文化】
禅は、言葉ではなく、座禅など個人的な体験による直感的な理解で審理に至ろうとする。禅は精神に焦点を置き、形によるものではない。
【弓と禅】〇
身をもって知るべきことを、知識として理解しても仕方がない。これは禅が言う「不立文字」に他ならない。
【地獄の思想】
日本人の思想には、禅以外の影響もあるよね、という著作。
日本人の思想には仏教が強く影響を及ぼしているが、
日蓮宗(生命賛歌、生命の思想)
禅(心の思想)
浄土宗(地獄の思想)の3つがある。
地獄の思想とは、苦悩と真摯に向き合う態度であり、心の苦悩と真摯に向き合う態度である。
【昔話と日本人の心】
「見るなの座敷」系統の昔話
登場人物が誰かに対して禁止事項を命じる物語
日本の場合は女性の役割が重要
→日本人の自我の成長は「女性像のヒロイン型」
日常や非日常を超えて、やがて無を目指すもの。
西洋の場合は「男性」の役割が重要
→西洋人の自我の成長は「男性像のヒーロー型」
【日本辺境論】〇
日本人には自尊心があるものの、その反面、ある種の文化的劣等感を持つ。「ほんとうの文化は、どこか他のとこで作られるものであって、自分のところのは、何となく劣っている」という意識。
→日本が中華思想を受け入れたときから始まる。しかし、それでいい。よそに素晴らしいものがあると考えることは、謙虚になり他者を学ぶことにつながる。しかし、それが外部の評価を気にするだけで学ぶ意欲を失くしたら終わり。
【いきの構造】〇
「いき」の本質を、「意気」「野暮」「甘味」「渋み」「地味」「派手」「上品」「下品」からなる直六面体で理解し、「いき」の本質は、「垢ぬけて(諦め)、張りのある(意気地)、色っぽさ(媚態)」にある。
【陰翳礼讃】〇
陰翳こそが日本の伝統美。どこからか明るくどこから暗いのか判然としない「かげ」に、伝統美が宿る。境界線が朦朧とする様子。
何故日本人は陰翳を好むのか?東洋の人々は、おのれの置かれた境遇の中に満足を求める。光線が乏しいなら乏しいなりに、かえってその闇に沈潜し、その中に自ずからなる美を発見するのだ。
【美しい日本の私】〇
日本人は単に自然を愛でるだけでなく、その背景に「無」を感じた。この無の思想が日本の美の背後にある。
【日本の伝統】
日本の伝統を回顧するだけの伝統主義者は、今現在を見つめそこから美を見出すことを避けている。
日本の伝統を徹底的に見つめて新たな想像を行うことで、伝統は継承される。
【���わいい論】○
かわいいの背後にはグロテスクがある。それはかわいいものはデフォルメされ、身体的欠落を帯びながらも、どこか親しげで好奇心をそそる感情があるからだ。また、対象は未完成であり、対象は人間の側からの保護を絶えず必要とする存在であり、無防備にして無力な存在だ。
【菊と刀】○
階級制は日本人の観念に深く刷り込まれており、この制度の中で自分にふさわしい位置が保たれている限り、日本人は不服を言わない。
日本人には義務や義理といった債務の返済が課せられている。その義理を果たせない場合は世間に対して「恥」を感じ、これをとにかく避けようとする。
西洋の場合は逆で、自身の内面にある「罪」を基準に行動する。
真の罪の文化が内在的な罪の自覚に基づいて善行を行うのに対し、真の恥の文化は、外面的強制力や他人の批評に基づいて善行を行う。
「菊」は自制心や義務、「刀」は自己責任を表す。
【甘えの構造】○
甘えにはけんこうな甘え(互いに信頼してる上での甘え)と病的な甘え(自己愛に基づく甘え)があり、前者を駆逐しすぎた結果、後者が蔓延るようになった。
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日本文化論や日本人論の名著の要約を紹介した本
【こんな人におすすめ】
日本人論に興味がある
日本文化論に興味がある
上記に当てはまるけど、長い本を読むのは嫌だ