投稿元:
レビューを見る
内容(「BOOK」データベースより)
放蕩者だったが改心し、雪駄作りにはげむ丑松が、猫字屋に一俵の小豆を持って来た。妹のおきぬが世話になっている礼だと言うが、時を同じくして、汁粉屋の蔵に賊が入っていて…(「寒の雨」)。病に臥す助松の容態が悪化。竹蔵は、助松と揉めた過去を語り、罪滅ぼしのため助松の息子、幾松にある提案をする(「寒四郎」)。過去のしがらみも明日への糧に、どこまでも健気に前を向く人々を温かく描く、書き下ろし江戸人情小説第六弾。
商品の説明をすべて表示する
平成28年10月20日~24日
投稿元:
レビューを見る
髪ゆい猫字屋繁盛記第六弾。
全然作品の内容とは関係ないが、
しばらくこのシリーズを読んでいなかったので、
いつもはちょっとうざったい過去の振り返りが丁度良かった。
といっても、あちこち人生が動くものの、劇的には動かない。
まあ、そのゆるい速度感が良いのかもしれないが。
魚竹の旦那さんが、昔の勘違いの罪滅ぼしのためにする人助けが、ただお金を払った揚げるだけでなく、家族の身の振り方もいろいろ考えていて、感心した。
投稿元:
レビューを見る
今回は「死」に関する4連作。
逃げるように江戸に流れたが高女房は病に。
一度の行き違いから気持ちがそれてしまった男二人。
悔恨の情厚くしながらも片方の意地が和解を阻む。そんな男が死んで、その家族の力になる竹蔵。
島抜けの途中サメの片足を食われ、看病してもらった恩を忘れず江戸にその生き別れの妹を探すが既に死病に侵され、必死の看病で、生き変われる男。
泣かせる1冊。