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新幹線の売り子さんって
すごい仕事だよ!
乗る人の人生の
ターニングポイントに
出会ってるかも
しれないんだもん。
家族
故郷
やっぱり
すばらしい
2015.8.4
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新幹線で故郷へ向かう5人の男女。それぞれ違う想いを抱きつつ、それでも向かったその先での人々のいとしさに満ちた短編集です。
ふるさとや田舎というものを美化するつもりはないけれど、日常から少し離れているその場所では、懐かしさといとしさ、そして自分が今大切な人に囲まれていることを改めて気づかせてくれる場所でもあるのではないかな、と思えたのでした。
その場所の人たちとのささやかな交流を通して、小さな決意をしたり、あらためて恋人への想いを強くしたり。自分のいない、けれどつながりのある場所は、どこか心のよりどころとして、持っておきたいものだなあ、と思えました。
そしてさらりと通り過ぎていた新幹線の売り子のお姉さんが最後の登場が心憎い構成。彼女こそ、ふるさとへ往来する人々の、ほんのひととき、一瞬だけのかけがえのない「ふるさと」のようなあたたかな存在…でもあるのでしょう。
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図書館で借りた本。
「モッコウバラのワンピース」ワンピースの似合うおばあちゃんの恋の話「からたち香る」婚約者の由樹人の実家へはじめてあいさつに行く話「菜の花の家」母親の7回忌に集まった3兄弟の話「ハクモクレンが砕けるとき」2歳年下の「みどりちゃん」の死に対して、小学生の知里が怖がる「桜の下で待っている」幼いころから両親が感化ばかりしていて、離婚した家庭の姉弟が、結婚について考える
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故郷を偲ばせる短編集。
5編それぞれが東北地方の故郷に帰った時に経験する物語を透明感あふれる文章でつづります。
東北新幹線の車内販売の売り子さんが共通の登場人物で物語につながりがあることを示唆しているようです。
「ハクモクレンが砕けるとき」はちょっと異色でしたが、昔の故郷にはこんなこの世のものではないものの感じがありましたね。
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東北新幹線を舞台にした短編集。東北満載の内容で、特に仙台は特に私にとっては想像しやすく、とても身近に感じた。
この作家さんにしては珍しく、花巻が舞台の話はファンタジーっぽくて意外だった。
親の離婚のせいで自身の結婚に踏み切れない弟に、新幹線で販売員をしている姉が、利用客の様子から帰る家や故郷があることの良さも悪さも感じとって語るところがすごくよかった。
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新幹線にて故郷へと向かう人達、新幹線の売り子の女性の故郷の情景、人生背景などが描かれた物語。どの話も人生色々なことがあり、辛いことや苦いこともありその中にほんのりと暖かさが残る感じで良かった。新幹線がだんだん北へと向かっていき、車内から見える景色、季節の移ろいの描写が上手にされていて旅をしているかのような感じになった。帰郷し馴染みのあった風景がガラリと変わって複雑な思いを感じたり、都会とは違う田舎の人付き合いなど、新幹線の弁当売りのエピソードや、故郷の懐かしさを感じ、ホッコリ感が残る読後感で良い。
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2015/9/29
東北新幹線に乗り、祖母の家へ、婚約者の実家へ、久しぶりの地元へ、結婚式へ...
ゆったりした空気の中色々な感情を持った人たちにぎゅっと心を締め付けられる。
ワンピースの似合うおばあちゃんになりたいな。
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+++
面倒だけれど愛おしい――「ふるさと」をめぐる5つの物語
桜前線が日本列島を北上する4月、
新幹線で北へ向かう男女5人それぞれの行先で待つものは――。
婚約者の実家を訪ねて郡山へ。亡くなった母の七回忌に出席するため仙台へ。
下級生を事故で亡くした小学4年生の女の子は新花巻へ。
実家との確執、地元への愛着、生をつなぐこと、喪うこと……
複雑にからまり揺れる想いと、ふるさとでの出会いを
あざやかな筆致で描く、「はじまり」の物語。
ふるさとから離れて暮らす方も、ふるさとなんて自分にはない、という方も、
心のひだの奥底まで沁みこむような感動作。
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表題作のほか、「モッコウバラのワンピース」 「からたち香る」 「菜の花の家」 「ハクモクレンが砕けるとき」
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東北新幹線で北へ向かう人たちと、それぞれの家族の事情、幼いころの思い出とこれからのこと。懐かしさ、覚悟、複雑な思い、さまざまな思いを抱えて故郷に帰り、そこで何かを得て、いまの居場所に戻っていく。そしてそんな人たちを見守る車内販売の女性たちのまなざし。なんとなく故郷の懐かしい風景を観に行きたくなるような物語ではあるのだが、個人的にはどことなく物足りなさを感じてしまう一冊でもあった。
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モッコウバラのワンピース…女はそのままでかわいいわけではなく男を喜ばせたくてかわいくしてる、いい言葉。
からたち香る…4歳の女の子が大人たちをまるくつないでいた。
葉の花の家…ここに登場する女の子もいい味出してる。
ハナモクレンが砕けるとき…評価はこの章。こういうスピリチャルなのは好き。死は終わりではなく次の生へと続くステップなんでしょうか。
桜の下で待っている…親の離婚が教訓で結婚に慎重になりながらも小さな希望が灯る。その希望の先に見え隠れするものが何であれ見てやろうとする。
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15/11/28
“ホームにすべり込んできた新幹線は洗ったばかりのように輝いていた。”から始まる一文がすごく良いし、“もうすぐこの部屋に、新しい季節がやってくる。”の終わりの一文もこれまたすごく良い。彩瀬まるさんの筆致はだいすきだ私。
お気に入りは、はじめの『モッコウバラのワンピース』。ばあちゃんと智也の会話がどれもほっこりとしてかわいくてくすぐったい。それと4つ目の『ハクモクレンが砕けるとき』も幻想的な白昼夢っぽいかんじが良い。宮沢賢治が読みたくなった。
・東京では誰よりも近い二人でいられるけれど、この土地には私の存在よりもさらに深く、由樹人に染みついているものがある。噛みしめるように思い、律子はぼんやりと車窓を眺めた。好きな人の起源がいとしく、同じくらいにうとましくもあるような、妙な気分だ。(P67 からたち香る)
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最後、じんわりと暖かい気持ちと共にちょこっとだけ涙が。それぞれに大切な人がいて、家族だったり友達だったり恋人だったり。不器用だけど、大切だという思いを深めていくそれぞれの物語でした。新幹線と少しずつのリンク。やっぱりタイトルにもなった最後の章が一番好きです。会いに行きたくなるし、会いに来てほしくなる。できれば遠くからがいいかな笑 そんなわがままを言いたくなる読後でした。
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人々の思いを乗せて、新感線は北へ走る。綾瀬まるさんの作品は母子関係を扱ったものが多いと思う。この作品もそう。良かった。つい泣きそうになった。
2015.1
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変化は、怖い。
けれど、なくした時点で私たちの関係や人格は、定着する。ということは、変わって然りなのか。
変わっていいのかもしれない。
次に着くまでの間、新幹線で一息ついたら世界が大丈夫に見える気がする。
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表紙の雰囲気から、暖かくほっこりした話と思って読んだけれど、読んでいてしんみりする場面が多かった(--、)どの話も普通に起こりそうで身近に感じた(^^)
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最終章の桜の下で待っているがなければ、東北新幹線沿線の全く退屈な物語でした。
でも最終章でやっと作者の伝えたい事が分かった感じです。