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江國香織さんが国内外問わず選んだ約60篇の珠玉の詩たち。
真っ黒のカバーと酒井駒子さんのイラストが、品良くこの詩集を彩ります。普段は文庫派ですが思わずハードカバーで即買いしました。
何度も何度も文字を追って自分なりに噛みしめたくなるような、力強い詩が揃っています。巻末の江國さんの一篇一篇に対する短い解説も味わいがあります。
特に印象的な作品を簡単に。
『娘とアップルパイ』(レイモンド・カーヴァー、P12)
私の父もこんな気持ちで送り出してくれたのかもしれない。父と娘の何気ない朝の風景。
『海の二階』(堀口大學、P31)
たった22字で、世界はこうも広がるのか。この本を閉じた後、堀口大學の詩集を買いに急いだ。
『家出人人相書』(佐藤春夫、P66)
近くにいてほしくはない人。でもどうしてこうも心惹かれるんだろう。思わず妄想が捗る。
『来るんじゃない 私が死んだならば』(アルフレッド・テニスン、P100)
死に逝く者の厳しさと、底抜けの愛情。
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酒井駒子の表紙に惹かれて手に取り、
たまたま開いたところの
高見順の「ガラス」に感じるところがあり
そのまま読みはじめる。
「弱っちい」けれど「勇ましい」言葉。
官能的なものも多く選ばれている。
日本語で書かれたものも翻訳詩も区別なく載っている。
翻訳を経ることで初めて現れる表情もあるだろう。
それは素敵なことだろう。
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個人的に詩には苦手意識があり、あまり向いていないのかも…と思いつつも憧れがあった。
江國香織の感性で詩の味わい方や使い方を教えてくれるこの本のおかげで、ちょっぴり仲良くなれた気がする。
道標みたいな本。
タイトルまで詩的で、酒井駒子さんの絵を使った装丁も含めて一つの作品となっていて、うっとりする。
江國香織が好きなので、こういうところからあの文章たちやタイトルが生まれているのだなぁというのも感慨深く読んだ。
「手紙」が好きだなぁと思ったら、谷川俊太郎さんだった。解説も素敵。
すっと染み込んでくるものと、滑っていってしまうものがあるのは相性だろうか。
最後が大好きなカエルの詩で締められていて、しかも江國さんの言う通り最後の一言が最高で、思わずにんまりしてしまった。
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全部は読んでいないのですが。
詩、というものを学生時代の教科書以来に読んだ気がする。
詩は小説とはまた違った、リズム感や広がりが感じられて新鮮だった。
様々な詩があって、それぞれに個性があって、詩もおもしろいな、と思わせてくれた本でした。
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詩のアンソロジーはありがたい。一冊の詩集を読むのはいい時はいいけど、難しい時も多いから。そうか、私は性から降りたのかもしれない。素直にいいなあと思えるようになった。
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江國先生のお気に入りの詩を集めて編んだ多国籍詩集。
あ~~~~~~~分かるわかる、江國先生のお好きそうな空気感っていうか、言葉選びっていうか…
江國先生はこういう言葉たちを好んで目にしていたんだなあ…