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ルソーの『エミール』を真似て書いたと著者は言っている。すごいことを言う人だ!
さて、内容は...。
読み応えあり。
下巻を読むのが楽しみです。
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ジャーナリストが心理学・社会科学・人類文化・脳神経科学の重厚な調査をもとに人の一生とその時に頭の中で何が生じているかを追いかけていく。
話は2人の架空の男女の誕生から成長を追いかけていき、随所に解説が織り込まれているので、引き込まれやすい。
それでも内容はかなり重厚。
上巻は両親の出会いから誕生~青少年期~青年期(20代)までを収めている。
特に脳神経科学に対する洞察が秀逸で、子供の成長に焦点が当てられているので、子供がいる人は読んでみるのもいいかも
話の骨子は無意識の強大さとその中での意識
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タイトルで大分損していると思う。
タイトルだけでは、良くある成功のためのノウハウ本の様な雰囲気なので、本屋でスルーされてそう。なんかもったいない。
内容は、そんなタイトルからは予想もつかない程の幅広い科学のトリビア満載で語られている。
線を引きたくなる所が一杯。あとで誰かに話したくなる所一杯。
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結婚、出産を起点に、生まれた赤ちゃんの人生を脳科学や心理学、社会学の観点から追っていく。前半は赤ちゃんの成長の仕方がメインだが、後半は大人の人生との向き合い方が描かれる。
挟み込まれる、様々な学術の成果が、非常に興味深い。
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今年の年間ベスト候補に急浮上。人間の意志決定について、自分自ら決定を下していると思いがちであるが実のところ、それ以外の要因に起することが大半を占める(無意識の感情や直感、偏見、自分でも気づいていない願望等)。その具体的事例についてある架空の登場人物を中心としたストーリーが進んでいく。 その誕生からパートナーと出会う辺りまで。
たまたま過去に読んでいた下記同じくハヤカワ・ノンフィクション文庫が とても 参考になるので機会があればあわせて読んでみて欲しい。
『ファスト&スロー(な上・下)あなたの意思はどのように決まるか?ダニエル ・カーネマン』
『予測どおりに不合理:行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」ダン・アリエリー』
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<目次>
はじめに
第1章 意思決定~男女の感じ方
第2章 生活観の違い~結婚とセックス
第3章 乳児期の成長~親子の絆
第4章 「世界地図」作り~脳と学習
第5章 愛着~親子関係と成長
第6章 学習~友人と学校
第7章 創発システム~貧困と学習
第8章 セルフコントロール~集中力が人生を決める
第9章 文化~成功を決めるもの
第10章 知性~IQの限界
第11章 無意識の偏見~選択の仕組み
第12章 自由と絆~二つの幸せ
<内容>
いかにもアメリカ的なノンフィクション読み物。架空の人物たちの人生を描きながら、脳科学や心理学、行動経済学など最新の科学をそこに織り込み、解説していく。基本的に多くの人間の判断は「無意識」がおこなっており、我々が必然と思っていることは、必然ではなく、後付けで脳がそう思わせているのだが、それが科学的読み物の形でなく、小説のようになっているところがミソかな?後半に続く。
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人生における主な転換点や意思決定の場面を様々な科学の知見を交えて考察している。
今まであまり考えてみなかったり、経験的に感じていたけど確信はなかったりしたことが科学的に示されていることが分かって面白かった。
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架空の登場人物2人の人生をサイエンスの視点で描いた、
ノンフィクションのようなフィクション。
語られている内容や数値はそれほど斬新ではないものの、
このストーリーがなかなかおもしろい。
また登場人物も魅力的で上巻400ページを一気に読んでしまいました。
印象に残ったのは8章の<セルフコントロール 集中力が人生を決める>
登場人物のエリカが「怒り」に支配されてしまうが、それを克服するストーリーをもとに、認知の問題についてもわかりやすく取り上げられていて、
「認知」「理性(意志の力)」「行動」の重要度も他にないほど理解しやすく下記のように説明してある。
まっとうな人であれば、他人の持ち物を盗んだりはしないが、
盗みたくなる衝動を理性や意志の力で抑えているわけではないのだ。
他人の持ち物を見るときに、
すでに盗みたい衝動が湧かないような見方をしているということである。
嘘をつかずに真実を話すときも、
嘘をつきたい衝動を抑えているというよりは、
真実を知った時点で嘘をつきたい衝動がわかなくなっているのだろう。
そうなるようなものの見方をしているわけだ。
下巻がたのしみ。
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親の年収や学歴が子供のそれに影響するという話を度々聞くが、その理由に納得した。
幼少期の会話と脳の発達、周り環境の影響、、
真似するニューロンやマシュマロテスト
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★科学道100 / 導かれたルール
【所在・貸出状況を見る】
http://sistlb.sist.ac.jp/mylimedio/search/search.do?target=local&mode=comp&materialid=11730101
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2人の男女の主人公を、出生から社会人になって出会うまでを描く…。
プロットだけを抽出すればそうなるが、そのそれぞれの成長過程で、バックボーンとしてどのような肉体的、精神的、社会的な成長過程を経るのかを、脳科学や知覚心理学、社会心理学、経済心理学などをベースに説明していく。
ヒトが現在の社会の中で成長過程にどのような変化や様々な影響を受けていくのかを、小説形式で描いているところが面白い。
内容的には確かに今までの様々な心理学や社会学の本で書かれている事であるが、これが体系的にまとめてあることで解りやすく読み易くなっている。これが学問の書、とはならないが、興味を持ったことを深堀するための最善の入門書とはなりうる。
若い頃に読めたらよかった!
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構成、構図非常に良い。
架空の男女の人生を追っかけながら、彼ら判断や選択場面における脳の働きなどを脳科学の観点から解説しているる。この構成、構図の素晴らしさもさることながら、著者の伝える能力の高さが伺える。
興味を持たない人に対して難しい話を如何に分かりやすく興味を持たせられる様に話をするか、という至極難しい事をサラッとしている点が、著者の聡明さを表している気がする。
内容的に一番ハッとさせられたのは真の友人とは何かのくだり。
「共に過ごす事そのものが目的」
って、たしかにそうだよねー、と思った。笑
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"主人公とともに、両親の恋愛から子供の誕生、そして成長をしていく過程を描きながら、人間がどのような存在なのかを学術的に様々な視点で研究がされてきた内容を学べる。
とても面白い物語に引き込まれながら、博学のナビゲーターからの解説を聞きながら、現在最新の理論を学べる。もととなる書籍も多数紹介されており、興味のある分野は、さらに学びを深めることができる。
こんな書物との出会いがあるから読書はやめられませんね。"
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題名に「科学」とあります。最新の脳科学の研究結果を踏まえ、人間の無意識が人格や人生の形成に大きな役割を果たしていることが、架空の登場人物の一生を通して描かれています。
上巻で興味深かったのは、子供の時の親との関係性が、愛着、回避、不安や混乱のいずれかの類型により、子供のその後の人間関係に対する見方が影響を受ける、という件。思わず、自分の子供時代を振り返ってしまいました。
また、部分の総和が全体であるというようなフランス的演繹的思考アプローチより、むしろ英米の創発的(シナジー)的な帰納法的アプローチの方が、世界の事象をよりよく把握できる、という点。職場のフランス人が良く「理論的には(theoritiquement)」と言っているのを思い出しました。
選択をするにも、無意識のバイアスが影響を及ぼしており、それが「プライミング」「アンカリング」「フレーミング」といった現象として、行動経済学で取り上げられているということについても、成程と思わせられました。(以下、下巻感想に続く)
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行動経済系の興味で手に取った本。
本の仕立てがうまいなと思った。
人の人生の時間軸に沿って、どういう時期にどんな環境、行動がその後の人生に影響を与えるのか書かれている。
かつ論拠にしているのが心理学、行動経済学、脳科学、文化人類学と多岐にわたり、エントリーとしていいなと思った。
個人的には人間を他の動物と比べて特徴付けていると言われる「文化の伝承」に興味が湧いた。