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戦争の悲惨さを感じる本でもあるけれど、アイデンティティーの問題を考えてしまう本でもある。
→https://ameblo.jp/sunnyday-tomorrow/entry-12059769871.html
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★2015年8月26日読了『日付変更線(上)』辻仁成著 評価A
辻仁成の小説を初めて読む。南果歩や中山美穂のダンナとして有名で、私は芸能人としてしか見ていなかったが、小説の装丁がちょっと目立つことから、手に取ってみた。
期待していなかったせいか、思ったよりも面白くて、あっという間に読み切ってしまう。失礼ながら、結構上手いじゃないかと正直に思う。(WIKIPEDIAをググったら、私と同学年なんだなあ。もっと若いのかと思っていた。芥川賞も獲っているんですね?!全然知らなかった。)
アメリカの日系人の昔と今、そして自然に対する現代人の様々な思いをハワイの話を絡めながら上手に小説としている。
ハワイの日系2世のロバート、ニック・サトー、ヘンリー・サカモトの3人が、マッキンレー高校の同級生。第二次大戦前に幸せな生活を送っていたが、日本軍の真珠湾攻撃により、生活は一変していく。日系2世たちは、自らの故国アメリカのため、日系人の名誉回復のために、3人は従軍を志願し、442部隊としてヨーロッパ戦線へ投入される。
その70年後、ロバートの孫、ケイン・オザキは、ホノルルで、ニック・サトー(仏名シリル・ブリュナー)の孫娘マナ・サカウエにその昔を知らぬまま、たまたま知り合うこととなり、マナは祖父ニックの骨をハワイの海に散骨する。そして、遺言として聞いていたヘンリー・サカモト米上院議員にケインを通して面会を申し込む。ニックは、ヨーロッパ戦線の戦場の激戦で行方不明のまま戦死したと思われていたのだ。
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上下巻で640ページという大作だが、物語の展開が早く、また、現在と過去を行き来しつつ進む物語に引き込まれた。日系2世たちの置かれた厳しい立場と、戦争の悲惨さ、家族の絆など、色んな気持ちが詰め込まれており、心にぐっと響く内容である。サスペンス的な要素も有り、素晴らしい作品だと思った。オススメです。
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なぜアメリカに戦争をしかけたのかと本当に今も悔やまれる。日本国民はもちろんアメリカ在住の日系人にも不条理な苦しみを味わさせた。結局いい戦争もわるい戦争もない。
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70年前、日米開戦により敵性外国人とされた日系アメリカ人たち。二世の若者らはアメリカへの忠誠を示すため従軍を志願する…。米国史上最も多くの勲章を受けた第442連隊戦闘団に参加した若者たちとその子孫である若者たちの物語。一世と二世との間の溝、日系兵士と白人兵士との間の溝、ハワイ出身の二世兵士と米国本土出身の二世兵士との間の溝。戦争が様々な溝を生み出し、社会を分断していくさまに、心引き裂かれる思いがする。
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図書館に予約していた本が5か月待ってやっと配本された。さすが仁成。小説らしい小説だ。
今回は、第二次世界大戦でのヨーロッパ戦線で多くの被害を出しながら、多大な戦果をあげた日系2世達で構成された442部隊が題材。
元隊員の孫、ケイン・オザキはハワイ在住の4世。作家志望でちょっと暗い。そこにフランス系日本人マナ・サカウエが祖父の散骨をするためにハワイを訪れる。そして、マナが祖父の遺言で元442部隊のヘンリー・サカモト上院議員に会う。マナの祖父ニック、ケインの祖父母ロバートとカオルそしてヘンリーは高校の同級生だった。
ニックは戦死したことになっていたのに、実はフランス人として生き続けていたことを知り、驚くヘンリー。
ここから、戦時中のヘンリー、ニック、ロバートの物語が始まる。
上巻は、3人が戦地に赴く直前まで。
仁成らしいなと感じたのは、『パパとは日本式の乾杯。ただ、グラスをぶつけるだけの。ママとはフランス式の乾杯。お互いの目を見つめ微笑みあって。』と、ニックとカオルが分かれるとき、言葉が欲しいというカオルと約束や未来を大切とは思わないニックがすれ違う場面。
ちょっとシニカルで理屈っぽいところが彼らしい。
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Go for Broke…こんなに悲しい意味に使うとは。
過去のいろんな人の命と引き換えに現在、未来と繋がる重みを感じながら下巻へいきます。
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ハワイには日系人がたくさんいて、その人達も戦争に巻き込まれたということを今更ながら考えさせられました。
下巻でもう少し書きます。
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2017.1.22読了。図書館で借りた。
長い物語。あと半分(下巻)あると思うと…。
面白いけれど、テンポが良いとは言えないのでなかなか進まない。章が変わるたびに下の日付と登場人物を確認しなければならないし。