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ヒロインの言動の理由が最後明らかになったとき、とても胸をしめつけられました。清純な信仰を最期まで貫いた姿勢はとても印象に残りました。
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フランスのノーベル賞作家アンドレ・ジッドによる小説。愛と信仰の相剋を描く、美しく悲痛なラブストーリー。
愛も信仰も純粋すぎて、混ざり合うことができなかったというべきか。神に至る道は狭き門ゆえに二人では入れないということか。相思相愛なのに結ばれないもどかしさ。身を引いていくアリサの心情がつかめず、最後の日記まで、見えない真相にやきもきする。美しく終わったようにも見えるアリサの人生と信仰をどうとらえるか。アリサが求めた至高の愛とジュリエットがつかんだ現実的な幸福、どちらが正しいのか。。独身を貫くジェロームの姿は美しくも悲痛だ。非常に後を引く、心に残り、かつ考えさせられる名作。
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十数年前に読んだときには、信仰心ゆえに恋へ踏み出さないアリサのお話しだと思っていたが、解説にある本当は信仰心など特になかったのではないか、という点を意識してみるとまた違った読み方ができた。
また、以前読んだときはジェロームとの結婚を恐れていることをアリサの臆病さや自己肯定感の低さと捉えてしまっていたが、もっとストレートに読んでもいいのかなとも。"アセクシュアル"的な(知識が雑なのでここにそれが当てはまるかはわからない)そういう意味で。