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まさに終わりかけている身としては身につまされる話。しかも、東大卒ではなくメガバンク勤務でもないけど、会社で遅れ始めて次は外に出されることもあり得る立場。帯に書いてあるような”読後が清々し”くはないし、”定年後に読み返した”くもないし、”妻に読ませる”気もしないが、所々に自分が犯しそうな過ちのエピソードが挿入されており注意喚起にはなる。多くの人はこんなにプライドにしがみ付かずに適当に折り合いをつけるし、パートだOB会の役員だとか言って定年後も元の会社の近くに身を置き、元の職場の人達とつるんでるんじゃないの?
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定年退職の日を描く、出だしがいいですね。主人公いわく、定年は生前葬だな、この言葉、実にリアル。 残る桜も、散る桜、でありますな。
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完全に女性目線の、そして「そうそう」と思うひとの大半は、きっと上から目線。なかなか恐ろしい作品。
人生の中での「成仏」の瞬間を追う、そのためのソフトランディングが社会の仕組みとして作られたら…うーん。
2016/7/31読了
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良かった。
特に16との場面は『ぐっと』来る。
定年後の男の姿が、リアルに描かれている。田代と同じ年代だけに身近に感じる。田代の妻の言動もリアルだ。
やっぱり、故郷に帰りたいよね。
田代は故郷だ。
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まだまだ本人としては、世間に通用する力量があると実感しているにも関わらず、年齢を重ね、定年を迎えたことで半強制的に隠居に追い込まれる。
仕事一筋でやってきた主人公が妻に対して愚痴をこぼしたり、知己の女性に対して狭隘な態度を取ったりすることに対して、冒頭のあたりではまったく共感できませんでした。
しかし、話が進んでいき、後半の冷戦のような夫婦喧嘩で主人公が痛めつけられる様は読んでいて痛々しく、憐憫の情を抱きました。ラストは爽やかでしたが、終始考えさせられることが多く、かなり読みごたえのある一冊でした。
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定年後の男性の心境と過ごし方を描写。
夫婦のあり方についても卒コンという今風の考え方が出てくる。
気持ちが前向きになるものではないが、非常に良かった。
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読み終わった後は、複雑な心境になる。決してハッピーエンドではないが、最終的に故郷に帰ってどうなるのか、やや疑問も残る。
主人公の娘の意見が興味深く、女性の本性なのかと思うと男の鈍感さと女性の怖さを感じた。
どのようにリタイアを受け止めるかを問題提起される小説であった。ストーリーは、多くの展開があり、一気に読めた。因みに私は生涯現役派である。
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実際、こんなかんじなんでしょうね・・定年退職後のこと。女性にはわからないこともありますが、なんというか・・しみじみ辛かったです。仕事ってやりがいがあったり、楽しくなくちゃいやだけど、それがなくても生きていける程度にしないと。
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・人は死ぬまで,誇りを持って生きられる道を見つけるべき。
・十代,二十代,三十代と,年代によって「なすにふさわしいこと」がある。五十代,六十代,七十代と,ある。
・思い出と戦っても勝てない。「勝負」とは「今」と戦うこと。
・「ソフトランディング」
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定年退職の日を迎えた63歳サラリーマンが主人公。
メガバンクで役員目前とされながら、最後は出向先の子会社で退職を迎えた彼は、退職後も寄る辺がなく鬱々と過ごします。
趣味やボランティアなどでは満たされない彼は、希望通りの大きな仕事につくことができて第2の人生を充実して過ごしていきますが・・・。
ホントにそこまで暗くなりますか?って感じです。
仕事を趣味のように生きてきた人間はこうなってしまうのでしょうか?
人生は、途中がどうであっても最後は似たような着地点になる、と書かれていましたが、そう言ってしまったら人生最後は一人で逝ってしまうだけ。
そこはなんだか違うような気もするのですが、定年後の人生をどう生きるかの読み物としてはおもしろく、教訓もあり。
実家のお母さんや友達とのやりとりは、ウルッと来るものがありました。
仕事【だけ】が人生、とならないよう気をつけねば。(ありえない気がしますが・・・)
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図書館で借りた本。
主人公の定年退職の日から始まる物語。エリートのおじさんが、会社から「いらない人」にされ、プライドと仕事への渇望の間で揺らぐ。夫の失敗(?)をどうしても許せなかった妻に疑問。結果的にやりたいことはできているし、住む家もある。エリート家庭から一般庶民になっただけ。裕福な暮らしは夫のおかげだったのだし、自分もやりたいことをやっている。ならば夫にも好きなようにさせてやりたいと思うが、これは他人事だからそう思うのかなぁ。
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ストーリー展開が早く、「終わった人」の「終わっていない生活模様」が目まぐるしく変化していく様子を楽しみながら読むことができた。
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大手銀行から子会社へ、そして退職。
その後の人生をどう生きるか。
残りの人生を穏やかに生きることもできるが、そうせずに足掻いた男は、結局は財産を無くし妻からも見放され故郷に帰る。
途中「思い出には勝てない」とある。
歳と生きる現実を受け入れるしかないのだろう。
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ラストの夫婦のカタチはありだと思うが、貯金が1千万以上残ってるのに、そこまでどん底生活の覚悟必要? 夫のほうのプライドの高さにも辟易するが、妻もなんだかなあ… 面白いと薦められたが、もっとユーモア溢れる話かと期待したぶん当て外れ。
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タイトルや内館さんの作品ということで期待して読んだが、少々残念。
ブッカーズ/ソフトランディング/品格のある衰退