紙の本
大きなメッセージ。おすすめ。
2015/12/30 09:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こばよ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この著者の本は何冊か読んだことがあるが、中でもとても面白い本だった。
第1章から最終章まで話を進める中で、宗教のカラクリだけでなく、もっと大きなメッセージを伝えようとしている。
注意:「なぜ脳は神を創ったのか」を修正、加筆したものです。
紙の本
日本の特殊な宗教観を再認識
2016/01/31 11:06
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本に生まれ暮らしていると、神仏習合や神との契約概念がない、
などという日本の宗教観が、世界的に見れば特殊だということを
気付かないでいました。
多用な宗教観・信仰の源泉を偏向なく、丁寧に語る文章に共感が
持てました。
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2016.1.8読了。
宗教の機能や宗教を信じる心理について興味が出てきたので買った本。
第1〜2章は著者の専門分野を使い、人が宗教を信じる心理や唯一神的な意味での神の不存在を説得的に説明しており面白かったが、第3章以降は自説の裏付けや論理が飛躍した記述ばかりで読むに耐えなかった。特に歴史はテキストクリティークを行っているのか怪しかった。
紙面の都合もあるだろうが、紙面がなければ、裏付けとなる書籍の書誌情報を載せるべきだと思った。
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評価:★★★★☆
本書は、著者が2010年に出した『なぜ、脳は神を創ったのか?』を一部修正・加筆したものらしい。
そっちも発売当初に読んだのだが、だいぶ時間もたっているので記憶がおぼろげなところもある。
その上で言いたいのは、『なぜ~』を読んだ人も気にせず、新作として読めるくらい修正・加筆してある(と思う)。
著者は、価値観を決めるものを全て宗教とする。
価値観とは一言で言うと「何が正義で、何が悪か」ということ。
その境界線をはっきり引くことで、本来なら遺伝子レベルで禁忌なはずの同族殺しが可能になり、人は人を殺せるようになる。
皆が疑いなく正しいとしている正当防衛ですら、一歩間違えると、人工中絶を行う産婦人科医を殺すキリスト教原理主義者を肯定することになりかねない。
日本人がオリンピックで活躍すると、次の大会までにルールが変更されてしまって、思うように活躍できなくなるというのを見て歯痒い思いをした人がいると思う。
時間がたてば新しいルールにも適応するのだが、全てはルールを作る人たち次第。
これは価値観を決めることで集団をコントロールするのと同じことだ。
他人のモノサシ=価値観の束縛から自由になることを著者は説く。
だが、そうなることは同時に他人と価値観を共有するという安心感を失う危険性も伴うから、そうとうタフでないと叶わない。
正直言ってかなりエリート主義というか、厳しい。
その厳しさに関してまで本書では詳らかに言及していないが、そういった苦さを感じつつ読むと、また一味違った味わいが加わると思う。
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前半の「神を作り出すのは人間の脳である」とか仏教のくだりは面白かった。
後半の資本主義や国家の話にいくとちょっと論理についていけないかんじ。。