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この本を一人でも多くの人に読んでほしい!という書店員さんの思いで広まった本とのこと。
ついつい手にとってみたら、なるほど、その気持ちはよくわかる。
温かくて、少し切なくて。もし我が家の近所にあずかりや・さとうがあったらわたしも利用しただろうな。「社長」に気に入ってもらえるかな。ガラスケースには?のれんには?
少し背伸びして、あののれんをくぐって、いらっしゃいませ、と彼に出迎えられたら、それだけで荷物が軽くなる木がする。
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商店街にある、1日100円でなんでも預かってくれる「あずかりやさん」
店主は必要なことだけ聞いて、それ以上は詮索しない。
近くにあったら行くかも。ここに行ったら心が軽くなるかもしれない。
語り部も暖簾だったり、自転車だったりで面白かった。
切ないけど、暖かくて優しい短編集。
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ジャケ買いしたんですが、それは本来の表紙の上から重ねてかけられたとある本屋さんがこの本をたくさんの人に読んで欲しいがために作ったオリジナルのブックカバーでした。
そんな思い入れも納得の、とても優しく穏やかな気持ちになれる作品でした。
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読みはじめは軽い内容を想像しました。確かに読みやすくスラスラいけるんだけど、その裏というか奥にあるものが深かったな、と。日常そこら辺に転がってるんだろうけど心にチクッとする何かに光が当たったお話でした。読んでよかったです。
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優しいほっこり系の小説。
作者の糸とは外れるかもしれませんが、ピュアすぎるエピソードや擬人的独白など、児童文学として楽しみました。
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1日100円でものを預かるだけのあずかりやさん。
他人様に預けるようなものってある?って思いながら読みました。(笑)
少しだけでも自分から距離を置くことで安らかになれることってあるのね。
静かな佇まいでただ待ってる桐島くんが素敵。
語り手がモノだったり猫だったりするのが面白かった。
あたたかい話(+衝撃)な物語だった。
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人にはそれぞれ事情がある。そんな時に1日100円であずかり屋さんが預かってくれる。短編小説の視点は、何と店先の暖簾やショーケース、猫。こんな視点の描き方ははじめて。ほっこりしたい時に読むのがオススメ。
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預かり屋さんは目が見えていないけれども、
きっと目が見えてる人よりも大切なものが見えているのかも知れません。
「暖簾」や「ショウケース」、「社長!?」などなどの目線で描かれる世界も、懐かしさとともになんだかキラキラしていて素敵です。
もしかしたら家にあるあの机や椅子、鏡や靴箱は私達をこんな風に見ているのかも知れません。
そんなことを考えてみるのも面白いですね。
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今年の東京は春が一気にやってきて、勢い余って初夏になったりまた初春に戻ったりと落ち着かない。桜も一気に咲いて一気に散ってしまったが、それでも春の訪れというのは毎年理由なしに嬉しいものだ。
春になって暖かくなってくると、毎年不思議と読書量が増えてくる。もともと「テレビを見ているよりも本を読んでいる方が良い」というタイプだ。それでも一年の中では、活字を読んで頭にすんなりと内容が入ってくる時期とそうではない時期とがある。今は、活字を読んで頭にすんなりと入ってくる時期であり季節だ。冬の間に寒さで縮こまっていた脳が、春になってのびをしているのかもしれない。
そんな時にはホッとできる物語を読むのが良い。バスの中でも電車の中でも眠る前の布団の中でも、思わずウトウトとしてしまうぐらい穏やかな内容の本が、春のうららかな季節には合うのかもしれない。
大山淳子さんが書かれた「あずかりやさん (ポプラ文庫)」も暖かくなってから読むのがオススメで、読み終わった時に心の中がホッと暖かくなる一冊だ。
物語の舞台は東京の下町にある商店街。その商店街の端っこで静かに営業しているのが、内容に関わらず一日100円で預かる「あずかりやさん」。物語の中心となっているお店だ。あずかりやさんのご主人は、目の見えない若い店主。日がな一日静かにお客を待ち、預けたい人が訪れると理由を聞かずに何でも一日100円で預かるのだ。
預かるものは印刷物であったり自転車であったりと様々だが、預ける人々にはそれぞれ事情があって、その事情一つ一つが物語を持っている。その一つ一つの物語それぞれ短編となっていて、そのた短編がいくつも続いて一つの物語となっている。
物語を語るのは、お店に掛かっている”のれん”であったり、お店の”ショーケース”や"ねこ”が語り部だったりするのも楽しい。また、物語の時間軸も一つではなく、複数の時間軸で流れていく。そして、店主が「見えない」ということが物語の深みを増しており、感動を深くさせてくれる理由の一つだ。
どの物語もちょっぴり切なくて、それでいて暖かい。そして、読み終わった時に心の中がほんわかと暖かくなる。そんな素敵な一冊だった。
ちなみに、私が購入したのは、栃木の「うさぎや」さんの特製ブックカバーがかけられたバージョンの一冊。うさぎやさんの書店員さんが感動して仕掛けたこの特製ブックカバー。物語の中身と同じく感動的だった。
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なんなんでしょう。
私は物語が好きですし
その背景や人物像があいまいなものには
いつも手厳しいレビューを書いたりしています。
この作品は 訳の分からない人が
しょっちゅう出てきて
物語の舞台となる商店街や 主人公の背景も
朦朧として掴みどころがありません。
しかも語り部はみんな人間じゃなくて
主人公の心の中すら おぼろげで。
でも。なんなんでしょう。
読んでいる間も 読み終わってからも
なんの詮索もしたいと思わないし
訳の分からないことへの不快感など
微塵も感じない。
どんなことにもとらわれない穏やかな気持ち。
私もまた 知らぬうちにあずかりやさんを
訪れていたのかもしれません。
また読みます。この安らかな気持ちは
時々思い出さなくてはいけないと思うから。
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カバーにつられて手にとった。それぞれになかなかに重い事情をほんわかと優しく語り重さから自由にしてくれるようなそんな話でした。
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こういうお話が好き。
あずかりやさん、とても不思議な感じ。
目の見えない主人公のかわりに、いろいろな視点で進む感じが好き。
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「一日百円で、何でもお預かりします。」盲目の店主が始めた東京の下町にひっそりも営業するあずかりやさん。その店の日常を描いた本です。
あずかりやさんに預けたものは預かり日数をすぎると店主のものになります。あずかりやさんに訪れる客はみな悩みを抱えていて、預けたものを取りに行くか、行かないかで悩みます。でも、あずかりやさんはみんなの帰る場所です。いつまでも変わらずに、待ってくれている場所です。だから、店主はあるかないかの可能性のために、いつまでも待っててくれます。
とても優しい店主に感動してしまいます。この本を読んだ後、きっと優しくて温かい気持ちになるでしょう。
蔵書なし
2018.05.09第1、2回ビブリオバトルチャンプ本
aoi
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目の見えない、物静かな店主がひっそりと経営するあずかりやさん。童話のような導入部から引き込まれて、するする読めてしまった。
語り手はあずかりやさんの店先ののれん(店主は気付いていないが、「さとう」と書いてあるので屋号になってしまっている)に、あずけものの自転車、ガラスケース、そして猫。ものたちの目を通して語られる人間たちのエピソードが時に切なく、優しく胸に迫って来て、じんわり染みる。
「店主の恋」石鹸さんとの続きがとても気になるのだけど、気が向いた時に、またふと続編を読んでみたい。
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「あずかりやさん」
本屋さんがおすすめする本として店頭に並んでいたこの本。1日100円でどのようなものでもあずかるお店。この情報だけで本の中をのぞいて見たくなる人、ぜひ読んでほしいです。絶対後悔しないです。
この本からもらった沢山のあたたかさをこれからの人生でそっと大事にしていきたい。
そんなことを思うわたしは毎日に疲れきってしまっているのかもしれません…
おすすめです。