紙の本
「グランドホテル」形式だけれど
2019/07/15 22:02
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ホテルという場所でたまたま一夜を共にした人間を描くジャンルを映画ではそのタイトルから「グランドホテル」ものというらしい、そういえばこの作品が直木賞を取った時のテレビでの紹介でもそういった言い方をしていたのを覚えている。といっても、「グランドホテル」がベルリンの高級ホテルが舞台だったのとは対照的に「ホテルローレル」はせこいラブホテルで、経営不振で廃業している。この連作では、一番最初の「シャッターチャンス」が廃業後のホテルを扱っていて、最後の「ギフト」は開業前を描いている。ホテルの歴史を逆行していく。「せんせぇ」の二人が、このホテルとは関係のない設定なのかなあと思っていたら、関係大有りでこの二人のせいで、このホテルは廃業に追い込まれたようなものだ。
電子書籍
面白かった
2021/04/07 08:30
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投稿者:白菜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作家さん買いです。
流石ですね。
評価が高くても
自分の趣味に合わなかったりするのですが
読んでる間ずっと飲み込まれっぱなしでした。
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投稿者:たく - この投稿者のレビュー一覧を見る
転職が当たり前になる時代だからこそ気を引き締めて結婚生活を送らないと何処かで破綻するんだろうな
紙の本
おもしろかったです
2015/09/11 15:23
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投稿者:とちうし - この投稿者のレビュー一覧を見る
始めはピンク色の小説かと思いましたが、読むにつれてさまざまな人間模様がリンクしているのがわかり面白かったです。
また時系列も行ったり来たりなので、またあとで読み直したいと思うところもありますね。
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釧路にあるラブホテル、ホテルローヤルに関係する人々の短編集。廃墟になったホテルローヤルから始まり、ホテル最後はホテルローヤル開業前に話が遡っていく。終始明るさの無い、もの悲しさが漂い、人間臭い話だった。
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ホテルローヤルというラブホテルに関わった人たちの人生を短編7編でその人生と関わり合ったそれぞれの男と女の生き様を書いた小説。
どちらかというとずんとした重たい話ばかりで、あまり明るい気持ちになれる小説ではない。
それぞれが同じホテルに関わった時代をオムニバス形式で描かれた内容で読みやすいのだが、元気になれる本ではない。
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すごいよかった。
人の目を避け、昼間に蓋をし夜を求める部屋。
ラブホテルは日本文化ってもっとよく考えたい
社会の片隅に生きる人間模様を丁寧に描いていた。桜木紫乃さんの他の作品も読みたいと思った。
ちょっと「深夜食堂」のような雰囲気を感じ取った。それぞれ事情を抱えてると言うか。
男の虚勢の夢と孤独な男女の感情だけの結びつきみたいなところが。
なんだかなぁ、生きるって、セックスって切ないなぁ。
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大吉と歳の離れた妻・るり子、その子供の雅代がホテルローヤルを経営する。
ホテルの開店前から廃業後まで、順不同で7つの短編で構成。
道東の寂しさ、景気の衰退とラブホテルの後ろめたさが上手く折り重なってる。桜木紫乃さんの真骨頂。
・シャッターチャンス
廃墟となったホテルで写真撮影。
・本日開店
坊主の嫁と檀家。
・えっち屋
ホテルの閉店日。雅代と玩具屋。
・バブルバス
家電量販店で働く夫とその妻。
・せんせぇ
教師と女子高生。舞台は函館~札幌。
ローヤルは出てこないけど、
「えっち屋」の過去話につながる。
・星を見ていた
ホテルで働くパートが主人公。
・ギフト
大吉がホテルを建てることを決め、
るり子が身ごもり前妻と別れるまで。
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うーーん
ラブホテルを舞台ですが、ちょっと関連性が。
川本三郎さんの解説で、理解できたところがあり、もう一度読みたい気になりました
でも、これが直木賞?
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一日で読み終わった。
なかなか読みやすいです。
ホテルローヤルというラブホテルに関わった人々の短編物語です。
初めての作家さんでしたが、他の作品も読んでみたくなりました。
とにかく、読みやすくてサクサク読めます。
ラブホテルが題材だけど、ドロドロはしてません。
面白かったです。
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登場人物の様々な人生が交錯するホテルローヤル。舞台が北海道の衰退していく町である。町とそこに住む人々の生活がクロスして、何とも物悲しい。
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2013年上半期の直木賞受賞作。
う~ん、全編突き刺すうらぶれた感が何とも言えないですなぁ…。安っぽくて、饐えた生活臭漂う、いじましくて、やるせない物語の数々。
ホテル・ローヤルというラブホテルを舞台にあるいは遠景に世の中の底辺の人たちを描いて、突き放すでも包み込むでもなく、淡々とそこに生きる様を映し出す。
作者の実家がラブホらしいけど、なるほど、色んな人を見てきたんだろうね。しんしんと深まる夜の中でこころ虚ろに沈み込む、清掃のおばちゃんの話が泣かせる。
誰も悪くないのにこの国がこういう格差社会になってしまった現実を哀しみ、だけども、それでも、生きているって、それだけでとてもえらいことだ。
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作者の家業でもあるラブホテルを軸に据えた連作短編。すでに廃業し、建物が廃墟となったホテルローヤルが舞台の「シャッターチャンス」から、四十過ぎの看板屋がラブホテルを開業しようとする「ギフト」まで、過去に遡る7編。 ―― http://bookmeter.com/cmt/48631473
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ノーマークの作家さんでした。
第149回直木賞受賞作で、知ってはいましたが、最近の直木賞は、私の読みたい本がなく、「直木賞受賞作品なんだ…」くらい。
数年前まで、直木賞受賞作品は読んでましたよ(^_^)
ただね、面白いなって作品には、出会いが少なくなった。
集英社文庫の夏のフェアーが、本屋さんに平積みになって、なんとなくパラッと2 3ページ読んで、時間つぶしに読んだ。
桜木紫乃さんの世界にドップリ。
仕事の休憩が待ち遠しいくて、ドンドン桜木紫乃さんの世界に入り込んだ。
何もかも幸せな主人公ばかりではないけど、桜木紫乃さんの人に寄り添う優しさがジワっと広がり、小さな幸せがいかに大切かがシミジミ伝わる作品でした。
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直木賞受賞作。北海道釧路のラブホテルを舞台にした連作短編。時代の流れが逆になって話が進んでゆく。
やはり、冒険小説のような一気読みとはいかない作品。一話一話、心の休憩を取りながら、読み終えた。