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マネジャーの推薦図書。
かなり難解な内容。暫くしてからまた読みたい。
Safety-1 は、うまくいかない要因を排除しようという考え方の安全マネジメント。 Safety-2 は、うまくいく理由を理解して、うまくいくようにしようという考え方の安全マネジメント
Safety-1 は、プレッシャーを受けやすい。
Safety-2 は、モチベーションを保てる。
これら2つは排他関係ではなく、Safety-2 は Safety-1 を補完するような関係。
うまくいかないことの原因は、そもそも線形でたどれるほど単純ではない。要因特性図を思い浮かべればは分かる。
なのでうまくいかない原因らしきものを捉えても同じようなことは起こる。
それをよりもうまくいくことに真面目に向き合うべき。
成功と失敗は表裏一体。成功を知らずして失敗を分析しようとすると、細かく分解することに労をかけ過ぎてしまい、全体を見失いかねない
ベルギーでは年130回の危険信号無視が発生
→多く感じるが、生起確率は10-5であり、受容できないものではない。
アウトカムではなく、事象の生起に着目して考える
リスクの大きさ
リスクは測定することで比較が可能。
自動車で300マイル移動、1.4本のタバコ、原発から5マイルの距離に50年住むことは同程度のリスク
スリーマイル原発は確率論的リスク評価を済ませており、アメリカ原子力規制委員会から安全であるとの承認を受けていたが、ヒューマンファクターのアプローチが欠けていた。
慣れ
習慣は、我々の行為に深く関わる意識的な注意を減少させる。
我々は何かが起きる時(刺激)にも、何かをするときにも、慣れてきたら注意を払うのをやめる。
コストとしての安全
安全への投資は必要だが、生産性のないコストのように見えてしまう。
safety 1は不具合事象を防ぐことに重点を置いているため、安全性と生産性は競合する。
根本原因分析の問題点
ヒューマンエラーが偏重されてしまう。
第二の物語を探求しようとする動機付けを損なう。
safety 1の脱構築
safety 1において安全は不都合なアウトカムの数が可能な限り低い状態。
作業環境が劇的に変化しているためsafety 1はもはや有効ではない。
◼︎safety 2では人々が現在と将来にわたり発生する状況側からの要求に対処し、必要な調整をつねに思慮深く行っているから物事がうまくいくと、仮定する。
この調整がどのように行われているかを知り、そこから学ぶことは、稀ににしか起こらない望ましくない事象原因を探求するよりもずっと重要である。
うまくいくことの発見
・(特定の)作業をいつもどのように、始めますか?
何をきっかけとして始めますか?
,状況を応じて行動をカスタマイズしたり調整したりしたことはありますか?
・予期しないことが起きた場合はどうするか?
緊急作業、条件の変化、資機材の不足、困った事態の発生など
・作業条件はどの程度一定か?その場での対応が多いか
◼︎safety 2は毎日の行動の理由付けを明らかにし、次にパフォーマンスの変動が、どのように制御の喪失をもたらしたのかを明らかにする。
何が悪かったのかを問いかけることは、エラー、故障、失敗を探すことにつながる。
何がうまくいかなかったのかを問いかけることは,通 通常、作業がどのように行われ、どのように成功しているかを理解する必要性を生む。