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「遺言ツアー」という、何とも妙な二泊三日のセミナーを企画し、任されたプランニング会社の新米社員が主人公のお仕事小説。
解説によると、こういうツアーが現実にあったそうだ。終活が流行りになっている現代なら、これもありか。
小説では、主人公が個性的な参加者に振り回されながらの騒動が、「ハートフル」に描かれている。
『限界集落株式会社』の著者らしい、作品といっていいか。
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企画会社の新米社員が苦し紛れの思いつきで企画した「遺言ツアー」に集まった参加者たちのそれぞれの事情が描かれていて、遺言というものを考えさせられる興味深い内容だった。
ラストに描かれている参加者の一人の遺言の内容とそれを受け止めた子供たちの対応が感動的だった。
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軽い気持ちで企画した「遺言ツアー」が社長の鶴の一声で通ってしまった。一癖もふた癖もある参加者にあたり、さらにツアー初日に同行するはずの心理カウンセラーが事故でこられなくなったり、頼りにしていた先輩が急な社用で帰ったり。結局一人でツアー参加者の面倒を見ることに。涙あり笑いありで、人間的に成長していく姿(特に太陽くん)は読んでいて楽しいです。
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新入社員が企画する遺言ツアー。
名前だけだと胡散臭さ満開。
それぞれいろんな事情のある人達が、わずか四人参加する。
やっつけ仕事かと思いきや、仕事への姿勢をお客様を通じて変化させていく彼女の成長を見守る視点もあり、家族に対する想いを再認識させてくれるという点もあり、興味深く読ませていただきました。
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JR湯河原駅 遺言ツアー 語気荒く答えると 古色蒼然 コンパニオン いかんせん付け焼き刃 モラトリアム少女 宵の口 糠に釘 コロナなんて貧乏人が乗る車 クラウンはおじさんが乗る車 心筋梗塞で倒れて 金儲けの種 篤弘の視線が虚空をさ迷った 大腸癌と診断された 言い知れぬ孤独感に苛まれて スポンサーの悪口書けない忌憚なきブログなんか 最少さいこう催行人数 藤木川に掛かる橋を左折すると 「心の棚卸」と題してスピーチを行った 幸助を死装束に着替えさせた。北枕に寝かせ、棺の到着を待った。 口角泡を飛ばしながら 十分に及第点だった 神戸の有馬温泉まで視察に行って来た 相続放棄 限定承認 単純承認 揺れ動く気持ちを抱えて生きている 人生の途上で何度でも、「思い」をかたちにしていいのだ。いや、すべきなのかもしれない。