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投稿者:Chocolat - この投稿者のレビュー一覧を見る
一羽の鳥を巡るオムニバスのような内容です
最新作「とわの庭」を読んでから、そういえば読んでなかったな
と、ちょっと遡って2015年のこの作品を読みました
正直言って、冗長
「とわの庭」には、新たな気付きや、大胆なストーリー展開などがあり、比べるとまだまだ未熟だったんだなあと感じました
味わいのある登場人物やら、エピソードなど、なかなか面白いのですが、勿体ないですね
加えて、女性の病気話が多くて、男性は添え物みたいに描かれているのが、謎でした
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オカメインコ、リボンのお話。
連作短編なのかなー。章で区切られてはいないけど。不思議な感じの心がじんわりと温かくなる物語だった。
すみれちゃんの過去が悲しく胸に来るものがあった。
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ん?結果として一連の鳥さんは、同一鳥なのか?それとも別の鳥?たぶん、違う鳥だったはず。長々と時間かけて、途切れ途切れに読んだから、ちょっとうろ覚え。
でも、みんな同じ鳥だったら、もっとよかったかも。そうかもしんない、と空想を逞しくしてみなさいな、という作者の謎かけなのかもしれないけど。
わたしの母は、極度の鳥嫌い。あまりに鳥嫌いなせいで、愛犬と散歩してて鳥と遭遇すると、怯える母を見て、超がつく臆病犬なくせに、我が妹犬は、果敢に鳥を追っ払いにかかるほど。
カラスとかに、逆に襲われたら困るので、やめてほしいのだけど。
追っ払うと、めちゃいいことした、ってドヤ顔するのが、もうバカバカしくて、愛おしい。
でも、この本は、動物を1度でも飼ったことがあれば、きっと愛おしいその子を思い出して、主人公たちとともに、一喜一憂してしまうのではないだろうか。
うちの子が行方不明になったなんて、考えるだけで、気が狂いそうになるし、主人公のひばりの悲嘆は本当に同情を禁じ得ない。
鳥は、犬よりもっと、いなくなっちゃうこととか、あるのかもしれないね。
かといって、鳥の羽を切って、逃げられなくしたり、犬の声帯を切って、吠えられなくしたり、なんてことは、絶対に許せないけど。イギリス(だったかな?西洋でした)とかでは、犬の声帯を切るのは、実はよくあるそうです。吠えると迷惑になるから、とのことですが、信じられません。
掛け合わせて、体は弱くとも、かわいい品種を作る。飼いならして、自分たちの都合のいいように、声帯を切る。逃げられないように、羽を切る。
本当に、人間という生き物は、強欲です。
そのままで、愛することができない。そのまま愛することができるのは、カミサマくらいなのかもね。まぁ、私は無神論者ですけど。
と、話が逸れました。
人の都合で、誰かに譲られちゃった鳥さんもいましたね。そういうのも、仕方ないのかもしれないけど、どうかと思うなぁ。
生き物と向き合うのは、本当に難しいことなんですね。死ぬまで、付き合うということは。
最後の、あの子は、本当にリボンだったのだろうか。おばあちゃんが送ってくれた、使者だったのかもしれない。
本当にギリギリ瀬戸際に追い込まれた時、小川糸さんは、こんなメルヘンな救済をいつも最後に用意する。
実際には、こんなことはあり得ないのかもしれない。でも、夢を見たっていいじゃないか。救われたいタイミングに、救われることは実際にはなかなかないからこそ、私は彼女の本を読むのかもしれない。
日常の中で、壁にぶつかっても、私たちは生きる限り、連綿と続く日常を生きなくてはいけないけど、その中に救いが欲しくて、私は本を読むのかもしれない。そう思った。
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リボンはReborn。
小鳥の寿命の長さを初めて知りました。その長い命があってこその奇跡。
すべての人がそれぞれの幸福を手にする物語は、私にも幸せをくれました。
ベルリンの壁は私が生まれる前の年に築かれたのですね。そのことを初めて知りました。
いろんな方の人生が歳月を渡り、やがて終焉を迎えていく。その当たり前のことがふんわりと、ほんのり切なく描かれた物語。読もうと思ってページをめくると、決まって眠くなるのも不思議でした。
ありがとう。
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オカメインコと暮らす話。
連作短編集でいいのかな。
オカメは賢くて可愛い。
個体ごとに性格も違うし 心が通じ合うコもいるかもね。
最後のひばりさんを読んでると
なんだか苦しくなったけど
リボンとの再会で少し温かくなれました。
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少女と祖母が大切に温めた卵から孵ったのは一羽のオカメインコだった。二人はリボンと名づけ、かわいがって育てるが、ある日リボンは飛び立っていってしまう。その後リボンと出会った人々は、この小鳥に心を寄せることで、生きる力を取り戻していく。人々の絆を描く感動作。
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・「こしかた、ゆくすえ?」
棒読みすると、まるで偉いお侍さんか誰かの古めかしい名前のようだった。
「今まで歩いてきた道と、これから歩いていく道、要するに過去と未来のことを言うのかしらね。美歩子せんせは、そのことをすごく大事にするんですよ。こういう世界で、誰とも群れずにたったひとりで立ち向かって自分の世界を確立するっていうのは、生半可な根性ではできませんからね。若い頃は、美歩子せんせ、今より悔しい思いをたくさんなさっていて、だからこそ、他人に優しくなれるんです」
・誰かの見えない手のひらで、自分の背中がぐいぐいと力強く前に押されているような、操り人形みたいに上から自由自在に操作されているような気分だった。ただ一本の道しか存在しないかのように、私は迷わず前に進むことができた。
・ねぇ、ひばりさん。
その響きは、何か大切なことを教えてくれる前触れだった。すみれちゃんは、空を見上げたまま静かに続けた。
雨が降ってくれば雨粒に打たれればいいし、かぜがふいてくr風が吹いてくればそのまま風に吹かれればいいの。ひばりさんがしたいように、すればいいわ。でもね、
すみれちゃんはそこで、言葉を区切った。それから、私の瞳の奥をのぞき込むようにして続けた。
ひばりさんがどうしたいのかは、ひばりさんにしかわからないの。
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インコのリボンがつなぐ、気持ち、人、運命と癒やしのリボン。
鳥のおなかのようにほのかに温かい物語の数々。
気持ちをふんわりと軽くしてくれる小説でした。
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半分まで読んで挫折しました。
最初の、おばあちゃんと一緒に黄色のオカメインコを孵化させて可愛がる話では心暖まる情景で良かったです。
でも結局そのオカメインコは逃げて、次の話に続くという。。
どれもふんわりとした話なので、今の私の気分には合いませんでした(^-^;
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やっぱり小川さんの作品は独特な癒しを与えてくれます。
少し切なくて温かい話。
オカメインコのリボンの意味も素敵!
ひばりさんとすみれちゃんの関係も凄く良かった
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『お嬢様がそのままばーさんになった』ような風変りなおばあちゃん“すみれちゃん”と、孫娘のひばり。
巣箱に取り残された卵を頭の上で温めて孵す…という突拍子もない始まりにびっくりしたが…
連作短編集のような作りだが、章ごとにタイトルがつけられていないので、まぎれもなく一つの物語なのだ。
リボンは『幸せの黄色い鳥』?
飛び立ってしまいたくても翼を持たない人間は、苦しくても悲しくても、頑張って足で立って生きて行くしかない。
そんな、あちこちに散らばった、見知らぬ人間同士の様々な人生を、リボンがそっと繋いでいく。
最後は大きく結ばれて、輪っかになった。
表紙のインコの刺繍が、とっても可愛いです。
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すみれちゃんとひばりが卵から大切に育てたオカメインコのリボン。
ある日飛んでいってしまったリボンは様々な人と出会っていく。
連作短編っぽいつくり。中でも画家の美歩子との話が一番好き。ご飯の描写も多くておいしそうだった。
物語の最後は奇跡というかファンタジーに近いよね。なんて思ってごめんなさい。
途中まではけっこう好きだったんだかど、すみれちゃんの若い頃の話あたりから話への興味が薄れてしまった…。
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オカメインコってそんなに長生きするんだ、ということが妙に気になって、読み終わった後に検索してみました。確かに20年ほど生きるみたい。
頭を掻いてもらうのを喜ぶ個体もいるとか。
すみれちゃんの手を離れ、沢山の人の生活に寄り添った後、主人公にまた会いに来て、力をくれるリボン。
この作家さんの作品は他にもいくつか読みましたが、いつも、女性の生き方や幸せや苦しみについて、重く考えさせられる部分があるように思います。それでも流れるようにさらりと読めました。
画家の美歩子さんのチャイを飲みたいです。
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自分が鳥を飼っているからだろうか。
ふんわりとした文章で童話のようなのに、泣けて仕方なかった。
ペット、特に鳥には問答無用で弱い……。
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小さな存在。だけど何より輝いていて、人以上に人の心を救ってくれる。この愛らしい命は、心と心を結ぶ、まさに「リボン」だなと。