紙の本
恐怖も涙も
2017/07/30 05:52
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
お化けに振り回されながらも、自由奔放な子供たちの姿は微笑ましかったです。廃校寸前の学校への一抹のさみしさも伝わってくる本です。
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桜小学校は4月早々、廃校が決まってしまう。
入学式の写真におばけが写っていて、それがインターネットでも噂になって、転校希望者が85人。在校生は5人となってしまったのだ。
校長先生のかおる先生は、4月に赴任してきたばかり。
町役場からの電話で、5人では学校は廃校にするしかない、給食も用意できないし、先生は校長先生1人だけでお願いします(今さらなかなか教室で授業は・・・)と言われて、「できます」と答えるかおる先生。
児童たちは、6年生の成績優秀みさきちゃん、5年生の双子ひろしとひろこ、3年生の給食嫌いのいっぺい、1年生のふうこちゃん。
かおる先生は、実はこの桜小学校の卒業生。前任の校長先生ぼんたろうも幼馴染。でも今は、おばけ。入学写真に写っていたおばけたちの一人で、他のおばけたちも、みんな知り合いだったのだ。そして、桜小学校がちゃんとやっていけるように花壇をきれいにしたり、給食の下ごしらえをしたり、おばけながらもかおる先生を手伝うことにした。
特に6歳で死んでしまったごんのすけは、1年生として人間の生徒と一緒に教室で授業を受けて、みんなと友達になった。
たった5人の児童の学校。
だけど、成績優秀な生徒がいることや、作品展でみんなで作った作品が評価されたり、合同の運動会で活躍したり、まわりからも認められるようになった桜小学校。
廃校は免れるようになった。