投稿元:
レビューを見る
小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長の最新刊『新・観光立国論』読みました。
ここに書かれているのは、日本が観光立国になるための重要な戦略です。アトキンソン氏が非常に発信力のあるイギリス人で、日本の伝統工芸の会社の社長だという話題性とも相まって、恐らく今後、国も地方もアトキンソン氏の話題で持ち切りになると思います。
アトキンソン氏がゴールドマンの金融アナリストだった時に、私は銀行の企画部門でIRを担当していたのですが、銀行の幹部が日本の大手銀行は4つで良いと書いたアトキンソン氏の分析に激怒して、ゴールドマンの幹部に猛烈に抗議していたのを思い出しました。
私自身はと言えば、自分で自行の財務状況から類推して銀行業界の分析をしていたので、アトキンソン氏に対して怒りを覚えるというよりは、猛烈に不安になったのをよく覚えています。
当時のアトキンソン氏の分析が客観的に未来を予測しただけなのか、或いはその発信力によって自己実現的な予言となったのかは分かりませんが、今回も暫くはアトキンソン氏の発言から目が離せなくなりそうです。
アトキンソン氏によれば、観光立国になるためには、「気候」「自然」「文化」「食事」4つの要因が必要で、この4つに多様性があることが観光大国になるための条件だそうです。こうした視点で見ると、日本は観光大国になるための条件を全て兼ね備えた、希有な国だと言っています。
何だか分かったような分からないような「おもてなし」というような抽象的なことを言って自画自賛するのではなく、こうした客観的に見た日本の強みを活かした観光戦略を立てましょうと言っているだけなのですが、半分くらいの日本人はやはりこの本を読んで怒るのでしょうね。只、謙虚に受け止めるにせよ怒るにせよ、彼の発言を無視する人はいないだろうという所が、アトキンソン氏の真骨頂なのだと思います。
と言うことで、これからもアトキンソン氏には、日本のためにドンドン情報発信して行って頂きたいと思います。
投稿元:
レビューを見る
稼ぐ観光への提言。
マーケの基本と統計データから、稼ぐ観光への道を示す。
気候、自然、食事、文化の4条件とそれを外したアピール。
「郷に従えというのなら、郷に入らない。」
クレジットカード対応の少なさ(改札とか)
「あれも」「これも」の発想
無料から有料へ。
超富裕層を知る。
投稿元:
レビューを見る
少子化の進む日本で、移民政策を取らずに経済成長を可能にする観光施策を紹介。
著者の説明は身近な部分から、他国の数字に基づいての説明も有り、腹落ちする。
日本は確かに外国人に優しくない国やと思うし、
サービスの対価を正当に頂戴する文化がないとつくづく感じる。
そうはいっても、2020年までに環境を整備し、オリンピックで日本のファンをつくることができれば。富裕層向けのサービスを充実させることで、経済発展につながるのでは。
投稿元:
レビューを見る
1917★★★ 日経新聞6/28 短期移民が重要 日本は観光後進国 2020年に結果がわかる
オビ カンブリア宮殿出演で話題沸騰
投稿元:
レビューを見る
日本の観光は、主観的すぎて外国人からすれば、興ざめ。だから今のままじゃ外国人には受け入れられないよ!という内容。言われてみると確かにその通り。この人が観光庁の顧問になったら、日本にもっとお金が落ちるのではないだろうかー?
投稿元:
レビューを見る
寺島実郎著『新・観光立国論』につづいて読んだ。寺島実郎の本が分析的に書かれているのに対し、こちらはより論理的にビジョナリーに書かれている。
観光の重要な要素は、
①自然
②文化
③気候
④食事
の4つであり、日本は4つとも持っている。
世界の観光者数は増える見込みであるが、観光の都市間競争が激しくなるため、観光者数を増やすのは容姿ではない。
さらに、観光者数よりも観光収入を重視すべきであり、もっとたくさんのお金を落としてもらうための仕掛けが必要である。
投稿元:
レビューを見る
目からうろこの指摘が多い。日本の観光産業がGDPに占める率は非常に小さい;来日観光客年間2000万人という目標は、これが達成できたとしても観光大国とは呼べない;おもてなしに関する誤解:おもてなしを体験するためにわざわざ日本に来る人はいるのか?;
投稿元:
レビューを見る
イギリス出身で、証券会社のアナリストとして来日し、現在は日本の国宝や重要文化財の補修を手がける会社の社長を務める著者による、人口減少下の日本が「観光立国」として成長するために解決すべき課題と対処策をまとめた提言書。
著者は、日本が「観光大国」が満たす条件である気候・自然・文化・食事の4つを全て満たしていることや、日本のGDPの規模から考えれば、2030年までに8000万人以上の外国人観光客が見込めるにも関わらず、国内の観光業はゴールデンウィークのように一定期間に集中する観光客への画一的なサービスに終始し、また元来日本人には「サービス=無償の奉仕」という意識が根強いこともあり、客のニーズに見合った多様なサービスを有償で提供するという「マーケティングの発想」が希薄であると指摘する。
「治安やマナーの良さ」或いは「交通機関の正確さ」といった、観光客にとっては「サイドディッシュ」に過ぎない要素のPRよりも、文化財などの「お金が取れる観光資源」にしっかり投資して「爆買い」目的以外の観光客を呼び込み、そこで得られた収入を再投資することで持続性のある”好循環”を生み出すべきとの著者の主張は、「お・も・て・な・し」に違和感を覚えた人なら特に納得感が高いだろう。
投稿元:
レビューを見る
最近、私は、観光やインバウンド関連の本を多く読んでいるが、本書は、他書と違い、アトキンソン節炸裂で、切り口も斬新だ
著者は、我が国が観光立国を目指すため、「気候」、「自然」、「文化」、「食事」の4条件が必要であると説いている。本書は、その4条件を切り口とし、裏付けデータを多く掲載しているため、指摘の一つひとつに納得させられる。
東京オリンピック誘致のプレゼンにあったように「お・も・て・な・し」だけでは、観光客はやってこない。また、そこに長期滞在していただかなければ、意味がない。
日本は、世界から見ても、上記4条件を満たす稀有な国である。
「なぜ、観光客が我が国にやってこないのか。」
本書を読んで、歯がゆさを感じたのは、私だけだろうか。
多くの観光産業に携わる方への「処方箋」として、本書を読んでいただきたい。
投稿元:
レビューを見る
日本の人口はこれからは減っていく。GDPを増やすには観光客を増やすしかない。日本は観光資源には恵まれているのに、おもてなしやマナーの良さと言った、海外から見たらおまけのようなことに固執しているから観光客が増えない。ちゃんとマーケティングをして、お金を落としてくれる観光客を呼び込むためには何をすれば良いのか、考えさせられた。
投稿元:
レビューを見る
観光立国としての日本が、どうすれば海外からの集客を高め、外貨を落とさせることができるかについて述べた本。日本にいては見えてこない彼ならではの視点が、ひときわ目を引くものとなっている。
観光産業を成り立たせる要素として、『気候・自然・文化・食事』の4点があげられ、その全てもしくはいくつかの組み合わせによって、集客の程度が変わってくる。日本はその魅力を秘めているものの、海外に対してのアプローチやその発信が乏しい故に、現在他の国々に遅れをとる形となっている。
文中には、一概に日本だけが遅れているわけではないもの(公共交通機関の切符や国民の祝日等)もあげられ、それについては疑問符がつくが、おおよそ彼が言っていることは的を得ている。
今後の観光産業の発展においては、金銭における『区別』を設け細分化を図ったり、会社や機関の間で『連携』を高め改善を計る必要がある。まずは早急に着手できるとこから始め、そこからのトライ&エラーをもとに、どうしたらさらによくなるかを関わる一人一人が必死になって考えることが、この業界に今一番求められていることなのではなかろうか。
投稿元:
レビューを見る
同氏の著作、「〜国宝を守る」は彼の経歴が殆どで観光と文化財関連は少ない。「〜強み弱み」は経歴少なく観光と文化財を増やした本。
そして本書は「〜強み弱み」に書かれている内容をさらに進めた本。
今から彼の事を知り話す内容を知りたければ、「〜国宝を守る」をさらっと読み本書を買いましょう。
個人的に彼の提案の多くはごもっともと思えます。
意識を変えなくても、外国で文化と文化財を守りつつ儲けている話は参考になるはずです。
多くの方に読んでいただきたい一冊。
投稿元:
レビューを見る
20151017
人工減少、高齢化が進む日本においてGDPを成長させる唯一の方法は、日本を観光大国にする事。
ここ数年で増加してきた海外からの訪日観光客は1300万人。
アジアの国々の中ではまだまだ少なく、中国、タイ、シンガポールの半分にも満たない。
観光の4条件
気候 自然 文化 食事
このどれも優れたポテンシャルを持つ日本は、やり方次第で観光大国になる可能性は充分にある。
台湾、韓国、中国などのアジアの近隣からに偏っている訪日観光客。課題は、欧米の富裕層をいかに呼び込み、長期滞在させるか、そして多くのお金を落としてもらう事。
これからの日本は戦略的に観光を一大産業と考え、文化財の保護、活性化の為に思い切った予算を計上していかなければならない。
元アナリストの著者らしく、そういった現状分析から、課題の提示には納得させられた。
確かに大変勉強になる事も多く描かれていたが、270ページもある割には同じ事の繰り返しが多く、決定的な解決策も解りにくかったのが残念で、後半はかなり飽きてしまった。
半分のページでも言いたい事はしっかり伝えられるはずだ。
投稿元:
レビューを見る
日本の観光産業をマーケティングの視点で切り取り、足りない点の指摘を通じて、今後の同産業の振興を図る展開となっております。マーケティングはラディカルな論旨となっております。本書のインプリケーションは日本人が儲けるのが下手なのではなく、なぜ儲けようとしないのかを考える機会を得たことと言えます。この辺を今後考えていきたいところです。
投稿元:
レビューを見る
GDPの9%が観光
気候、自然!文化、食事が必要な4条件
交通アクセス、国の知名度、治安の良さも大切。
アニメだけにとらわれない総合力が必要。
おもてなしや珍しいことは動機にならない。
国ごとに訪れる目的が異なる。
滞在日数が大切。
中国は省ごとに見ると一人あたりgDp高いところある。
多様性と価格差。
奈良の可能性は高い。