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一気読みしました!
犬派の私としては犬を看取る話は泣きながら読んでました……いまの愛犬にとって私はきっと魂の伴侶と言えるような存在ではないでしょうが、あの子がくれる愛情以上のものを返せるようになりたいです。
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馳星周は以前よく読んでいた。「不夜城」から始まる、いわゆるノワール小説、ジェイムズ・エルロイ的なテイストがあり、好きな小説家だった。
昨年、馳星周が直木賞を受賞したのを知った時も、ノワール小説で受賞したのだと思っていたが、「少年と犬」という小説で受賞したのだと聞き、ノワール小説以外の分野も書くようになったのだな、と知った。
本書「ソウルメイト」も、犬を題材にした短編小説集。馳星周は犬が好きなのだろう。犬への愛情を強く感じられる小説集だ。
昨年の秋くらいから、家の近所をよく散歩をするようになった。よく散歩するようになって気がついたのは、犬を飼っている人がとても多いことだ。朝も昼も夜も、散歩に出かけると、犬を散歩させている人たちとすれ違うことが多い。ウィキで調べてみると、2018年の日本の飼育されている犬の頭数は、890万頭ということであった。日本の人口が1.2億人だとすれば、人間約13人に犬が1頭という計算になる。であれば、散歩の際に、これだけ犬に出会うのもうなずける。
犬はソウルメイトとイギリスでは呼ばれているという記述が本書の中にある。文中では、ソウルメイトは、「魂の伴侶」と訳されている。人類の長い歴史の中で、犬は人間にとってとても良い相棒だったのであろう。それがうなずける飼い主と犬の散歩に出会うこともある。
短編小説集としては面白かった。続編もあるようで読んでみたいし、「少年と犬」も読んでみたくなった。
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獣医さんにお借りしました。
犬って犬種によってこんなに性質が違うんだなぁとビックリ。見取りの話は読んでいてつらかった。
「父親をガンで見送ったとき化学療法でいやな思いをしたから、ワンちゃんは自然療法で治療する」という展開にはちょっと(いやだいぶ)引いたけど、終わりに出てくる佐藤獣医がよかった!
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犬と人間との暮らしを綴った七編の短編集。
時に支え支えられ、人間と犬とが寄り添って生きる姿に感情を揺さぶられ、じんわりと心に響いてきます。
子供の頃、実家で飼っていた犬との日々を思い出し懐かしさでいっぱいになった。
言葉は交わせないけど、人間の言葉や感情を理解しているとしか思えないときが確かにある。
優しくて、頼もしくて、愛しくて、守るべきかけがえのない家族♪
犬と人間の絆に心温まる場面もあれば、人間の身勝手さに読んでいて胸が痛くなる場面もありました。
動物と暮らす悲喜こもごもを感じる作品。
特に動物と暮らした経験のある人は、涙なしに読めないと思います。
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犬好きの人にお勧めの一冊。
個人的には、陽だまりの天使たちのほうが心に刺さったのだが、本書の方が内容が薄いとか、そういう事ではなさそうだ…短編集なので慣れてきたのか?
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犬を飼っている方にぜひ読んでほしいと思った一冊。
犬を飼っている母に勧められて読んだ。
この話を読んでからわんちゃん動画、ネコ動画を見まくってしまう。
うーん!犬と一緒に暮らしたくなる!!
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現在、犬(それも柴犬)を飼っているからこそ、柴犬のエピソードは特に刺さった。
ウチはまだ幼犬だが、日々一緒に生活している中で見える仕草や表情など、共感できるものが多くどの話も最後は涙を堪えるのに必死で、通勤中に読むものではないなという感想。
犬は魂の伴侶(ソウルメイト)。一緒に暮らしているからこそ心からそう思い、早く家に帰りたくなるような話でした。
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犬にまつわる話。
自分も犬を飼ってるから、感情移入しすぎてずっと泣いてた。
柴とバーニーズが泣きすぎて…
犬は家族なんだよ。
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家族の中でなにかしら問題を抱える主人公と、その愛犬たちの物語7話を収めた短編集。タイトルが犬種名になっていて、その中に我が家の愛犬コーギーも名を連ねていたので衝動買いしてしまいました。
犬の表情や動きの描写がとてもリアルで、姿が目に浮かぶようです。作者の馳星周さんは軽井沢在住とのことですが、この短編集の舞台の多くが長野県で、その自然の描写もとても素晴らしく、引き込まれます。
個人的には、「ボルゾイ」「ジャーマン・シェパード・ドッグ」「ジャック・ラッセル・テリア」の3話が優しいお話で好きでした。
愛犬が10歳を過ぎ、これまでこの子と過ごした月日より、これから一緒にいられる時間のほうがずっと短いだろうことをよく考えるようになりました。その時のことや、その時に向かってだんだん弱っていく愛犬の姿を想像して、ときどきいたたまれなくなったりもします。
でも、人と犬が心を通わせて一緒にいる物語を読んでいると、今この子と一緒にいられる贅沢をもっと楽しまないと!と思えました。
これからも「大好きだよ~」の気持ちを手のひらから大放出しながら毎日愛犬をなでて過ごそう。
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泣ける。
柴犬とバーニーズで泣きました。
昔から生き物と死が絡むと泣いてしまう方ですが、やっぱり堪えられなかったです。
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馳さんの作品は「熱源」、「少年と犬」、「蒼き山領」を読んで感銘したので、犬の物語だったら間違いないと思ってこちらを手に取りました。
犬を飼ったことはないですが、
犬を見ているだけでも癒されて好きなので、
この作品を読んで犬の特性や人との暮らしぶりなどが
よく描かれていて、今まで以上に犬が好きになり
本当に犬は人と寄り添いながら生きていると思いました。
どの作品も心に沁みる作品良かったですが、
「ボルゾイ」、「ジャーマン・シェパード・ドッグ」、
「ジャック・ラッセル・テリア」は犬と人との繋がりによって
優しい心になり読了後までも心がほっこりとする物語なので好きでした。
「柴」は伴侶を亡くしてしまった母親に寂しい思いをさせないようにと
飼った柴犬の風太。その母親が遺した犬を探しに行くという物語ですが、
母親が被災した時の様子を知っていく様子も辛く悲しかったですが、
一緒にいたはずの風太を人と同じように探していく姿にも胸を打たれました。
欧米では自分を犠牲にしてまでも人間より弱い動物たちを
救うことに意義があり素晴らしいと言ってくれることが多いそうですが、
日本ではまだ欧米のような意識の高さまでには至っていないのかなと思わされてしまいました。
ラストの「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」は主人公の犬が重い病気を
患ってしまい最期まで看取るという内容だったので
最後まで息を抜くことができずに胸の詰まる思いと同時に目頭が熱くなるのを抑えるのに必死でした。
動物を飼うというのは人間よりも先に命を終えてしまうことが
多いのでこの最終的な課題をつけつけられるととても辛いです。
いつまでも一緒にいたい、生きていて欲しいという気持ち、
その反対に人間のエゴで痛くて辛い状態を続けてしまっているのかも
しれないというジレンマに苦しんでいる主人公にも泣けました。
この作品では犬を飼うことによって家族、友達、恋人などの
人と人との繋がりや絆、愛情を深く感じることが出来ると思いました。
そして犬と一緒に多くの楽しい時間を育むことによって、様々な思いでを共有することが出来て豊かな生活が過ごせると思いました。
犬と共に生きる喜び、失う悲しみもあるけれど、
どちらもいつまでも幸せに過ごした時間が失うことはなく素敵な思い出がいつまでも続くことは素晴らしいことだなと
新たに発見することが出来て良い作品でした。
これから犬を飼う方には是非とも
この作品を読んでもらいたいと思いました。
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今年の初めに15年間癒してくれた愛犬を亡くした私には、この作品を小説としてどうこうと評価することは難しいです。
ただ、ただ、犬が好きな方、犬が側にいる方、犬が苦手な方、動物が好きな方に読んで欲しい一冊。
私が飼っていた犬種の章はありませんでしたが、どの犬の描写も私が大事に思っていた、かけがえのない愛犬のそれと重なり、涙なしでは読めませんでした。
とても暖かい気持ちになれます。
改めて、愛犬に深い感謝と愛を感じました。
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犬と人間を巡る7つの短編小説。登場する犬はチワワ、ボルゾイ、柴、コーギー、シェパード、ジャックラッセル、バーニーズ。
バーニーズの章は組織球性肉腫になったバーニーズとその飼い主の最後の数ヶ月が描かれており、泣きながら読んだが良い過ごし方だと思った。まさに犬と人がソウルメイトとして絆を持つとこうなのかな、と思った。
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2015年出版。『少年と犬』で作者の筆致に驚愕して、気になる本はいくつかあるものの、読みやすそうな題材だからって手に取ったものの、誤算だった!
柴犬の動画なんかを観てて、かわいいなあ、犬ほしいなあなんて分別なく犬を飼おうとしている人、ぜったい読むべき名著!
これは小説なのか?十訓抄なのか?ってぐらいに教訓が散りばめられている。ストーリーも面白いんすよ!馳星周の、簡潔ながらも脳裏に映像を浮かばせる秀逸な筆致も健在なんすよ!
でもそれ以上に、犬を飼うことに対する戒め、軽々しく飼ってはいけない警鐘のような作者の強いメッセージがグイグイくる。
それでいてやっぱり、犬いいなあと思わせる犬愛に満ちた稀有な物語の数々に心を打たれた。久々に、人に勧めたいと思わせる小説を読んだ気がした。
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犬を飼うのは喜びだけでなく、悲しみもあることを改めて感じた。あとがきにある「奪い去られることを定められた幸福」という言葉が印象的。そして馳星周の犬への愛情が伝わってくる作品でした。