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紙の本
「一顆の重み」
2022/02/11 05:47
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投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
不思議な作品
それが第一印象
婚約指輪を売りに来た矢神と
中古貴金属買取店に勤める座波
雨宿り(と夏みかん)から始まる関係
広く浅く特別な誰かを作れずに人生を軽快に歩いているような座波と
情緒を感じることが苦手で人付き合いが下手な矢神
矢神さんのちょっと斜め上行く努力とかはいじらしくはあるのだけれど
身近にいたらちょっとどうかなぁとは思う。
でも仕事仲間なら仕事できるみたいだから良しかな!とか考えてしまう存在。
座波さんは彼は彼で軽やかに歩いていた人生の中で
矢神さんに出会うことにより今まで持ったことのない重い気持ちを覚える。
で、その気持ちにたどりつく過程がしっかり描かれている作品。
吉川さんとの対面が良い
(あの後どうなったのかは気になるけれど)
座波さんの気持ちが鮮やかに浮き出てくる
矢神妻のことを考えるときもそう思った。
矢神妻は矢神さんがそういう人間だと知った上でなんだけど、
ああいう結果になったのは、
自分だけは矢神さんの特別になれると思ったからだろうなぁって思う。
結果としてしたことはわかりはするけどいかがなものかと思うし
人としてしてはいけないことでもあったかと思う。
(矢神さんにまったく責任はないとはいえないけれど)
矢神さんが「高性能だけどちょっとポンコツなロボット」
表現されていたのですが言い得て妙
南さん当たって砕けちゃったけど、
新しい出会いがありますようにって思わってしまいました。
最初読みづらかったのは、地の文が両者名前だったこと
榛名って誰?みたいな・・・。
どちらも名字でしか呼んでないのに・・・というかすかな違和感。
で、途中であれっと思ったのは「矢神さんの妻」そこは「矢神さん」なんだって。
意図的なのかなぁって思いつつ。
靴に小石が挟まったような違和感は拭えなかった。
とはいえ、両者とも何かが育っていくようなそんな話は
とてもセンチメンタルな気分の読後感です。
個人的にはネクタイのシーンがエロティックで好きです。
余談ですが
名前の失神ネタと台風一家ネタは個人的にはツボでした。
☆初読は3.5なのですが何度か読んでいくうちに評価あがりそうな予感がするので。
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