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デジタル時代の民主主義の在り方について、10年以上前に出たこの本で触れているのは驚きです。政治にコミュニケーションは不可欠と思っていましたが、国民全員がコミュニケーションが得意なわけでもなく、ただ、こうして欲しいという潜在的な欲求は持っているもの。これをテクノロジを駆使すれは、一般意思として抽出できるという主張。
ある意味、最近話題の成田先生の著作「22世紀の民主主義」の問いに対する答えを準備しているかの内容。一読再読の価値ありと思います。ChatGPTなどの優れたAIまで実装された現在、一般意思2.0を把握するところまであと一歩。どこかの国で試験的にシン民主主義が始まるような気がします。あるいは国内の自治体で潜在的な住民意思を細かな政策に反映していけば、シャイで内気な人も含めて、貴重な民意が反映され、快適な生活を求めて移住する人も増えるのではと思いました。