投稿元:
レビューを見る
作者も出版社も今ひとつ信用できないのだがナカナカ。この批判精神は買い。「道徳と良心は別」「道徳がどうのこうのという人間は信用しちゃいけない」「道徳とは自分がどう生きるかという原則」、面白い。舞台でできないんだね。「みんなで渡れば…」にならないようにされているんだろうね。
投稿元:
レビューを見る
道徳とは、時代の流れや文化によって流動的に変化していくというものといったことが書かれている。小学校の頃に教わる道徳をそのまま信じるのでは無く、自分で考えて作り出していくということが大切だと書かれている。たけしさんの独自の見解も非常に面白かった。
投稿元:
レビューを見る
話題の本ですね。
著者はあの北野武氏ですから、いろいろな意味で大いに期待しつつ手にとってみました。でも、かなり予想していたものとは違っていましたね。これが“たけしさん”が書いたものなのかと思うほど、切込みが甘く迫力が感じられないのです。
書かれていることが「当たり前」というのともちょっと違います。もっと、ぐりぐりと抉るような“たけしさんならでは”の肉厚のメッセージを期待していたのですが・・・。かなりガッカリです。
本書での「たけしさん的口調」を普通の言いぶりにしてみると、新たな切り口からの独創的な指摘がほとんどないことに気づくでしょう。
投稿元:
レビューを見る
至極普通のことが書いてある。
一番問題なのは、今ある道徳の正誤を疑わないその姿勢にある。正しいか正しくないかは時代が決める部分もあるが、それ以上に自分が納得するかどうかが重要。
投稿元:
レビューを見る
◎たけし節で日本の今を斬る
テレビで歯に衣着せぬ言いようで有名なビートたけしこと北野武氏だが、道徳について語るようになるとは!
なんだか眉唾もの?と思って開きましたが、口語調で書かれていて読みやすいのもあったのか、すらすら読みました。
いま、世間を賑わす「空気を読む」という言葉や「あれがだめでこうしなければならない」「いやそれはだめでそうしなければならない」という二つの相反する論点など、様々な大人の論争が巻き起こっている中で、果たして我々のそもそもの価値観というか、根本にするべき道徳観念が正しいのか?というところから見直さなければならない、と言われているようだった。
さて、道徳が教科化するなかで、何を「教えなければならない」のか。その答えは誰が知り、誰が決め、それを教える先生はその道徳は理解しているのか。先生を疑うわけではない。しかしこの世の中にあって先生も公務員も大企業の社長だって悪さもすればうっかり間違いを起こす。
そんな状況だったら誰だって、いまの教育は信用できないと思うだろうし、ましてや「道徳なんて何を教わるの?」と思う。その疑問にたけしは「新しい道徳」の在り方を教えてくれたのだと思う。指導要領をつくるときはぜひ参考にしてほしいと思う。
投稿元:
レビューを見る
とくに「新しい」と感じるものはないし、すべてに共感できたわけでもないけれど、道徳が強制されて身に付くものではないというのはその通りだと思う。愛国心なんかもそうだけど。あと、メメント・モリの重要性についても共感。ちなみに、いいことをすると気持ちがいいのはオキシトシンのせいだと思う(笑)。
投稿元:
レビューを見る
ビートたけしによる道徳論。いつも通りの毒舌にくるまれてはいるが、鋭い論考が光る。子供にはあいさつや人を傷つけたりしてはいけない等の最低限の道徳だけ教えておけばよいとの意見には納得。
投稿元:
レビューを見る
きっとものすごく正直な方なんだと思う。
世間が思っていても口にしていないことをズバッと書いているところが気持ちいい。
投稿元:
レビューを見る
物事についての考え方を道徳とう項目に分けて説明してあり分かりやすい。
きにいったこうもくはつぎの4点
1.誰かが設けりゃ誰かが損する。
2.絵かきで飯が食えるか
3.友達がひとりもいなくたって幸せに生きてる奴はたくさんいる
4.リタイアしてから趣味を探すのは遅すぎる
以上
投稿元:
レビューを見る
道徳。私は道徳教育は必要だと思っていました。本書を読んでその考えが揺らぎましたが、日を置いて考えていたら、やっぱり必要だと思いました。
たけしさんが言うように、「いいことをすると気持ちがいい」と強制的に思わせる道徳教育は意味がないことだと思いますし、道徳は一人一人違うものだという言葉にも賛成です。こういう風に考えるべきだということではなくて、マナー、つまり“他人のために”何かをする、これを自分がすることによって誰かが助かる、そういう気持ちで皆がやれば、よりよい社会になる、そんな風に指導することは良くないことなのでしょうか。個人の考えを尊重する、やりたくないことはやらなくていい、ということになったら、皆自分勝手になっていくのではないでしょうか。
勿論、いろいろな考えがあって、それぞれに正義があるのも分かりますし、それを尊重するのは大事なことだと思います。でもある程度の規範がないと、人間て堕落するような気がします。それは私だけなのかもしれませんが^^;
なので、道徳は教育の仕方、やり方にかかっていると思います。今の教育には正直疑問を感じますが、議論を重ねて、より良い道徳教育が出来るようになればよいなぁと心から思います。
投稿元:
レビューを見る
本当の道徳は、現実を見て自分はどうすべきがどう考えるべきかを、自分の頭で考えてこそ作られるもの・・・と言っているのだと思う。人が作った倫理観じゃなく、自分の倫理観をもつべし!ということなんですね。そして子どもに伝えるなら、まず大人が自分の倫理観を持つことが大事ということになりますが、それには今の大人はバラバラすぎるよね^^;
投稿元:
レビューを見る
北野武の最新作。彼自身が思う、彼なりの道徳観を綴る一冊。内容としては、道徳は教えるものではない、という一貫した視点。時代により、道徳も変わる。人と同じである必要はない、といった観点からの一冊。刺激はそれほど強くはないものの、晩年のビートたけしがこのような視点に到達している、という点では面白い一冊でした。以下抜粋。
-------------------------
・優先席なんて当時はなかった。本来電車の席は全部が優先席。前に年寄りがきたら、有無を言わさず子供は席を立つ。そこに理由なんて必要無い。
・子供に喧嘩をしちゃいけない、と教えるなら、大人も絶対戦争をしてはいけない。
・夢なんて叶えなくてもこの世に生まれて死んでいくだけで、大成功だ。
・おふくろが握ってくれたオニギリより旨いものはない。贅沢と幸福は別物。慎ましく生きていても、人生の大切な喜びは全部味わえる。そういうふうにできている。
・良心を育てるために、道徳の授業があるわけではない。道徳を身につけるのは、人生を生きやすくするため。
投稿元:
レビューを見る
前半はありきたりな、おじさんの道徳論。この人らしいところもあるけれども、特に目新しさもなく当たり前な話。
第4章、5章はこの人の道徳観が出ていると思います。道徳は自分で作る。簡単なようで難しい。けれども、本当はそうあるべきで、それがあれば宗教はいらないと思うんですよね。
おもしろいのは、上に行こうとする奴は、放っておいても道徳的になる、というところ。大物と言われる人のうちのいくらかはそうなんじゃないでしょうか。芸歴の長さ+怪しい世界とのつながりを思わせる何かで大物気取りな人もいますけどね。
内容は悪くないけど少々物足りないので星はやや少なめ。
投稿元:
レビューを見る
死を伝える放送では死んだものの側に立って報道がなされず、あの死は特別なことで、元来正しく予防すればあなたには訪れないことのように扱われる。あなたにもわたしにも、死は誰にも訪れることを認識し、仕事する人として、生活する人として、毎日丁寧に生きていれば、そもそも起きない事故がある。死を遠ざける感覚に問題提起しており、その通りだなと思いました。
投稿元:
レビューを見る
北野武(ビートたけし)の学校の道徳教育の教科書批判に始まる権力側の道徳教育の批判である。道徳を云々して押しつける奴は信用できないと主張している。そして、自分の頭で考えろと言っている。
他にも、夢を追いかけろなどと言うことは大嘘だといい、人のうらやむ輝ける日はいつまでも来ない、夢などはかなえなくても人生は大成功だという。
また、IT企業によって国民はIT企業の領民にされているという。つまり、IT企業に金を払うように仕向けられていると言うわけだ。
相変わらず、独特の視点で面白い見方をしている。道徳論と言うより世の中に流布している言説の社会批判の内容である。
しかし、本人自体が功成り名を遂げる人間である。芸能界そして社会に影響力のある人間の言うことはどこまで信用できるのか逆説的でもある。