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1960,70,80年代の名スタジオの機材、特徴などを説明しつつそこで生まれた名盤との関連を語った本。
スタジオのコントロールルームにある機材昔ミキサーとかたしか呼んでいたような気もするけど今はコンソールというそうです。(初耳)
著者はどちらかというとアメリカンミュージック贔屓であるようなのでイギリス音楽ファンにはちと物足りないかも知れません。今やレコード芸術はエンジニアなど裏舞台が脚光を浴びる時代になりました。著者の言う70年代前半のレコードの音が最高だった説には妙に納得。
今はミュージシャンがばらばらに作ったファイルを重ね合わせる時代ですものね。
個人的にはストロベリー・スタジオ、トライデント・スタジオ、オリンピック・スタジオの音がどうも好みらしいことがわかった。かなりマニアックな内容ではあるが素人が読んでも楽しめます。
★★★★
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探していた本!みたいなものって年に数冊とないですが、これは稀にもピタシなものでした。レコードのクレジット見てると前にも同じスタジオの名前見たな、どんな風に選んでるのかな、ってのが垣間見えます。ジャズやクラシックを除き、ロック~ソウルの年代、国の区別なく選別してるのもよくて、ドイツのHansaスタジオもありますし。トッド・ラングレンのレコードで見かけるアンペックス・レーベルはそういうことなのね、と今年一番のアハ体験。1972年の音盤はなぜ音がいいのか?の持論も同意見です。60年代モノラル盤への言及もぜひ。
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各スタジオ毎の推薦盤をapple musicの無料期間中に聞きながら読む。音楽を聞くのが好きな人間には本当に良い時代がやってきた。
今のスタジオ環境では作り出せない、スタジオの持つ音の個性がそれぞれの思想や指向性の違いによって生み出されていた事が良くわかる。特にどのコンソールを導入していたかという事は大きなポイントだったようだ。読めば読むほどもっと知りたくなる、音楽を深く聞きたくなる、そんな本だった。
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日本のトップ ピアノ ロッカー、伊東ミキオくんが紹介してた本。60年代後期〜70年代に素晴らしい作品を生みだした音楽スタジオ、そして代表的なアルバムを紹介した佳作。愛読書「レコーディング スタジオの伝説」より少し後の時代を取り上げてるんで、個人的な音楽の趣味とは少しずれる一方、70年代の音楽はリアルタイムとまでは行かずとも、本書に登場するアルバムほとんど知ってる曲ばかりなので、こんなスタジオで制作してたのか、という嬉しい発見の連続。中学時代から宅録オタクな僕にはドンピシャな本だったが、70s 音楽を愛するみなさんにも是非読んでもらいたいな。
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なぜ70年代のレコードは音がいいのか?
サウンド・プロダクションの重要性が増した現在でも、DAW上で参照されているのは、60~70年代の機材を使ったエンジニアリング・テクニックであることが多い。
本書に取り上げたインディペンデント・スタジオで起った出来事がいまだ影響を与えているのだ。
『ステレオサウンド』での人気連載、待望の書籍化!
音楽ジャンルさえ生んでしまった、インディペンデント・スタジオの機材、エンジニアなどに注目し、「あのサウンド」の生まれた背景、手法に迫る。
プロエンジニアでもある音楽評論家、高橋健太郎が、名盤のサウンドの秘密を解説した、オーディオファンも必携の1冊。
エンジニアの音、スタジオの音。レコードは共同作業による総合芸術である。
という内容の本。
19か所のスタジオが紹介されているのだが、それぞれに特徴と歴史があって面白い。各章の最後にはそのスタジオで生み出された名盤5枚が載っていて、ロック好きにはたまらなんじゃないだろうか。
トッド・ラングレン、デヴィット・ボウイ、10cc、キャロル・キング、ニック・ドレイクなどの70年代に活躍したスタジオがメインだが、ジョン・マッケンタイアのスタジオもあるので、ポストロックやシカゴ音響系が好きな人も楽しめると思う。
音楽への愛に溢れた一冊で、音楽がさらに好きになりました。