紙の本
納得しました
2016/07/16 10:11
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投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近読んだ本に、ベストセラーよりも文学賞を受賞した本を読みましょう、との記述があり、中でも野間文芸賞がおススメとの由でした。
そこで第68回野間文芸賞、第43回泉鏡花文学賞を受賞された本作品を読みました。
素晴らしい本でしたよ。私からもおススメです。
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長野まゆみ最新作。先日の新刊はちょっとミステリアスな長編だったが、こちらは中編2作を収録。どちらも『群像』掲載時に読んでいるので、再読と言えるかも。
ある家族の日常の風景を淡々と書き綴っており、特に何かドラマティックな事件が起きるわけでも、奇妙な登場人物が現れるわけでもない。しかし、妙な懐かしさを感じる作品だった。
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久しぶりの長野まゆみ第2弾。
あれ、こんな作風だったっけ。とまた。
過去作品を読み返す機会かもしれない。結局読破できてないしなー。
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主人公の父の葬儀をきっかけに身内が集まり、先祖や故人の噂話をまことしやかに語っている。
という切り口で、
著者の実体験を基に、先祖が辿った古い土地の風習や地名、地形などの話が延々と書かれている。
キャラもストーリーもそこそこに、
本当に延々と書いている。
私は地方に住んでいるので東京の土地の話にもイメージが湧かず、僅かなストーリーさえもいつもどおり読者を煙に巻く仕様となっており、これは本当に読者置いてけぼり。
年を取るとこういうものに興味がわくのかな、とブラタモリを観て共通点を感じた。
合わない。
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まずは泉鏡花賞おめでとうございます。長野作品らしい幻想感と昭和の香りの融合具合がすばらしく、流石だなと思った一作。
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川辺の下町、東京・三河島。そこに生まれた父の生涯は、ゆるやかな川の流れのようにつつましくおだやかだった―。そう信じていたが、じつは思わぬ蛇行を繰り返していたのだった。亡くなってから意外な横顔に触れた娘は、あらためて父の生き方に思いを馳せるが…。遠ざかる昭和の原風景とともに描き出すある家族の物語。
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「冥途あり」 「まるせい湯」
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「冥途あり」は、思い出語りをしているように家族や親類とのあれこれが淡々と綴られ、まるでエッセイのような印象である。生きている間に知ることのなかった父親の姿が、懐かしい昭和の風物とともに立ち上がってくる。記憶にある出来事のひとコマの背後に在った事々が、不思議な感慨とともに明らかにされ、さまざまなことが腑に落ちたりもするのである。それに比べて「まるせい湯」は、ペテン師の素質がありそうな双子の従兄弟のせいもあり、どこまでが真実で、どこからが作り事なのか、従兄弟の話を聴きながらも定かではない。その証が立てられないとらえどころのないもどかしさで、夢の中にいるような不思議な心地にさせられる。見たこともない家族の末席にいつの間にか連なっているような心地の一冊である。
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苦手な長野まゆみ。作品が理解できず、かなり苦戦。昭和の風景は頭に浮かぶが文章が頭に入ってこない。前作も難しかったが今作もかなり難しかった。もうちょっと、わかりやすい文章ならなぁと思ったりもする。
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父の死から,父の思い出から蘇ることや父の知らざる人生など.お葬式や法事ってこんな感じで既視感がある.ほら話で煙に巻く愛すべき困りものの双子の独壇場が楽しい.「マルセイユ」にまつわる雲天光氏と青一氏の不思議な話もありそうで本当のところは?といった感じが最後までする.
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その人の人生の一部しか知らなかったということに、いなくなってから気づく。もっと話を聞いておけばよかったと思う。ぼんやりと虚実の入り混じった、父親についての物語。
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昭和時代の中にいるような、冥途に迷いこんだような不思議な読み心地(´-`)土地勘があれば、もっと楽しめたのに、全くなかったので残念な気がした(--;)
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親戚の叔母さんから、亡くなった祖父の思い出話を聞いているよう。のんびりした昭和の雰囲気が感じられた。弔い。
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昭和時代を、市井の目と、希望と、
ほらもまた良し?!
から見て書いた本?
懐かしむには、
ちょっとわからず、
そんなこともあったのか~?!
って感じです。
まぁ、読まなくてもよかったかなと・・
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自伝的風小説…でいいのかな?著者様の物語の、登場人物の原点を見たような気がします。特に「箪笥の中」や「となりの姉妹」を思い出しました。まるせい湯のファンタジーはあめふらし等に繋がるような。戦後70年の節目を踏まえつつ、切なくなった一冊でもあります。
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東京の下町 三河島で、生まれた主人公の父の葬儀に集まる親戚たちの語りで、父、祖父の話が、出て来る。
本の少し前は、東京も、今の様な近代的高層ビルが、立ち並ぶような土地では無かった。
様変わりぶりは、人間でさえ同じであるし、亡くなった人を偲びながら、昔話に、驚くこともあるが、今の時代、昔話を聞いても、それほど、自分の親や兄弟以外は、余り興味が、ないのではないだろうか?
先日、新聞の一覧に、結婚式の様変わりが、書かれており、今は、式もあげないで、記念写真で済まし、年賀状で報告との事、、投稿された方も、我が息子の結婚式は、親族不参加で、友人中心であった、と、掲載されていた。
昔は、冠婚葬祭で、殆どの親族が集まれる唯一の場であり、機会であったのが、今は、そうでなくなって来ているようだ。
兄弟、親族の多い家系も、音信不通になったり、配偶者が、亡くなったり、住居が離れたり、海外へ行ったりしたら、自然と、つながりが、浅くなる。
この本の様な葬儀で、親族が集まり、遺産の後片付けに集まったり、昔話も、故人の思い出話も、今は、自分中心であって、不要になったのかもしれない。
故人の荷物も、この本の中の双子の従兄が、殆ど、トラックに乗せて、持って帰って行くのも、現在の遺産の後片付けの何でも屋が、処理するのに変わりはないのかも、、、、
この本も、『昭和の原風景とともに描きだすある家族の物語』と、、、、謳っているが、今の世代の人たちには、読みにくい本であると、思う。
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御自身の半生記なのかと思って読み始めたら、名前が違うので小説のようだ。
しかし、内容の何パーセントかはやはり、自伝のようなものだと思う。
広島で被爆していた父親の話や、今住んでいる所が西東京のあたり…という事などで…
この人の本は昔の物から読んでいたが、どんどんと文体というか、文章の感じが変わってくる。
ずいぶんと風景の描写が美しい事に気がついた。
同年代なので、昭和の風物なども懐かしい。
「冥途あり」と「まるせい湯」の2編。
まるせい湯の方は、冥途ありの続きではあるようだが、不思議系の創作色が強い。