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1886年、中国。貧しい家に育った春児と努力の天才、梁文秀。占い師が示した運命に向かって激動の中国を生き抜いていく。そして西太后の本当の姿は・・・。
壮大な話。中国の歴史と物語がうまく重なり合って展開していく。中国を狙う諸外国の思惑とか中国の歴史の重さとか考えさせられてしまった。それに泣けもする・・・。
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清朝末期の中国を舞台に繰り広げられる、壮大な歴史ロマン。
登場人物がとても魅力的で、すぐに物語に引き込まれる。
浅田先生さすが!といった感じ。
必読。
三国無双で、「李春雲」という名前のエディット武将を作ったのは僕だけではないはず。
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どんどん先が読みたくなる書きぶりはさすが浅田次郎。歴史では必ず悪役として描かれる西太后をそうは描かず、でも歴史にあらがう書き方ではなく、ああなるほどと思った。信念だけでは勝てない波があり、でも信じることで作られる道がある。
ちょいちょい後の歴史につながるように登場人物が出てくるあたりはさすがだなあ。
これをドラマにしたらお金はかかるけどおもしろいと思ったNHKは正しいと思う。
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途中で他の本を割り込ませながら読んでいたこともあり、読了するまでに結構時間がかかってしまった。
手にしたきっかけは、GWにCATVでドラマの再放送を見て、面白そうだと思ったから。ところが、原作を読んでみると断然こちらのほうがいいと思えた。
一男性が宦官になるために去勢する場面が、原作では随分生々しく描写されている。ドラマでは到底映像化できないだろう。それだけ、中国の古代王朝を主軸に据えて描くのに必須だと作者は判断したからに違いない。同時に、科挙という関門を経て官僚になっていく若者、そして清朝末期という時代に翻弄されていく姿の描き方も見事。史実とフィクションの境目を上手に簿やかしているあたりが、エンターテインメントとしても秀逸。
ラスト手前、第八十章で、梁文秀が流罪となった皇帝に宛てて書いた手紙の内容は、とても深く、今を生きる人たちにも重なる部分が多いと思う。
原作と映像化された作品のギャップはよくある話だが、この作品に関しては、原作を読んでしまうと、ドラマの出来が残念に思えてしまうほうに位置づけられる。中国人の登場人物は中国人の役者が演じている中、西大后だけ日本人の田中裕子をキャスティングした理由は何だったのか?上手な女優さんだから上手に演じてはいたが、原作との乖離は否めなかった。山﨑豊子作『大地の子』の映像化でも、文革の抑留に関する残酷なシーンがスルーされたのを目にした時の残念な思いに重なる。
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久しぶりに出会った、ズシッとくる小説。大河ドラマに近い。
清の歴史を知っていたら、もっと違う感じ方ができただろうと思うと、少し残念。
読み直すには、荷が重いし。
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ドラマを見てから読んだけれど、原作の方がいろいろな愛が感じられて良かった。日清戦争は清との戦争ではなかったなど、知らないことが多く、勉強にもなった。
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清朝末期、列強に解体・スポイルされる前の中国文化がとても興味深かった
西太后は自分の欲求のために近代化を遅らせた魔女みたいに語られることが多いけれど、それは歴史の勝者が後から作ったもの
本当に一生懸命列強から中国を守っていたんだったら??
歴史って面白いなー
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一気に4冊を読み終えたものの、ストーリーにグイグイ引き込まれる箇所と、退屈に感じる箇所の双方がありました。
いつかもう一回読み返す気がしている本。ちなみに続編の中原の虹途中で挫折中です。
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友人にお借りして半年以上経過(汗)先日やっと読み終えました。
これは驚くべき作品です。
清時代末期の中国の歴史小説であり、壮大な人間ドラマとしても、とても秀逸。
なぜなら、中国の歴史だけでなく、さまざまな人種で成り立っている中国という国のあり方や、普段決して取り上げられることのない、貧しい人々の細々とした生活、思想までも、きっと何年もかけて調べ、自らのものとしたうえでないと、決して描けない世界が、ここにはあるからです。
日本が、さまざまなものを中国から学び、採用してきた歴史の中でも、「科挙制度」と「宦官制度」は最後まで採用することがなかったわけですが
この小説では、中国の歴史の大きな特徴と言える、この二つの制度について、のっけから身も蓋もないほどリアルに語られます。
科挙を勝ち抜くことが、いかに大変なことか、
宦官になるために捨てなければならないものが、いかに大きいか。
私は何も知りませんでした、この本を読むまでは。
そして、田舎の村で兄弟のように仲良く子供時代をすごした主人公2人の、それぞれが人間としていかにまっすぐに意思を貫こうとしたがために、まったく反対の道を歩くことになってしまう壮絶な半生。
それでも、その2人の足跡のすがすがしさ。
辛く悲しいことばかりだったとしても、この物語のラストは、主人公2人のすがすがしさに涙が止まりませんでした。
そんな2人の架空の人生を描き切った作者に脱帽です。
ご本人も、「私はこの小説を書くために作家になった」と語ってるくらい。
今現在、日本と中国は関係が微妙であったり、
私たちは、彼らのふるまいにいろいろ想うところがあったとしても
この中国という国の歴史は、本当にすばらしい人々によって作られていたんだということを、私は今更ながら知って良かった。
ただ、登場人物の名前があだ名や正式名、役名など何種類もあったり、地名や肩書きも難しい言葉が多く、あたまの悪い私には難しい小説でしたが
それでも、得るものはとても大きかった。
貸してくれた友人にこころからありがとう、と言いたいです。
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魅力的なキャラクターが大勢登場する中国の歴史小説。善人と悪党の設定が明確でわかりやすい反面、名前が中国語読みなのに加え1人に対して3通りの名前があったり、役職名で呼ばれていたりしてたまに頭がこんがらがる…。でもそこはそれなりに補修して面白く読み進めています。今最後の4巻に入ったところ。さあ、この先の中国がどうなることやら…⁇
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難治の病気になり元気がほしくて読みました。
中国、清末期が舞台となります。
痛みを受け入れながらも人生を自分で切り開いていく主人公。
文章は先が気になりスイスイ読めてしまうところと、ちょっと退屈なところがありました。
読んで良かったです。
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購入済み。
2023.06.28.読了
星10個。
すばらしい作品だった。
特に小梅と玲玲、2人の女の子の姿に泣けた。
この作品に出会えて良かった。
追伸
私は何にも知らずに、続編である『珍妃の井戸』を先に読んでしまった。すごく良かったので続けて
『蒼穹の昴』を読み始めたわけだが、最初ああ、やっちまったよ。ネタバレじゃん。と悔やんだ。やはり先に『蒼穹の昴』を読むべきだった。と。しかし4巻全てを読了してみると先に『珍妃の井戸』を読んだことで予備知識を持って『蒼穹の昴』に臨めたのでそれもアリだったなと。
次は、『天子蒙塵』かな。
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壮大だった。前半の科挙と宦官のなり方の描写は知らない世界知る好奇心にのって、かなりすらすら読めた。西太后の優しさ、人間らしさがこれまで描かれていた西太后像とは異なり、親しみを覚えた。 だんだん登場人物が増え、いろいろな呼び名が出てきて、あちこちに場面転換しついていくのがやっとのところもあったけれど新王朝の最後の姿をこうした物語を通して知ることができておもしろかった。
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登場人物ひとりひとりが魅力的で、感動的なシーンの連続。好きなキャラクター、好きなシーンを選ぶのが難しい。最高の歴史エンターテイメント小説だと思う。
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出自、政情、周りの環境:自分ではどうしようもない外部要因がどれほど劣悪なものであっても自分の意志を持って切り開くことが重要だということを教えてくれます。同時に現代の日本に生まれのほほんと生きている自分に対しもっとできることはあるのではないかと叱ってくれているようにも思えたりします。うまくいかなくなって何かを言い訳にしたくなった時、自分の考えが利己的になっているときに読み返したい名作。