紙の本
凛とした強さ
2021/05/20 09:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヒグラシカナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
100歳という年齢を超えている方が周囲にいません。
なかなかお話しをする機会が無いので、このような
本があるのはとてもありがたいです。
凛とした強さ、酸いも甘いも経験されて生きていた
先輩ですが、言葉はシンプルな印象。
印象的だったのが、私の周囲にいる
80代の方が、自分の身の回りに
年上の人が減ったのが寂しくて、こういう本はためになる・・・
とおっしゃっていたことです。本ってすごいですね。
紙の本
さすがです。
2016/06/21 11:42
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:chibita - この投稿者のレビュー一覧を見る
100歳の方のおっしゃることは、やはり参考になります。
若者?は、どうしても力んでしまうのを自覚しました。
力が抜けて、楽になりました。
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すぐに読めますが。なかなか大事な言葉や美しい言葉、
含蓄のある言葉に富んだ本でした。
著者の篠田さんのことは初めて知りましたが
とても興味をひかれる人物のような気がします。
考え方や生き方がとてもかっこいいと思います。
作品なども一度見に行きたいと思いました。
”誰か式、誰か風、ではなく、その人にしかできない生き方を自然体という”
”長く生きたいと思うのは、生き物としての本能。年老いるとそうなる。”
”老いたら老いたで、まだなにができるかを考える。”
”なんとなく過ごす。なんとなくお金を遣う。無駄には、次のなにかが兆している。”
”時宜に適って、人は人に巡り合い、金の言葉に出逢う。”
所謂人生の先輩であり、尊敬できるようなかっこいい生き方をされている人のきれいな言葉に触れ、読み返すことはとても気持ちのいいものだと思います。
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著者は強い人なのだなと思ったのが第一印象。だからこそ、今より女性が一人で仕事をして生きるのが難しかった時代に、未婚で仕事をして生きるという生き方が出来たのだなと思いました。
著者の父親があらゆる著名人と関わりがあったので、交流があったり、著者自身が素晴らしい人との出会いがあったのもそのような生き方が出来た要因かなとも思います。
やりたいことをやる、誰もやらなかったことをやる、外国との関わり、日本文化を大事にするなどは重要なのだという点が改めて共感しました。
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2015年49冊目。
103歳にして現役芸術家の著者が綴ったエッセイ集。
静かで、それでいて揺るがない言葉。
歳を重ねること・死生観・生き方に関する文章が多いが、時々出てくる著者の美術感をもっと掘り下げて聞いてみたいと思った。
拠り所になる考え方に2,3出会えたのでよかった。
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最近、本屋に平積みしている篠田桃紅さんの本。103歳で芸術家として現役だという。その篠田さんが「百歳はこの世の治外法権だ」という。すごいこと言うなあ。でも、説得力があります。
篠田さんの自由論も面白い。「自由という言葉は自らに由ると書くが、私は自らに由っていると実感している。自らに由っているから孤独で寂しいという思いはない。むしろ気楽で平和です」。
人生の大先生の言葉はやはり説得力があるので、少し書き出しておきます。
・「いい加減」はすばらしい心の持ち方だと思う。ほどほどに余裕を残し、決定的なことはしない。
・この世は最大公約数で成り立っている。
・人というものが、どういうものであるかわからないから、文学、芸術、哲学さまざまな活動をして人は模索している。言い換えれば、一つなにか自分が夢中になれるものを持つと、生きていて人は救われるのだろうと思う。
・人生を楽しむためには人間的な力量が要る。
・真実は皮膜の間(かん)にある(虚実皮膜、近松門左衛門)。
・無駄にこそ、次のなにかが兆している。
・ちょうどいいと思える程度は、百人いたら百通りある。
・いまの世の中の風潮は、アタマで学習をすることが主体で、自分の感覚を磨くということはなおざりにされている。大変に惜しいことだ。
・現実的には誰しも、物をいただいて悪い気はしないもの。
・わが立つそま(杣)。
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人は、用だけを済ませて生きていると、真実を見落としてしまいます。無駄にこそ、次のなにかが兆しています。用を足しているときは、目的を遂行することに気を取られています。無駄が多くならなければ、だめです。
これくらいが自分の人生にちょうどよかったかもしれないと、満足することのできる人が、幸せになれるのだろうと思います。
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2015.8
内容は他の本でもよく見ることとそこまで変わらないのに、さすが一〇三歳、言葉が重い。ふと立ち止まるって考えさせてくれる。肩の力がふっと抜ける。
〈メモ〉
無駄が1+1を10にする。
老いてなお、道をクリエイトする。
いい加減。
自然に、自由に。
自然の中の一部。
夢中になれるものがあれば人は生きていて救われる。
感じる。
風まかせ。
日本の美しさ。
未来永劫、全人類にとってありがたい母という存在。
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タイトル通り、1913年生まれの篠田桃紅さん執筆の本。
1913年(大正2年)といえば、日露戦争開始からわずか8年後であり、翌年には第一次世界大戦開始、大隈重信が暗殺されたのが1916年なので3年間同じ時代を過ごしている。
私は今の人生と小学生時代に思っていた考えていた人生を比べて価値観が大きく違うことについて最近思い始めた。
これが103歳の人生の大先輩の境地は果たしていかなるものだろう!?と手にした本書。
103歳の方が書いているとは微塵も感じさせぬ読みやすい文章。特に前半に綴られている著者の死生観(がない)についてシンプルながらも深さがある。
以下のお言葉が著者の人柄をあらわしている
- 私には死生観がありません
- 生まれて死ぬことは考えてもはじまらない
- 人に対して過度な期待も愛情も憎しみも持たない
- 自分という存在はどこまでも天地にただ一人
- 日々違う。生きていることに、同じことの繰り返しはない。
- 体の半分はもうあの世にいて、過去も未来も俯瞰するようになる
- いい加減は素晴らしい
- 自然の一部として生まれてきただけ、と思えば気負いがなくなる
- 死は考えることをやめれば怖くなくなる。無になる。
- 夢中になれるものが見つかれば、人は救われる
- 規則正しい毎日から自分を解放させる
- さまざまな人種、文化、習慣を受け入れて変化する
これらの通り当たり前!とは思いながらも気づかされる言葉が多かった。考えれば考えるほどシンプルなところに答えがあるのかと思った。
著者に比べると自分なんてまだまだ、ヒヨッコ。子供。
気持ちを見習い若く人らしく生きる。
歳を取り続けてもこのような素敵な思考で生きたいものだ。
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「真正面だけではなく斜めからも見てみる」
私はこの言葉を、人との関係にとくに取り入れたい。
第一印象とその後が変わることもある。
見方を変えればもっと楽しくなると思う。
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103歳になった方だからこそ書けるともいえる,淡々とした本だなというのが,まず第一の感想でした。
何物にも惑わされない,自分の価値観を生きておられるその姿は,ある意味一つの理想を体現していらっしゃると思います。
個人的には,大金持ちのロックフェラー夫人との交流のお話がとても印象に残りました。
他人に見せびらかすのでなく,自分の本当に気に入ったものを身に着ける,素敵な考え方だと思いました。
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自然体で生きることをさらりと書いているが、その人生の中で家族を失ったり自分の生命の危機にもあったりと、大変なことも経験されていて、言葉の重みに励まされた。
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特殊な職業、しかも一生独身で過ごした人ではあるものの、並外れて長生きしている人の見方・考え方はやはり刺激的だ。編集の力だろうが、日本語に古めかしい感じがせず、同時代人という親しみを持てたことも大きい。著者の肩肘張らない姿勢ともあいまって、胸に言葉がすーっと届く気がした。
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人生長く生きてきた人の言葉はとても深くて、彼女の正直で飾らない言葉がとてもよかったです。いい加減が素晴らしい。本当にその通りだと思います。何事も無理はいけません。20代では可能だったりしますが。43歳で渡米されるという経歴も思いっきり常識から外れていて素敵です。彼女のアトリエで日頃手足使って動き回りながら作品をつくるのが長生きの秘訣というかもというくだりが心に残りました。足腰丈夫にするのが大切ですね。無駄な買い物がよい。というあたり、芸術家らしいです。無から生み出すためには必要なものを計画立てて買うだけではクリエイティビティもあったものではないですからね。旅の中で、衝動買いした本やら小物などもそうした一期一会としてたしかに思い出深いものになったりしますし。
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百歳を過ぎた著者の全てを達観した言葉の数々は、私にはまだ早過ぎたらしく、あまり心に染み込んでこなかったです。