紙の本
文法を深く理解するために
2015/11/26 15:56
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:J.W - この投稿者のレビュー一覧を見る
高校レベルの文法を一通り学んだあと、知識を整理し、理解を深めるために気軽に読める一冊です。個人的には特に前置詞の説明が気に入りました。
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高校英文法のレベルの基礎的なところを一通り解説したもの。
「本書の執筆にあたっては、さまざまな先達による英文法研究の成果を参考にしました。もちろん、私自身のオリジナルな発想やアイディアも入っていますが、もしかすると、それもどこかですでに述べられているかもしれません。ですから、本書は『著作物(work)』というよりも『編集物(compliation)』であり、私は『著者(author)』ではなく『編集者(compiler)』だと思っています」(p.225)という言葉通り、それなりに英文法をまともに解説しようとした本ならば普通に書いてありそうなことが普通に書いてあるだけで、正直面白いと思わなかった。逆に趣味で英文法をやり直してみたいと思う大人にはちょうどよいのかもしれない。中高生が読むには退屈な書きっぷりだし、一通り読んでも本当に力がつくものなのかどうか、よく分からない。比較のところなんて、等号不等号を使って解説すれば分かりやすいのに、とか前置詞なんてそれこそ絵を使って説明するのは定番なのに、とか思ってしまった。…と言ってしまったが、普通に読めばそんなに悪い本ではないのだけれど。
役に立ったところは、ちょうど今過去完了とか教えているところなので、p.28のThe train left when we arrived at the station.とThe train had left ~.の2つの例文が分かりやすいなと思った。あとeven a childのように副詞が名詞を修飾することもある(p.152)、というのは言われてみればそうだなと思った。あとfriendlyはlike a friendと訳してみると分かりやすい、というのも「実は、-lyは『~のような』の意味のlikeからできたのです。」(p.154)ということだそうだ。あと「学校は9時から始まる」を*The school starts from 9.というのは結構あるミスだと思うので、「ずっと〇〇する」という意味の時しか使えない(p.182)という言い方はアリかもしれないと思った。関係詞のthatのところの話で、「とくに学術論文や時事英語などでは、限定用法にはthatを用い、非限定用法にはwhichを用いて両者を区別している傾向がうかがえます。」(p.219)のだそうだ。
そして今気づいたのだけれど、てっきりNHKのトラッドジャパンの先生が書いた本なのかと今の今まで思ってたが、調べてみたらそっちは「江口裕之」さんで、こっちは「江藤裕之」さんだった。トラッドジャパンの本は面白かったのに、なんでこの人英文法の本なんか書くんだろうと思ってたけど、完全に誤解していた。(18/02)
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難しい言葉で書いてある文法やイメージとして湧きづらい文法事項を世間的に流行ってるイメージとかそういう簡易的なもので覚えさせるのではなく、そこに付随する論理も説きながら説明する本。
問題点は体系的じゃない部分。
ここ分かんないんだよねっていう痒い所には手が届くし、当たり前だけど、書いてない部分で苦手な所に関しては何も得られない…
更に通読しないとなかなかにしんどい部分もあるので文法書として考えると✖︎かな…
読み物として考えればベター?
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型として英文法を覚えた人が、別のアプローチで知識を整理するのにおすすめ。文法を意味の上から考えていくスタイル。紋切り型の学習ではなく、その一歩先に踏み込んでニュアンスを含めた文法感覚を養うきっかけとなる。既知の知識も多いだろうが、一読すべし。何度か読み返そうと思う。