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読み始めてタイトルの意味を知る。
新米ピアノ調律師が先輩調律師に支えてもらいつつ成長していく様が清々しい。
それにしてもピアノ調律師がどんな思いを持って音色を揃えていくのか興味深かった。
音色は多種多様なんだね。
言葉の一つ一つが繊細で音色がある様だった。
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2015/10/29
ピアノの調律師。そんな職業があることを意識したこともなかった。
読んでいて、実家にあるピアノを調律してもらいたいな、弾きたいなと何度も何度も思ったよ。
読んでいてサァっと視界が晴れるようなとても清々しくてまっさらな気持ちになれて、でも不思議な雰囲気のある一冊。
頑張っている主人公が羨ましくてたまらなくなる。
わたしもなにか頑張りたい。
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調律師というあまり馴染みがない仕事に引き寄せられた主人公が一歩一歩進んでいく姿を描いた成長記録の小説です。学生時代に凄腕の調律師の仕事ぶりをたまたま目にすることとなり、魅せられ、調律師を志すこととなった主人公。その憧れの調律師が務める職場に就職したが、目指す先がつかみどころのない仕事に戸惑い、自信をつけることができない。しかし暖かい職場に恵まれ、アドバイスを受けながら、徐々に調律師として進歩していく。調律師の最初の仕事場で出会ったふたごの学生のピアノとの触れ合いの中で、調律師としての目標や希望を抱くようになる。
静かな雰囲気の本だが、心温まる作品です。本屋大賞っぽい。
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ピアノは温度や湿度や気圧以外にキャスターの向きや椅子の高さによっても状態が変わるらしい。我が家にも調律師の方が毎年来てくれるけど、今までピアノにも調律師の方にも敬意を欠いていた気がしてなんだか申し訳ない気持ちに。この本に出会ってまたピアノ始めたいなって思った。ピアノの音色が一番好き。
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1人の青年がピアノ調律師になるきっかけが私の中で盛り上がりに欠けたので読み進めるペースが落ちましたが、読み進めるうちに次第にいろいろと思うところがある作品で楽しかったです。調律師を味噌作りに置き換えて意識している自分に気が付いてからなんですけど(笑)。音色は味や香りに置き換えて、、それって邪道かもしれないけど、お蔭で考えることが多い作品になりました。追求する心を持ち続ける大切さみたいなものを感じたい作品でした。「大豆と米の森」って作品を書いてもらわなくっちゃ(笑)
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ピアノの調律師のお話。
調律ってただ音を正確に調整するだけかと思っていたのですがどういう音にしたいか調律師の腕にかかっているんだと初めて知りました。
そしてホールなどのピアノはキャスターの向きだけでも音が変わるんだそうです。
調律のためある家庭に訪れるわけですがそこにドラマがありました。
小説ならではではなくてほんとにありそうなお話だったので余計に面白かったです。
この続きもありそうなそんな感じもしました。
そして宮下さんの小説では私の琴線をくすぐります。
この小説の中で痛く同感した文章を載せます。
今年ももうすぐ終わりですが今年は未年、それもふまえてこの作品を描かれたのでしょうか?
なんだか未年が終わるにあたってこの本を巡り会えたのも何かのご縁を感じたのです。
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繊細な表現だけど力強さもある。
主人公が調律師を目指すきっかけとなる大事なシーン。
私にも森や翼が見えるようだった。
自然の音を感じられる、聴ける耳と心は
音楽に小さいころから親しんで聴いてきたものとは別に
また稀有なものだろう。
読んでいると、
実家にあるピアノを調律してもらいたくなる。
ピアノがかわいそう…。
そう思うくらい、ピアノへの愛があふれている本だった。
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すごく素直な文章。本を読んでどう捉えるかもちろん人によって違うだろうけど、私には人生の応援歌のようだった。作品ごとに好きになっていく作家さんです。
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静かで、力強い物語。
主人公は北海道の片田舎で育った男の子・外村くん。彼は高校生の時、ひょんなことから学校のピアノの調律現場に立ち会う。調律師の板鳥さんの素晴らしい調律を目の当たりにした彼は、調律師の道へ進むことを決め・・・。「調律」というある種、答えが一つではない世界で悩み、もがきながら、外村くんが何かをつかんでいく過程を描いた作品。ちょっと小川洋子さんの世界っぽい。
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静謐で、崇高なまでの音の世界にひたることができました。
才能があるとかないとか、そんなことは問題ではなく、
一人の調律師の”音”に憧れ、
迷いながらも信じる道をひたすら進む外村。
その純粋さが羨ましくなるほどでした。
不器用な人が、自分なりに模索しつつ成長していく話って、好きなんですよね。
そして表紙が可愛い~♪
読んでいくうちに楽譜の上の羊たちが
ピアノの音にあわせて、ぴょんぴょん跳ねそうに見えてね。
最後に鍵盤に触れたのがいつだったか、思い出せない私ですら、
無性にピアノが弾きたくなってしまいました。
いや、弾くというより、ぽーん。ぽーん。と鍵盤をたたいて、
その響きを感じてみたくなった、と言った方がいいのかな。
今まで読んだ宮下さんの作品の中でも、
特に好きな一冊になりました。
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とにかく優しく善良的です。
「誰かが足りない」もそうでしたが、未来を見据えた物語です。
小川洋子さんと雰囲気が似ているように感じました。
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一歩一歩、の小説。
主人公の性格を正確に読ませるためだと思うけれど、文章が、描写されている情熱と比べると変に固い気がして没入するところまで行けなかった。
人物描写はあまりくどくなくて……良いのか悪いのか、わたしごときでは判別できない。この主人公の考え方に合わせるのなら、すこし薄味な気はするけれど。
冒頭では、たしかに森に立たされた。但しわたしの中に音は鳴らなかった。
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(2017/10/21読了)
宮下さんは、若年層向けと決めつけていたのは間違いだった。星は大満足の満点です。
私は幼少期からピアノに憧れ続け、大人になってやっとピアノを習えるようになり、調律師さんを自分で探して、その人柄に触れ、調律の様子を見ている今だから、この物語にすごく興味深く惹きつけられるのだと思う。
心に響くフレーズも、沢山あった。
主人公をはじめ、主要人物たち皆が優しく、自分を持っている。自分も、皆の仲間になったような気持ちで読めた。美しい物語です。
(内容)
ゆるされている。世界と調和している。それがどんなに素晴らしいことか。言葉で伝えきれないなら、音で表せるようになればいい。ピアノの調律に魅せられた一人の青年。彼が調律師として、人として成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、祝福に満ちた長編小説。
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主人公が調律師のお話。
こんなに奥が深いお仕事だとは、知りませんでした。
ピアノ習ってたのに。
読んでる間じゅう、ピアノの音が聞こえていました。
ステキなお話でした。
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ピアノの調律師に出会って森のような音を聴き、自らも調律師になった男子の話。
どんな調律をするのか、どんな音を出すのか。
調律師の奥深さに触れたような話でした。
宮下さんのピアノがある人生、そして、北海道一年移住がきいてるとも思いました。