紙の本
鵜呑みにしない
2015/08/08 12:36
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投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る
科学の衣をまとっているように見えて、その実、主張している内容はツッコミどころ満載。
そんなニセ科学を切りまくる、という内容。
ただし、「ニセ科学を10倍楽しむ」方法について、具体的には書かれていない。
俎上に上がるのは、
・水は字が読める
・血液型性格診断
・ゲーム脳
・有害食品
・2012年 地球は滅亡
・アポロは月に行ってない
など、ニセ科学の鉄板ネタから、「ニセ科学」というのは、ちょっと酷では、というものまである。
「2012年 地球は滅亡」(「人類」だったかも)は記憶に新しい。
(本書は、2010年3月に発売された楽工社の「ニセ科学を10倍楽しむ本」を2015年に文庫化したもの)
あの時、「滅亡」と騒いでいた人たちは、一体、どこに行ったのだろう?
それを言うなら、1999年のノストラダムスの大予言、なるものもそうだが・・・。
そして「アポロは月に行っていない」という話。
本書、最大の鉄板ネタ。
前から思っていたが、「アポロは月に行っていない」という話は、「説」ではなく「宗教」だと思う。
ところで、こういう本では、ニセ科学に対する「怒り」が感じられる事が多いのだが、本書では、不思議とそんな「怒り」は感じられない。
この辺りは、元「と学会」会長という経験の為せる技か。
著者は、トンデモ説は、今後も手を変え、品を変え(そして本質は変わらず)、現れてくるので、その時、どのように対処すべきか、という気持ちでいるようだ。
・・・というか、巻末に「ニセ科学にひっかからないための10か条」というものまである。
一言でまとめると「鵜呑みにしない」という事
ただ、なんでもかんでも鵜呑みにしない、という事はムリなので、自分にとって重要な事に関して、「疑う」姿勢を忘れない、という事だと思う。
ちなみに、最近、あった話を一つ。
「炭水化物はいらない」と主張する某医師。
主張がヘンなので、ネットで経歴を調べたら、専門は「形成外科」だった・・・。
形成外科だから、内科の事に関して、話をしてはいけない、などという事はないが、内科専門の医師より知識が少ない事は事実。
加えて、その主張の内容・・・。
(ちなみに専門分野では、立派な業績をあげている人ではある)
個人的には、意見が割れている件に対して、「●●だ!」と言い切る人は、その根拠に関して、疑ってかかるようにしている。
ついでに、主流とは異なる主張をしている人に対しても。
トンデモ説に対して、頭から肯定も否定もせず、理性的に調査しようと常々、言っていたカール・セーガン(1934年~1996年)も、その著作の中で、こう言っていた。
「尋常でない主張をするなら、尋常でない(量と質の)証拠が必要だ。」
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巷にあるれるニセ科学をバッサリ切って捨て、明快な解説が、会話形式で優しく記載されているので、とても読みやすいです。小学生から大人まで幅広い層に読んでもらい、日本人の科学的リテラシーを高めるのに一役買ってもらいたい良書です。
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手慣れた題材を扱っているということも有り、大変にわかりやすくどこら辺が疑わしいのかということについて解説されています。
こんなことさえわからないような支持者が居るってところが、ニセ科学の怖いところですね。
せめて、教育に関わる大人には、必読としたいところ。
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ニセ科学は不思議な魅力がある。今思えば確かに「マイナスイオン」というのも可笑しな話だが、滝や噴水の近くに行くと気分がよくなるのは事実。だからニセだろうがなんだろうが、無理に科学モデルに当てはめようとせず、純粋に楽しめばいい。
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血液型占いとか、ゲーム脳とか、
根拠が無いのに「科学」名乗っちゃうのを、
分かりやすく、でも、バッサリ一刀両断。
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ベストセラーになった「水からの伝言」、「買ってはいけない」、血液型性格判断、ゲーム脳、ホホメオパシー、マイナスイオン・・・・その他、日本にも科学を装ったニセ科学が蔓延っている。まるでそれらが事実であるかのように信じてしまった人たちがいる。それらについて、会話形式でどれほどデタラメなのかを明快に答えていく。科学リテラシーというのは、ある意味「疑う」ことを知るということ。
ほとんどんの場合、義務教育で学んだ程度の知識と、生活する中での常識で「おかしい」と気づくと思うのだけど、そうでない人たちが相当数いることがある意味不思議である。
これは、日本の教育の敗北ではないか? そして、未だに血液型占いや星座占いを毎日垂れ流すTV、売れればいいからとデタラメな書籍や雑誌を発売し続ける出版社や便乗する書店。それらに対しておおらかな社会というのも悪くはないが、そのことは前提として大多数の人々にそれが「洒落」だとか「キワモノ」だとか認識されていることが必要で、どうもそうもなっていないところに問題があるように思う。
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色々遅くなりました。
久方ぶりに山本弘さんの本を読みました。
少々説教ぽいのが山本弘さん。今回はニセ科学。
私も日頃から友人、上司、後輩からニセ科学の様な事を訊きます。それをバッサリと切り崩す内容でした。
私自身信じていたニセ科学があり、あれは間違いだったんだなと気付かせて呉れました。
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中学生の女の子とお父さんを中心とした対話形式なので、娘(中1)もおもしろくスイスイ読めたらしい。こういう知識にひととおり触れておくのはいい予防接種だと思う。ひとつひとつのニセ科学もさることながら、そういうものがどのように信じられ、流布してしまうのか、メディアリテラシーという観点から多種多様な情報をどのように判断したらいいのかをくりかえし教えてくれるのがいいと思った。
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ベースのベース。このあたりはおさえてもらわないと話が始まらないレベルなので是非。新版への追記はもっと欲しかった。
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血液型性格診断、ゲーム脳、水からの伝言、などの疑似科学についての解説本。世の中にはニセ科学が氾濫している。何事も妄信するのでなく、懐疑的な見方を心掛けたい。
ニセ科学にひっかからないための10箇条
1.話の出どころを確認する
2.誰が言っているのかを調べる
3.キーワードに注目する
4.反論に目を通す
5.数字に注目する
6.理屈で考えてみる
7.実験をやってみる
8.自分の目を疑う
9.願望と事実を区別する
10.正しい科学知識を身に付ける
第1章 水は字が読める?
第2章 ゲームをやりすぎると「ゲーム」脳になる?
第3章 有害食品、買ってはいけない?
第4章 血液型で性格がわかる?
第5章 動物や雲が地震を予知する?
第6章 2012年、地球は滅亡する?
第7章 アポロは月に行っていない?
第8章 こんなにあるぞ、ニセ科学
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引用されていた「科学は間違うがニセ科学は間違わない」という言葉がとても気に入った。
過ちては改むるに憚ることなかれ
気をつけよう
特に新しい発見はなかったが、たまにこういう本を読んで自分のリテラシーを調整しないと自分もいつ騙されるか分からない。
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世の中にはびこるニセ科学を理論的に論破してくれるのでありがたい
逆に、騙せる人たち(自分自身も騙されてる人)はそれなりにすごいし、幸せなのかもなーと思う
父娘の対話形式で進むのは読みやすい面もあるけど、なんか気持ち悪い
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かつて読んだト学会本とは別の意味で面白く読めた。前から思っていたことをすかっとパパが一刀両断してくれるものあり、ちょっと無理?がありそうな説明もあり、で楽しめる。そして、より正しい解釈へと導かれる。娘がかしこすぎるが、気にしない・・・。
血液型ネタにはほとほと呆れていたりもしたが、最近はむしろ飲み会ネタとしてありとすら思えてしまっていたが、やはり違うものは違う、であると。相関はない、という姿勢は(弱く)持ち続けてたが、自信を持てるようになった。根拠を元に主観を排し(これが難しい。年とともに妙な自信が根拠もなくついてくるもので・・・)事実をそのまま見る、ということが大事だと、改めて思うところ。反省もせねばと。似たような事を別のネタでやらかしている可能性が高い。
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と学会メンバーでもある著者が、「ニセ科学」の見破り方を、父娘の会話形式を通じて教えてくれる本。重要なことはあらゆることに疑問を持つこと、疑問を持ったら自分で調べてみること、人やマスコミ等の言うことを鵜呑みにしないことであることを理解しました。各章により深く知りたい人のための参考文献が掲載されているところがGOOD。また、文庫版である本書は、各章の後に文庫版への追記として、その後の状況が簡単に記されているところも親切でよいと思った。
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「ゲーム脳」「血液型判断」「言葉が分かる水」これまで「えー本当!?そうなの。」半信半疑だったことがこの本で科学的にその間違いを説明してくれている。一体何を信じたらいいのか。この本は信じていいんだよね。この中に紹介されている「水は何にもしらないよ」も続けて読みました。