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濃いです。研究の変遷など、良くある話はさることながら、AIにまつわる各国・各企業の競争原理の変遷や観点の違いが面白い。日本は米国企業の下請けになってしまうのか…筆者は警鈴を鳴らしています。
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残念ながら題名にあるような「衝撃」を受ける内容では無かった。
最終章で取り上げている「将棋電王戦」の結果が出る前に出版されてしまったせいかも知れない。「将棋電王戦」に限って言えば、AIはまだまだだと感じてしまう。
本書ではロボットを主に取り上げているが、もっとビッグデーターとの組み合わせにより、知らず知らずのうちに我々の生活を変えてしまっていることも紹介してもらえたら「衝撃」の度合いが増したと思う。残念。
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AI…人工知能
ニューラルネット…AIの一種。ニューロンのネットワークを工学的に再現したAI。p5
機械学習…コンピューターが大量のデータを解析し、そこからパターンを抽出し、ロボットや自動車などが自ら学習し賢くなること。p14
機械学習の中でも有望なのが、ディープラーニング。(ディープラーニングはニューラルネットの一種)画像認識や音声認識などのパターン認識を進化。p28
また、ディープラーニングは自然言語処理を進化させる。これにより、レコメンドやターゲッティング広告の精度が向上。p31
AIは、2045年には人間の知性を超えるかもしれず、それを人間が制御できるか?
自律的に動くロボット兵器や、雇用の激減の危険性。p40
また、過渡期の問題として、
・自動運転車のフレーム問題。Siriなどではもんだいないが。p60
・利便性とプライバシーのバランス
機械学習…「言葉を聞き分ける」や「写真を見分ける」という人間の知能を、コンピューターが得意な、大規模な数値計算にすり替えること。p78
GoogleやAppleの目的は、ロボットのセンサーやデータを通じて、ビックデータを収集すること。p157
AIは雇用を奪う。
AIは長距離トラック運転手などの環境を改善したり、人間にインスピレーションを与えられる。また人間の行動を予測するのは苦手。p223
ただ、本質的な創造性(過去の経験をつなぎ合わせ、新しいものを結合する)も可能にし始めている。p235
人間の先見性と懐の深さによって、AIの技術は進歩し続ける。p242
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最近、あちこちで人工知能の話題を聞く気がする。はたして、これは一時的な流行なのかどうか。SF映画のような日はやってくるのかどうか。
機械学習は気になるけど、実際に触ったことはない。いつか機械学習を使ったプログラムを組めるようになりたい。
それにしても、そろそろ翻訳ソフトもニューラルネットを使って精度が高くなりそうな気がする。もっとわかりやすくなってほしい。
ロボットもどこまで進化するのだろうか。ドラえもんみたいなロボットが実現することはあるのだろうか。まあ、でも本書を読んでるとそれはないような気がしてきた。
人工知能を使ったアプリを提供している、HEROZという会社が気になった。将棋ソフトも強いらしい。
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モバイル・コンピューティングでは、従来のGUIに代わって、もっと自然で軽快な操作方法(UI)が求められるのです。
Siriを「モバイル・インターネットの顔」にしたいの
が、現在のAI研究は大きく三つの学派に分かれて行われています。
によって、爆発的に増大した多彩なデータを指すことが多いようです。 ビッグデータは大きく「構造化データ」と「非構造化データ」の2種類に大別
アップルは「Siri」、グーグルは「セマンティック検索」、そしてフェイスブックは「グラフ検索」によって、いずれもスマホに向かってユーザーが知りたいことを囁くだけで、最も使える情報を最も簡単に提供
マイクロソフトはこれを単なる検索エンジンではなく、「意思決定エンジン(decision engine)」
日本代表のサムライたちが無敵艦隊スペインに勝った」と聞いても、誰も刀を持った日本の武士が軍艦に切りかかる姿を想像したりはしないでしょう。
第五世代コンピュータ開発プロジェクト」
第五世代コンピュータは、実は真に独創的な研究とは言えなかったのです。それは「ルール(規則)ベースのAI」を開発しようとした点において、1960年代のAI黎明期に試みられた手法と基本的には同じ
UCLA)で働いていたジュディア・パール(Judea Pearl)という科学者が、そこにブレークスルーをもたらす画期的手法の研究に着手
ベイズ理論(ベイズ定理)」を情報科学に応用した「ベイジアン・ネットワーク」と
ベイズ理論はいわゆる「主観確率」
主観確率の考え方では、私達が過去の経験や勘などに基づいて、(言葉は悪いですが)適当に「確率」を決めても構いません。繰り返しますが、現実世界では、私達が何かを判断するのに十分なデータが予め揃っていることは、ほぼないからです。
確率が本来、「大数の法則」に支配されるように、ベイジアン・ネットワークのような統計・確率的な手法が実用化されるためには、大量のデータが必要
機械翻訳以上にグーグルが力を入れているのが「セマンティック検索」
グーグルが構築中の「ナレッジ・グラフ(Knowledge Graph)」と呼ばれる巨大データベース
知識のリストは、AIの世界では「オントロジー(知識体系)」と呼ばれ、それらが無数に蓄積されたデータベースは「知識ベース」
2012年末の時点で約6億件に達したと言われますが、その後も増加し続けています。この作業は、グーグルが開発した機械学習プログラム
グーグルの機械学習システムは、ウエブ上にある無数のホームページを読み漁り、それらを統計的に分析することによって得た知識を、ある種の知識体系の上にマッピング
最近第三のアプローチとも呼べる「ニューラル・ネットワーク」
フランク・ローゼンブラット氏が考案した「パーセプトロン」
ヒントン氏はこれを「ディープ・ラーニング(Deep Learning)」
視覚」「聴覚」「触覚」「味覚」など、人間の様々な知覚能力に通底する基本的なメカニズムがある、
スパース・コーディング(Sparse Coding)」
情報の抽象度を段階的に上げていって、最終的に何らかの概念を獲得するのがディープ・ラーニングの特徴
ます。20世紀中盤に本格的なデジタル・コンピュータが発明された当初、人と機械の関係、つまりユーザー・インタフェース(UI)を研究する人たちは二つの学派に分かれました。一つは、スタンフォード研究所(SRI)のコンピュータ科学者、ダグラス・エンゲルバート氏を中心とする学派。もう一つは、そこに程近いスタンフォード人工知能研究所(SAIL)のジョン・マッカーシー氏を中心とする学派
マッカーシー氏らの学派は「AI派」
人間の知的能力をコンピュータのようなツールによって強化する点から、「知的増強(Intelligence Amplification:‥IA)」
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なぜ、googleやfacebook、amazonまでもが、AI研究を加速させているのか。
Pepperは、その目で何を見ているのか。
わかりやすく、でもしっかりとした主張のこもった内容であっという間に読み終わった。
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AI、インターネット、ロボット…。「そういう分野は苦手だからついていけない」と拒絶する人も少なくないが、そうは言っていられない。将来、知らないうちに人類の領域まで「トロイの木馬」のように入り込んで来るだろう。最先端の研究を正確に理解することはできなくても、ある程度の知識は持っていなければならない。
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同著者の前作も読んでいるのでいくつか既知の部分はあった。こちらのほうが最新版なので人工知能事情を知るためにはこっち読んだらいいと思うけどこの短い数年間で人工知能環境がどれだけ発達しているかを知りたいなら二冊とも読むことを勧める。
本の内容については同時に同じような内容の本をいくつか読んだせいでこの本に対しての特別な印象があまり思い出せないので触れないでおく。でも人工知能を語る上でチェスと将棋は絶対にはずせないのかどの本にも登場してるな。
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人は人工知能に取って代わられるか、ということに関心があり、手に取った1冊。
様々なキーワード、人工知能の課題について書かれているが、どこか【人の崇高さ】というところに偏って書かれている印象もある。
【IoT(Internet of Things)】すべてのモノがインターネットにつながる
【ディープラーニング(深層学習)】人間の頭脳を構成する神経回路網を人工的に再現したニューラルネットの一種。自力で「猫」や「人」の顔などの視覚的な概念を学習。そして、その学習成果に基づき、コンピュータ画面上にそれらのイメージを0から描き出すこともできる。
【スケーラビリティ】システムに入力されるデータ量に比例して、その性能がアップする。従来のパターン認識技術では、データ量がある値を超えると、そこで性能がほぼ頭打ちになっていた。ところがディープラーニングではそれが起きない。つまりシステムが消化する音声や画像などのデータ量が増すほど、それらの認識精度が天井知らずに上がっていく。
【シンギュラリティ(技術的特異点)】米国の著名な発明家、現在はグーグルのAI開発責任者を務めるレイ・カーツワイル氏ら、一部のエキセントリックな科学者たちが提唱している科学思想。「AIは今後、指数関数的な成長を遂げ、2015年ごろには人間の知性を超越した存在になる」。
【AIの得手不得手】
AIによる雇用の浸食は、「運転手」「ウエイター」「看護師」など、現存する職種の47%がAIに奪われると予想がされた。例えば、電話による販売員、データ入力、小売店のレジ係、など単調な反復作業からなる仕事が奪われていく。一方で、医師、ファッションデザイナー、起業家、など創造的な仕事、あるいは、マネジメントやマーケティングなどの高度なコミュニケーション力を要する仕事、更にベストセラー小説を書いたり大ヒット映画をプロデュースするといった芸術的仕事は、否定形的な仕事であり代替が難しいとされる。
コンピュータはある限定的な枠組み、「チェス」や「将棋」のようにルールがしっかりと定まった限定的な世界では無類の力を発揮する。
しかし現実世界のように、何が起きるか分からない状態、つまり限定的な枠組みを決めることができない世界では壁にぶつかる。
Siriや音声検索では、例え何らかの間違いが発生してもユーザーにはほとんど被害がないから許される。
現代AIのベースとなる「機械学習」とは、例えば、「言葉を聞きわける」「写真を見分ける」といった人間の知能を、コンピュータが得意とする大規模な数値計算へ巧妙にすり替えることで成り立っている。
原発建屋の複雑な内部構造や、床に散乱した瓦礫などによって、思うようにロボットを操作するのが難しく、活躍することができなかった。例えば、わずか9段のはしごを登りきるまでに今のロボットでは8分かかる。
【どちらに分がある?】
あくまで勝負を最優先するチェスや将棋の場合、コンピュータに分があるが、建築物の設計ではそれを評価する人間の主観が最優先されることから、むしろ人間の方に分がある。人間の主観はコンピュータでも予測不能。
��そんなこと言ったら元も子もないのでは?
素性を明かさなければ人を感動させることのできるようなエミーは、バッハやショパンのような芸術家と同じような創造性をもっていると考えている。
→これも人間のエゴ。ロボットが人様を満足させられるわけがなかろう、という隠れた前提が見え隠れする。
【創造性とは何か?】
これまで人間とコンピュータを分ける最大の要素は「創造性」や「独創性」にあると考えられてきた。しかし作曲活動のような最も人間的で創造的な作業までも「音楽データの量とそれを再構築する能力」などという無機質なコンピュータ科学の対象となりつつある今、その本質が改めて問い直されている。いったい、創造性とは何か?
スティーブ・ジョブズは、「創造性とは物事を結びつけることにすぎない」と言っている。
【意識とは何か】
神経科学や心理学など異なる研究領域を通じて共通の定義する確率がされていない状態。
私たちが何かに注意を向けていると、脳を構成する無数の神経細胞のうち、特定の何個かだけが同時に発火する。
【AIに残された課題】
1.人から機械への制御権の移譲
どこからどこまで権限を委譲していいか悩ましいところ
2.ロボットの行動基準や倫理観
正直なところ明確な基準や原則などを打ち出すことができない
3.利便性とプライバシーのバランス
言うまでもなくプライバシーに関する懸念をどのように規定か
4.監視社会の到来にどう対処するか
IoTなどによる従業員の監視
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小林雅一『AIの衝撃』講談社現代新書
久々に新書を。
明日の『ニッポンのジレンマ』(ビッグデータのジレンマ大研究@秋葉原)収録の観覧に備えて予習!
AIとは…
人工知能(Artificial Intelligence)のこと。
ホーキング博士やビル・ゲイツらも警鐘を鳴らす「AIの脅威」は、最早SFの世界の話に留まらないかもしれない。
AIが異常な発達によって、人類の脅威となるなんて聞くと映画『ターミネーター』や『マトリックス』なんかを想像する。
本書は、決してAIの恐ろしさを煽ったり、絶望的な未来を嘆いたりはしない。
冷静に人工知能の研究の歴史と背景、現状と課題を述べる。
現代AIのキモは何と言っても「機会学習」。iPhoneのSiriのように言葉を聞き分けたり、Facebookの写真を投稿すると写真を見分けてタグ付け予想したり…ちょっと怖いけど。
さて、ターミネーターのように人間を滅ぼすようなことはないにしても、AIの発達によって人間の仕事が奪われてしまう恐れがある。
しかし、それに対しては「むしろ人間が本来やるべき仕事を見つける良いチャンスになる」と意外と楽観的…いいのか?笑
筆者が言うことには
「私たち人間はあえて自らの雇用や居場所を犠牲にしてまで、人類全体の生存と繁栄を促す新たな技術を開発し、それを受け入れてきました。(省略)このように将来を見据えることのできる叡智と包容力こそが、私たち人間に残された最後の砦なのです。」
らしい。
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前著「クラウドからAI」でグーグル等のIT企業はなぜAI研究に力を注いでいるのかについて述べた著者が、現状の最新AI技術動向についてまとめた一冊。
現在のAI技術は、最新の脳科学の知見が反映されたており、「ディープ・ラーニング(深層学習」「ディープ・ニューラルネット」と呼ばれる。脳の記憶メカニズムであるニューロンとシナプスも模した構造が多重に積み重ねられた構造で、第1層から第N層までの階層を進むに従って学習や理解が深まっていくとのこと。
このようなシステムは1980年代からあったが、現在のニューラルネットは最新の脳科学の知見を反映していること、ビッグデータを取り込んで過去にはない学習機会が得られていることが従来との違い。
本書を読むと、AIが人間並みの知能を獲得するのも、そう遠くない未来なのではないかという気がしてくる。
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技術的な面と倫理的な面の両方について、過去の歴史から最新の動向まで、わかり易く書いてあってよかった。1年後には状況が変わってる可能性があるから、出版されてすぐ読むのがいい。
ロボットが人を支配するんじゃないか、ていう、AIの話題につきもののテーマに対する(筆者なりの)答えもあって、締まった。
このテーマに対してぼくの考え。ロボットが人より圧倒的に速く、正確に思考できるようになった結果導き出す答え(ロボットが取るアクション)は、もしかしたら「ロボットが人を支配してはいけない」という答えかも知れない。逆に危惧した通りの答えになるなら、ロボットがいなかったとしても、スーパーな人間ばかりの世界が何年後かに訪れて、その人達に支配されて、同じ結果になるんじゃないか。つまり、早くゴールを知れるだけで、人の思考の果てにしか向かわない。だから、どしどしAIすすめるべき。
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シンギュラリティ 技術的特異点
グーグルのAI開発責任者 レイ・カーツワイル
AIは今後指数関数的な成長を遂げ、2045年ころには人間の知性を超越した存在になる
2013 雇用の未来 オックスフォード
残る仕事 新しいビジネスを生み出す起業家のような創造的な仕事、マネジメントやマーケティングなど高度なコミュニケーションを要する仕事、芸術的な仕事、非定型な仕事 庭師、理髪業、介護ヘルパー、料理人
なくなるもの オフィスでの単純な事務処理、銀行の窓口業務、(基本的には単調な反復作業から成る中間所得層の雇用はいままで、業務用ソフト、産業用ロボットに奪われてきた。
今後非定型的な肉体労働も奪われるかも
最後に残るのは高度な創造性と社会的知性を必要とする職業のみ残る
deep learning 難問を解決するが、そこに至るシステムの思考経路を開発した技術者も理解できない
ルールヘースのAIではフレーム問題解決できないがdeep learningなら解決するか?
プリンストン大学とグーグル コネクトーム 脳を構成する無数のニューロンの完全な接続図 ニューロンパップを作る
ウィロウガレージの作ったROSがロボット用のOSのデファクトスタンダード
山海嘉之 サイバーダイン 最初経営のプロを招いたら大企業病になって失敗
日本は長年ヒューマノイドロボットに注力しすぎて、実用ロボットの開発をおろそかしにしてきた
1996 アシモの歩行の成功体験に酔いしれた
deep learningの技術 Toyota technological institute at chicago
将棋ソフト ゲーム木の探索能力、局面の評価関数
ボナンザ 評価関数に機械学習 過去の棋譜を解析 強い棋士の大局観(評価能力)に最も近い形へと漸進的に近づいていく技術が実装
コンピュータならではの新手
人間のプレイヤーから学ぶことを卒業 機械同士の対戦から学ぶ
チェスだけでなく一般的に言えることだが、何かがコンピュータに抜かれるまでは「あれこそ至高の競技だ、人間知性の表れだ」などと持て囃されながら、抜かれた途端、「あんなものはもともとたいしたことなかった」と足蹴にされる傾向があるようだ
スティーブ・ジョブズ 創造性というものは物事を結びつけることすぎない
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技術的なことは詳しくない。歴史的なことも孫引き的。衝撃と言うほどのタイトルではない。あくまで現況レポート。
・評価は社会的な影響を受ける。(まあ当たり前か)
・創造はゼロから何かを生み出すのではなく、何かと何かを結びつけること。
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先日(2015年9月5日)トヨタが自動運転技術開発のため米マサチューセッツ工科大学、スタンフォード大学とAI(人工知能)の研究で協力するとのニュースがあった。今後5年間で60億円を投資するという。
ハンドルを握らないで自動的に運転される車というのは夢のような話だが、おそらく10年もしないうちに高速道路を走る車の何%かは自動走行しているかもしれない。
「人工知能は人類の敵か」と書かれると、まるでブレードランナーのレプリカントやターミネーターのスカイネットを思い出してしまうが、この本で紹介されるAI(人工知能)はもっと現実的なものだ。これからは、現在「道具」として使われているもの(工業製品)に、どんどんAIが実装されていく事になるのだろう。