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情景の描かれ方がとても丁寧でした。
読後はどうしようもない気持ちになり・・・とても胸が苦しくなりました。
自分を貫いて生きる、それ故にうまく生きることのできない、世界に馴染めない神谷さん。
神谷さんに憧れる後輩徳永。徳永は世界に馴染めないと自覚しつつも、生きるために神谷さんのようにお笑いの中で自分を貫いて生きることを選ばなかった。
徳永の、好きなように生きる神谷さんへの嫉妬、蔑み、憧れ、尊敬という正反対の気持ちが混ざった感情にとても共感できます。
「生きている限り、バッドエンドはない。」
それでも、これからの神谷さんを思うと、なんだか途方もなく絶望した気分になりました。
どうしても、又吉さんと徳永がかぶります。
徳永と山下の最後の漫才は泣けました…。会話、ネタの掛け合いがやはり秀逸!
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純文学ですね。正当な。
自分はお笑い全般に基本的に興味ないけれど又吉君は好きなので、どんな文章を書かれるのか楽しみに読みました。
…しかし、内容に興味を引かれなかったせいか取っ付きにくかった。
多分好き嫌いと評価がとても別れるように思います。
文章はうまく、さすが読書家と思わせられました。
読み手の文学性や読書歴が問われる感じがします。つまり浅くも深くも読めるというか。
でも好きじゃなかったなぁ…。苦しくさせられて、文学性も感じられて、人間が良く描けていると思うけど最後まで二人に共感できない感じで…。お笑い好きだったらもう少し違う読後感得られたかなぁと思ってみるものの、そういうことでもないような。
ただ、芸人さんの覚悟のようなものは文章から伝わった。
お笑い好きではない自分には、だからこそそこは良かった。
これは次回作を待って評価持ち越しです。自分たちの世界から離れたものを描いた又吉君の小説も読んでみたい。
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読み終わってすぐの感想は
ちょっと悲しい青春小説なんやなぁと…
もどかしくて、切なくて、悲しかった
多分、作者が又吉氏じゃなかったら
ただただ地味な小説として受け止められるのでは
そんな風に思ってしまったのは、少し嫌味かな
でもね、次にどんな本を書くのかなって
とても気になる本ではあったな
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又吉さんも好きで、前評判もよかったので読み始めました。思っていたよりも短く軽く読めました。伝えたかったのは相手の受け取り方次第で物事の良し悪しが決まるってことなのかな。
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クスクスにやにやうるうるして読みました。
救われるよー
やー おもしろかった。
切ないし。
優しいし。
感動した。
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単行本で再読したけど、やっぱり面白い。
今年いろんな賞に係って来るだろうね。そうするとあれこれいうヒトも出てくるだろうけどあれこれ関係なくただただ面白い本、だと思う。
設定も展開も面白いけど、かれらの多弁さが今、若い人たちにとって新鮮なのかも、と。
直接会話するよりネットで文字でやり取りする方が楽だという世代にとって彼らの放出する「言葉」の波を浴びることがいい刺激になるんじゃないかと。
そして若くない世代にとっては、一つの懐かしさ、若い熱の名残、みたいなのが心地いい、たぶん。
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初めて挑戦した純文学。。。
結論から言うと、あまり好きになれなかった。
純文学を好きになれなかったのではなく、
この作品が好きになれなかった。あまり芸術性が高い文章だとも感じられなかったし。。。
何より、神谷のセリフがほとんど理解も共感もできなかったことが
作品全体を好きになれなかった理由において大きな要因だと思う。
神谷、という登場人物に魅力を感じることができなかった。
「僕」は神谷に、「自分は自分の道を行く」という姿勢を崩さずに、
常に全身全霊でお笑い芸人でいてほしかったんだろうけれど、
それすらも神谷はまっとうできていなかった気がした。
なんというか、中途半端に笑いをつきつめようとして、
でも、それと、自分が人として生きていくことを両立できなかった
哀しい男の話。という感じ。
神谷が最後にした「最高に面白いとしてやったギャグ」にも引いたし、
「僕」が最後に披露した漫才も、何が面白いのか理解できなかった。
もしまた気が向いたら、
本物の純文学を読んでみようかな、、、しばらくはいいかも。
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今、話題のピース又吉の小説。お笑いを仕事にしている人だからこそ書ける本。お笑い芸人二人。人生のすべてをお笑いに捧げた先輩芸人と彼を尊敬しつつも、彼と同じ人生を送ることを半ば諦めている後輩芸人の物語。
お笑い一本で頑張るにはとても大きい覚悟と勇気が必要なことを感じる。「売れる」という輝きと挫折の間に、笑いに取り憑かれた人々のあがき続ける姿が描かれている。文体や描写も静かで優しい感じ。時折繰り広げられる掛け合い漫才のようなやり取りでさえもユーモラスで静寂感が漂う。
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ちゃんとしっかりした純文学作品だった。いろんな作品を読んできた感じが出ていた。芸人の世界を描いているのは又吉さんの強みなんだろうな。まったく違う世界の小説を読んでみたいなと思う。
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音が臭いが色が此方側へ迫ってくる。クライマックス、なんでもない描写なはずなのに涙がとまらなくなった。次回作を静かに待ちたい。
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唸ってしまった。素晴らしいと感じた。漫才コンビ「ピース」の一員。おどおどしたたいどはお笑い芸人とも思えないが芥川龍之介のような風貌はこの才能がそうさせたか。ほとんどの努力は報われない。徒労にならぬよう生きて行こう。そう思わせる芸人の世界。
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普段あまり小説を読まないのだが、流行りなので読んでみた(笑)。
笑いを生業とする人々の些細な哀しみの叙情詩。
此れが意外と悪くなかったんだな。期待してなかっただけに…
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純文学ときいて、取っつきにくい内容だったらどうしようと思っていたけれど
かなりの杞憂だった。
又吉さん自身のこともふまえて書かれているのではと思うほどに
漫才に対する深い思い入れが感じられた。言葉の使い方や言い回し、ボキャブラリーもかなり豊富で、すごく感動しちゃった。芸能人のなんちゃって小説に毛が生えたものかなと高をくくっていたあたしは、かなりの衝撃でした。
神谷さんとの絡みは不思議なんだけど、すごくしっくりきて空気感とかがダイレクトに伝わってくる。又吉さんの人に対する距離感とか優しさが随所随所に感じられてとても良かった。
次回作にも大いに期待!!!!
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芸人の先輩と後輩の話。
真面目な後輩芸人徳永と予測不能の先輩の神谷は
二人とも哀しい芸人だった。
クライマックスは無い物語だが、作者の表現力は、芸人の枠を超えている。
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話題の一冊。
純文学ということで驚く展開があるわけでもなく人によっては退屈かも。
ただ文学好きを名乗るだけあって言い回しの妙はさすが。
この一冊を壮大な漫才と見るなら最後は「もうええわ」で終わらせて欲しかった。