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殿(オールドファンなので、この呼び方がいちばんしっくりくる)が読書家であることは有名だが、この本にも随所に、本当に殿はいろいろな本を読んで…それもおそらく、それぞれの分野の古典とか、名著と言われている本ばかりであろう・・・知識を吸収していることがうかがえる。そして、それらに殿の鋭い洞察力がプラスされていて、いちいちうなずかずにはいられず、まるで自分がうなずきトリオのメンバーにでもなってしまったかのように思える・・・って、オールドファンなあまりちょっとふざけてしまったが、本当に殿の世の中に対する鋭い視線にはいつも感服するばかりである。
もちろん、反論したい部分はいくつかある。だが、全面的に否定というわけではなく、殿の意見は意見として、納得できることが多いのである。又吉君の小説「火花」と同様に、殿の本も「たかが芸人の本」などではまったくない。むしろ、著述家などと偉そうな顔をしている人たちの中で、いったい何人の人がこのレベルの本を書けているだろうかと思う。気軽な本みたいなたたずまいでいるけれど、本当に現代日本に強烈に一石を投じていると思う。殿の足元にも及ばないが、こういう洞察力を持つ人間でありたい。
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さらっと読める本。
いろいろなテーマについて、道徳をからめて述べている一冊。
「元気なおじいさん」や「ウサギとカメ2015」など、時々あるおはなしがいい味をだしている。
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道徳を様々な観点から自己流の視点で語っています。
読む人によって、たくさんの記述の中で同意できる部分もあれば同意できな部分もあると思う。
道徳とは何なのかを考えるきっかけとして良い本だと思う。
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良心は道徳を編み出すかもしれぬが、道徳は良心をマヒさせるのみ。
こんな言葉にピンとくる人には退屈な内容だろうし、ピンとこない人には腹立たしいかもしれない。
ルールというものについて考えたことのない人は読んでおくべき本。
例えば、ルールに従っていれば自分は何一つ悪くなく、ルールを破った相手が非難されるべきである、というのを心底信じてる人は、いわゆる認識の木の実を食べてない子供のままの精神だが、
そういう次元から一歩踏み出すのに役立つ本。
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八百万の神様の話とか普段私も感じていること、でもうまく言葉にできなかった気持ちを言葉にしてもらって、スッキリ。これ読んでいろいろ考えるきっかけになるかも。
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道徳をどうとかいう人を信用しちゃいけないのかもしれないけど話は聞いておいたほうがいいかもしれません。
で、自分で考えてみる。
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北野武名義で出版しているので、結構まじめな内容だろうと思ったら、予想通り非常にまっとうな本だった。
道徳には突っ込みどころがいっぱいだという、お笑いの世界に生きていたからこその視点で書かれている。
お笑いをする人は常識を理解した上で、そこから不条理などこを見つけたり作ったりして笑いにするため、実は非常に常識的な人が多いと思っていたが彼ほどのビックネームになるとさすがに違うな。と思った。
基本的には道徳は時代や個人で全くことなる、それを教育として型にはめるのはおかしいではないかというのが筋にあって、道徳は自分で作っていくものだという結論になっている。
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#読書開始
・2016/9/29
#読了日
・2016/9/30
#経緯・目的
・たけしさんの考えは好きなので購入。
・道徳という当たり前であまり考える機会がなかったので、改めて自分なりの道徳について考えたい。
#達成、感想
・同意するとこが多い。
・語彙の豊富さ、博識、自身の定義をお持ちで聡明な方。文章もおもしろく勉強になった。
・教育について語るのは年齢からか?ただ鋭くてごもっとも。
#オススメ
・たけしさんのファン。
・保護者、教育関係者にオススメ。
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面白く読めました。確かにうわばみだけすくったようなキレイごとだけ教えるのは怖い気がした。
インターネット:Wikipediaや知恵袋について「集団的知性なんて考え方をする人もいるけれど、それはどうだろう。やっている本人にとっては、手軽に答えが出るようになっただけの話じゃないか。山登りは山頂に自分の足で立たなきゃ意味がない。それなのに誰かが頂上で撮った写真を見て、自分も登頂した気になっているのと大差ない。」
インターネットで調べることについて「ひとつの知識を本物の知識にするためには、何冊も本を読まなければなくてはいけない。それは今も昔も変わらない。インターネットで手軽に知識を得ることはできても、手軽に得られるのは手軽な知識でしかない。ハリボテの知識だ。知ったかぶりが増えただけのことだろう。」
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”道徳”という良く判らない授業は中学生の時にあった記憶がありますが、この”道徳”に対し北野武さん独特の視点でツッコミが入っている素晴らしい本です。この本が道徳の教科書に成る事はまずないと思いますが、道徳を教える先生が教科書にかかれている事とは違うイレギュラーな事を教えてくれればそれなりに面白い授業になると思います。という事で先生にも必読の書といえるのではないでしょうか。
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作者も出版社も今ひとつ信用できないのだがナカナカ。この批判精神は買い。「道徳と良心は別」「道徳がどうのこうのという人間は信用しちゃいけない」「道徳とは自分がどう生きるかという原則」、面白い。舞台でできないんだね。「みんなで渡れば…」にならないようにされているんだろうね。
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道徳とは、時代の流れや文化によって流動的に変化していくというものといったことが書かれている。小学校の頃に教わる道徳をそのまま信じるのでは無く、自分で考えて作り出していくということが大切だと書かれている。たけしさんの独自の見解も非常に面白かった。
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話題の本ですね。
著者はあの北野武氏ですから、いろいろな意味で大いに期待しつつ手にとってみました。でも、かなり予想していたものとは違っていましたね。これが“たけしさん”が書いたものなのかと思うほど、切込みが甘く迫力が感じられないのです。
書かれていることが「当たり前」というのともちょっと違います。もっと、ぐりぐりと抉るような“たけしさんならでは”の肉厚のメッセージを期待していたのですが・・・。かなりガッカリです。
本書での「たけしさん的口調」を普通の言いぶりにしてみると、新たな切り口からの独創的な指摘がほとんどないことに気づくでしょう。
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至極普通のことが書いてある。
一番問題なのは、今ある道徳の正誤を疑わないその姿勢にある。正しいか正しくないかは時代が決める部分もあるが、それ以上に自分が納得するかどうかが重要。
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◎たけし節で日本の今を斬る
テレビで歯に衣着せぬ言いようで有名なビートたけしこと北野武氏だが、道徳について語るようになるとは!
なんだか眉唾もの?と思って開きましたが、口語調で書かれていて読みやすいのもあったのか、すらすら読みました。
いま、世間を賑わす「空気を読む」という言葉や「あれがだめでこうしなければならない」「いやそれはだめでそうしなければならない」という二つの相反する論点など、様々な大人の論争が巻き起こっている中で、果たして我々のそもそもの価値観というか、根本にするべき道徳観念が正しいのか?というところから見直さなければならない、と言われているようだった。
さて、道徳が教科化するなかで、何を「教えなければならない」のか。その答えは誰が知り、誰が決め、それを教える先生はその道徳は理解しているのか。先生を疑うわけではない。しかしこの世の中にあって先生も公務員も大企業の社長だって悪さもすればうっかり間違いを起こす。
そんな状況だったら誰だって、いまの教育は信用できないと思うだろうし、ましてや「道徳なんて何を教わるの?」と思う。その疑問にたけしは「新しい道徳」の在り方を教えてくれたのだと思う。指導要領をつくるときはぜひ参考にしてほしいと思う。