紙の本
摩訶不思議なショートショート18編。自由すぎる世界を大真面目な筆致で描く快作。
2022/05/01 19:05
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投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る
18編のショートショート集。
図書館をフラフラしてた時、読みやすそうな感じだったので手に取った。
これも本との出会い。
中学時代に好きで読んでいた星新一の世界を思い出させる快作。
ポケットをやけに隠す同僚。問い詰めた先に出てきたものとは--「ポケットのあいつ」
うちの男性社員、総務の江崎さんのいいなり。なんだか時々食事会をやってるらしい。腑に落ちなくて、あるときこっそり後を付けてみた--「奉公酒」
天井から降ってきたアイデアをトリモチで取って商売にする--「アイデア、売ります」
「靴を見せていただきたいのですが」。いきなり声をかけてきた男のこだわりは、靴紐の蝶々結び。そこに果てしないロマンが--「靴の蝶」
押したはずの印鑑が逃げ出した。優柔不断な押し主に愛想をつかして--「印鑑騒動」
「女性が支える会社」に入った主人公は先輩のストッキングの伝線に気付く。しかし、それは伝線でなく電線だった--「発電女子」
奇想天外で自由過ぎる展開を大真面目な筆致で描く。
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日々のオフィスの見え方が変わるかもしれない一冊。言葉のそこら中にくすりと笑える魔法の種はあるんだな、と思えます。
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短い文章であっという間にありそうでない不思議な世界に連れていってくれる。どれも面白くてとっても楽しかった。特にもち肌の話が好きだった。気持ちよさそう。
15/11/15
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初めましてで、ショートショートはなかなか無いですね。超長編好きとしては、超短編を読むのは20年ぶりぐらいでした。
短編集の難しいところは、1つでも嫌いになると、他のものも印象が引きずられてしまうことがあること。かといって、すべてベストな短編集もなかなか無い。
今回は、3/4ぐらいのところで、うーん…というのが1本あって、それ以降は、あんまり楽しめなくなってしまいました。短編集の良い読み方、誰か教えて…
2015/1/7読了
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会社を題材にしたショートショート。
ちょっとSFテイストの作品がいろいろ。
笑える感じとゾクリとする感じの両方が味わえました。
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同僚に起きた不思議な出来事や奇妙な仕事などのショートショート集。例え話が実際に起こる。ほっぺが落ちるとかガラスの心とか。
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「働くこと」をテーマにした、1話5分で読めるショートショートを18編集めた小説。
仕事が出来すぎる同僚の秘密が暴かれる「アイデア、売ります」、自分では生きていると思っているのに、周囲の人からは気付かれない「客観死」、モテすぎる女性社員たちがこぞって飲む「奉公酒」など、シリアスな仕事の状況や緊張感のある人間関係をくすっと笑える読後感が味わえます。
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働くこと、とひと口に言っても、著者の手にかかると、とんでもないことになることもある。というか、ほぼとんでもないことになっている。だが、実際の社会から突拍子もなくかけ離れているかと言われると、そうでない部分も多々あったりするので、却って周りを見回して背筋がぞくっとしたりもするのである。いつの間にか少しずれた世界に取り込まれていきそうな一冊である。
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18編のショートショート集。
図書館をフラフラしてた時、読みやすそうな感じだったので手に取った。
中学時代に好きで読んでいた星新一の世界を思い出させる好作。
天井から降ってきたアイデアをトリモチで取って商売にするーー「アイデア、売ります」
押したはずの印鑑が逃げ出した。優柔不断な押し主に愛想をつかしてーー「印鑑騒動」
「女性が支える会社」に入った主人公は先輩のストッキングの伝線に気付く。しかし、それは伝線でなく電線だったーー「発電女子」
奇想天外で自由過ぎる展開を大真面目な筆致で描く。
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もう少しブラックな話があってもなぁと思いつつ。慣用句がそのまま「なってしまう」点はなるほどと膝を打った。
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ある日突然、上司から、「きみは死んでいる」
と告げられた。
他人のアイデアを売買するサービスや
職場で嫌われるよう訓練された人材など、
人を幸せにする普通じゃない仕事が満載。
心が元気になるショートショート集。
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相も変わらず、次から次へとアイデアを思いつくものだと感心するショートショート集である。今回は、オフィスを舞台に仕事に関する、サラリーマン、オフィスガールなどに関する話で、ほっこりというより、ちょっぴり働く者の悲哀も感じられたりする。やっぱり夢いっぱいのほうがいいかなあ。