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犯人は予想通りだったけど、オチは想定外。
薬丸さんのほかの作品と同様、読み始めたら止まらない。
それぞれの立場に自分を当てはめると、やっぱり自分でもそうするかもな…と考えさせられる。
途中、すごく凶暴だったり、最後がまとまりすぎていてアレ?という感じもありますが、犯人を探す間のハラハラはひきつけられました。
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謎を呼んでいる人物が誰なのかは想像していた通りだったが、その裏の真実は、なるほどそう来たか、とちょっとヤラレタ感があり、少々無理があるものの、プロット自体は練られていてミステリとしてはそれなりに楽しめるかもしれない。
残念だったのは、展開の説明に終始した印象が拭えなかったところ。語りの妙に惹きつけられた!という作品が読みたかったが…エンタテイメント小説と心得るのが正解かな。
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すごく面白くて、読み始めると止まらなかったのだが、ラストがちょっと無理やり感、作り物っぽさを感じてしまった。
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最近では珍しく一気読みしてしまった作品。なんとなくオーナーの落合が絡んでるのでは?という気はしていたが、まさか最後にここまで繋がっていたとは…やられました。があまりにも酷い仕打ちをし続けてきた主人公・高藤(向井聡)が落合のかつての恋人を暴行せずに思いどどまったなぁ…結局何か関係する人全員が暴行で深い傷を負っている、向井の妻・香、落合、そして坂本伸子。本当に憎むべき犯罪であるがあとから思うと少し強引だったかな。でも、最後まで謎ときしながら楽しめたいい作品でした(*^^*)
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面白かった。
あっという間に読んでしまった、一日で読破。
すごく作りこんであるお話で、ネタバレせずにうまく伝えることができそうにありません。
辻褄の合わないところもなかったし、読後感も悪くなかった。
登場人物の気持ちもすごくよくわかった。
途中、○○が怪しいな…とは思うけど、結末はそれだけじゃなかったから満足でした。
ただ、娘を持つ40代女が読むにはちと厳しい内容の部分も多くて、読み飛ばしたところもありました。
いつかドラマ化されそうな予感もしますね。
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戸籍を変え、整形し、別人として16年生きてきた男。家族と仲間に囲まれた幸せな日々。突然、過去の復讐殺人の約束が降りかかってくる。娘を盾に取られ、その殺人の実行を強要されつつ、犯人探しに奔走する。一気読みだった。
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向井聡はバーのマスターとなり15年が経った。
閉店後は夫と父親の顔に戻り幸せな時間を過ごす。
ある日、店に届いた一通の手紙が消すことの出来ない過去の罪を甦らせる。
向井の後悔と懺悔。彼は許されてはいけないのかな。
せめて少しでも救われることを願ってしまう。
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犯罪を犯し、ヤクザにも追われて追い込まれた男が偶然立ち寄った家の老女に、老女の娘を殺した男たちが刑務所から出所したら殺すことを条件に、整形と逃走の資金をもらう。
十数年後、顔を整形し、名前も変えた男の元に、すでに死んだはずの老女を名乗る人間から、男たちが出所したことを知らされ、約束を果たすよう迫られる・・・。誰が老女を語っているのか? 男たちを殺せるのか? 話はスピーディで読みやすく、すらすら進んで気持ち良い。
突き詰めれば、主人公の男が身から出たさびにもかかわらず、いざ殺人を犯すとなると、相手の無理難題を責める感じがいけ好かない。クライマックスで、ぜんぜん違う事件が実は今回の騒動の原因だというところでちょっと外された感はあるけど、読み物としてはおもしろかった。
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+++
一度罪を犯したら、人はやり直すことはできないのだろうかーー。罪とは何か、償いとは何かを問いかける究極の長編ミステリー。
捨てたはずの過去から届いた一通の手紙が、
封印した私の記憶を甦らせるーー。十五年前、アルバイト先の客だった落合に誘われ、レストランバーの共同経営者となった向井。信用できる相棒と築き上げた自分の城。愛する妻と娘との、つつましくも穏やかな生活。だが、一通の手紙が、かつて封印した記憶を甦らせようとしていた。「あの男たちは刑務所から出ています」。便箋には、それだけが書かれていた。
+++
捨てたはずの過去をネタに、人生をやり直すきっかけになった人物との約束を果たせと脅され、妻と娘を実質的な人質に取られたような形で翻弄される主人公・向井(高藤)の姿には、つい同情してしまいそうになるが、実際のところ、過去に自分で犯した罪の数々に対する償いは充分とは言えず、自分と大切な家族を守るために逃げているだけのような印象も受けてしまうのがいささか残念ではある。しっかり過去の罪を償ったうえでの不可抗力で逃げることになったのならば、思い入れもまた違ったものになったかもしれない。それを於けば、真の脅迫者の存在はとても巧妙に隠され、種明かしされるまでわからなかったし、周到に準備された復讐劇の原因にも同情すべき点があって、切なくなる。全体としては、はらはらどきどきが止まらない一冊だった。
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重い過去を持つ向井は、姿を変えて、新しい人生を送っていた。
その過去を思い出す手紙が届き、今のしあわせを守るために、大きな渦にのまれていく。
いつものことですが、薬丸さんの本には、時間を忘れさせる力を感じます。
今回も、夢中で読み進めてしまいました。
ページを戻ることも度々で、最後の展開には、驚きながらも、納得させらてしまいました。
でも、過去の向井の悪行が、どうにも許せず、現在の様子を読みながらも、上手く結びつけることが出来なった。
置かれた境遇がさせたことなのでしょうが、どうにかならなかったのかなと思ってしまいます。
過去を知ってしまった妻と娘との今後が、明るいものであるように、祈らずにはいられません。
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犯罪被害者、加害者。
簡単ではない、いろいろな人の言い分を、どきどきしながら読み進める。
この物語にハッピーエンドはないのだろうが、提示された筋書のなかで、最も救いある結末。
ほっとした。
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読みやすくて引き込まれていくけれど、結局事件の裏がいまいちわからず。よくある若者の犯罪ってだけ?
登場人物が何してても結局いいひとに描かれるのだけ納得いかないけど楽しく読めた。驚きは少ない。綺麗な予定調和が読める。
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★★★★★
儚い怪物たちの償い
【内容】
主人公は、レストランバーのマスター向井聡。彼には、妻と娘がおり絵に描いたような幸せな生活を送っていた。
そんな時ある一通の手紙が届く。それは、「あの男たちは刑務所から出ています」とだけだけが書かれていた。
【感想】
うわーやられたーーーーー。
読み進めるうちに、"あぁこの人が怪しいよね"って思い出すと、数ページ後に主人公も同じことを考えることになります。読者は著者に掌握されてしまっております。
怒涛のクライマックスはもう完敗です。
犯人が独白するだけで終わる作品も多い中、今作は状況証拠も重なっており納得感がアリアリです。
よく考えると、怪物が多すぎるけど"償い"だから仕方ないか。改めて見直すとこの表紙、深いな。
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一気に読みましたね。展開がよくスピード感があります。
いろいろ予測しながら、そしてそれを引っくり返されながら読んでいくのが面白いです。
テーマはやはり重いけれども、薬丸さんはいろんな設定を良く考え出しますね。主人公がバーテンダーというのも作中で生きています。
ラストで賛否及び好き好きが分かれるでしょうね。
リアリティという点では確かに「?」ですけれども「アノニマスコール」もそうだったような。
多分ないだろうけどこんなことあったらどうだ、というところで楽しみたい作家さんです。
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殺人を強要する手紙の主は誰か?最初は夢中で読んでましたが、徐々に向井と犯人のやり取りが堂々巡りになってきて面白さが失速。それと公平=犯人説が無理やりなミスリードにしか思えず、作者は本当に公平が怪しいと思わせたかったのかが謎でした。家族を守りたいと必死になる向井に前半は同情したけど、罪を償わないで人生をやり直すって許されないでしょ。「過去に罪を犯した人間は、幸せになってはいけないのか」って、向井の場合はダメだよね。巻き込まれた家族がかわいそう。