紙の本
21世紀の不平等
2016/01/18 18:32
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投稿者:シエル - この投稿者のレビュー一覧を見る
図や表にグラフなども沢山つけられているのも分り易い。
お国事情があるからそのまま我国の政策に応用できるかと言うと、かなりの部分で通用するだろうと思う。
興味深い社会保障や税、ベーシックインカムなども紹介されているが理論にどこも隙は無いだろう。
問題はその是非云々より、そもそも論としてベーシックインカムの導入によって「平等化」はされるだろうと思うけれど、その平等と言うのはどこまでが良いことなのか最近疑問に思っている。
その点には当然だが応えてくれてはいないんだが。
何でもかんでも平等と言うのは一見、非常に良いことで何が悪いのかと言う気になるのだがゆとり教育とかの影響か、自分の子供たちが幼稚園や保育園に行くようになって「平等化」が推進され、果ては運動会で駆けっこして1着からビリまで結果が出るのに走り終えたら皆が一座を組んで座っているだけの時代である。
幼稚園から小学校、中学に高校と言う教育課程に置いて駆けっこ、徒競争と名称は変われどクラスで一番は当たり前、長い教育期間で一度しか2位になったことがないことが唯一の自慢とも言える人間は駆けっこして順番がないなら走らん方が好いと思う。
必ず、アイツには負けないと思う相手がいるし、相手も今年は勝つと意気込んで子どもながらに真剣勝負をする。
そこで優劣がついて「悔しい「と思ったり、「勝った!」という自負がその後の糧になったりすると思うのだが平等とは如何に?
「平等であることは非常に好いことなんだ」と、教育することは駆けっこして順位を決めないならスタートもゴールのテープも要らんだろう!
長じてスポーツをやるようになったりすれば目標・目的は勝つことであろう。
参加することに意義があるらしいオリンピックでさえ、まだその競技場の概要しか決まっていないのに既に「金メダルは○○個を目標!「とか平気で言う。
平等じゃないじゃないか!
走っても、チームプレーでも勝てば嬉しいし、その為に日々部活汗を掻いているんだろう。
平等ばかり推進するなら高校野球もオリンピックも止めて共産主義儀化すれば好いじゃないか!
共産主義はイヤだ?
好いですよ、生まれたその瞬間から国民と認識されて死ぬまで毎月給料を支給してくれるんだから。
その共産主義の中でも職種や階級、序列によって当然所得に差があるのは如何なことかと思うけれど、究極はそう言う話じゃないのか。
どうも幼稚なもんでここから先に進展しないと言うか、逆戻りしてしまってベーシックインカムは非常に有効そうだが本書にもあるが八方丸く収まると言う訳にはいかないのではないか!?
その為に数字を色々いじくる手立てまで披露してくれているがそれじゃヤッパリ、不平等だと思えてならぬのだけれど。
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ピケティの本をさらに深堀りしたような本と認識している。未来に関心がある人であれば、まず読んでおいて損はないと思われる。
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イギリス式の政策を中心にした格差是正方策の検討。日本と引き比べてみるとやはりEUって大きいんだなあ。
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1部は不平等の証拠をつらつら並べているだけ
2部は過去の政策から得た教訓からの提案15案を説明しているだけ。
この厚さ、必要だろうか?
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著者は不平等の研究の先駆者。ピケティが序文を寄せている。分析ではなく、行動計画に専念した本。一般の人が読了するのは難しいと感じた。
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11.20.2016 読了
ピケティからアトキンソンを読む方が思考がスムーズだ。アトキンソンもピケティの研究を踏まえて論じている。
15の提案とそれに対する反論という構成。
速読、斜め読みの方は、第I部をパラパラと読んで背景、前提を確認したのち、第Ⅱ部の15の提案と検討すべきアイディア(p355に全掲)、第Ⅲ部のまとめとを読み流せばだいたいのことは掴めるはず。かく言う私も斜め読み。
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ピケティを受けて書いていることがいろいろなところに出てくる。
意外と読みにくいという感じがしたが、イギリス経済を語る上には必須のほんであろう。
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☆は3にするか4にするかでちょっと悩んだけど。
普段、経済政策の話って実はあまり読むことなくて、不平等を経済政策としてゆっくり考えたの初めてに近いから、そういう意味で、いいきっかけになったから、4にしました。
つまり、これまで、個別に社会保障問題、年金、税率、社会サービスへのアクセスなど、考えたりはしてきているけど、それを全体政策として捉えきれてなかったし。社会サービスへのアクセスも、貧困層が弱いのはもちろん自明だったし拡大すべきと思っていたけれども、その捉え方はどちらかというと、人権思想であり、まあ、capabilityアプローチであって、それがすなわち所得の拡大と同義だ、なんていう考え方はしたことなかったがら。なんか、本題はとりあえず置いておいても、なるほどな、って思ったよ。
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これは専門的過ぎる。この内容は精緻な学術書だ。小生程度の知識では読みこなすことは困難との感想を持った。
トマ・ピケティの「21世紀の資本」は社会学の専門書にもかかわらず興味深く読めたし多くの刺激をも抱くことができた。本書も社会学の本であるし、翻訳者もピケティ本と同一人なので期待したのだがちょっと残念。
思うに、ピケティは一般人も読める専門書を書けるだけの幅広い教養を持った稀有な社会学者だということなのだろう。
本書では、世界的に不平等が拡大しつつあることが詳細に明らかにされている。それを乗り越えるための多くの提案をも考察しているが、必要性は理解できるものの実現性は現在では困難なものばかりとも思った。道は遠そうである。
2017年2月読了。
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不平等縮小のための15の提案。再配布だけでなく、移転前所得の不平等を減らすための施策。議論の基礎としての歴史や経済学、実現可能性の考察が加わる。
社会で育ち暮して普通に当たり前と認識してきた富に関する前提が、そうではない世界もあり得るということを示してくれた。
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アトキンソンはピケティの師と帯には書いているが、序文にはピケティの文章が載っている。
格差と不平等に関する論考で、現状を歴史も含めて検討し、それに対する対策を提案し、またその反論に対する論駁を述べている。数字はたくさん出てくるが、ピケティの本に比して数式は少ないので読みやすいが、やはり翻訳本であるので、文章がこなれてないところは多少ある。また経済学の基本を理解していないと本当の理解には進まない部分もある。ただ格差と不平等を学ぶ教科書であることは間違いないのであろう。
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提案の方向性はおそらく正しいものだと思う。ただし、膨大な項目にそれを引用する上での留保。理解する上での前提の多さ、この留保や前提は数字のことではあるものの、どこか宗教的感性が必要だ。これは、この人の物言いがそうなんじゃなくて経済学の話全般に言える胡散臭さや問題点だと思う。テレビでの解説は概ね簡略化されている。コメンテーターもわかりやすく言うが実相が見えている人は表に出てこないで金を稼いでいると思う。そういう人たちの野心の強度に比べて学者の言論は心許ないなというのが正直な印象。合意を形成して目指すにしてはもっと別の枠組みも必要になると感じた。
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現代の経済的不平等の解決策について、オックスフォード経済学者により書かれたもの。ピケティの「21世紀の資本」では富の実態を明らかにしたが、これに続き富の不平等を是正するための方策を具体的に述べている。所得税最高税率65%、児童手当や年金の増額など、社会主義に近い大きな政府を目指す政策を推奨していると思われる。論証は論理的かつ学術的であるが、労働者のインセンティブ維持が難しいように思う。イギリスを題材にしていることから、必ずしも日本に適用できない部分もあると思う。富の実態を詳細なデータで示したピケティの「21世紀の資本」の方が興味深かった。
「中国とインドのジニ係数は50%に近く、北欧諸国のおよそ2倍だ。ブラジル、メキシコといった中南米諸国も高く40%を超えている。その次に高いのがアメリカとイギリスだ」p25
「裕福な家庭は、世論調査の回答率が低い」p57
「失業は、不平等の源」p89
「企業は学習してその手段のやり方を改善し、生産コストは常に減少する」p102
「不平等の減少は、市場所得の不平等減少と効果的な再分配が組み合わさることで実現したことを歴史が示している」p127
「人間によるサービスの側面を軽視すると、予算削減は所得を労働者から資本に振り向けるのに貢献する(機械化が進む)」p135
「労働者の雇用性を増大するような方向を奨励し、サービス提供における人間的な側面を強調すべきである」p136
「(金融サービスが儲かる理由)常識では、仮に閉じられた集団内で人々が紙片を交換し続けたとしても、これらの紙片の総価値はそれほど、いやまったく変化しない。もしその閉じられた集団の中の誰かが桁外れな利益をあげたとすると、これらの利益は他のメンバーの犠牲の上のみで成立する」p189
「EUをめぐる最近の政治論争の多くは、その根底に国際リーダーシップ喪失をめぐる懸念がある」p274
「単一企業とは違い、国には対外的な不均衡に対する調整プロセスがある。輸出が減って輸入が増えれば、為替レートは下がり、輸出業者や財やサービスを、輸出市場と見合いの価格で売れるようになる。同じく、為替レートが下がると輸入財が国内価格で高価になり、その価格を適正な水準にする」p316
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ピケティの師匠であるアトキンソンの、経済格差問題の本
ピケティが『21世紀の資本』で経済格差の内容を明らかにして
本書でより現実的な政策提言を行う感じの流れがある
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非常に難解だった。理解出来た点をいくつか。
高技能者が便利な仕組みを作れば世の中便利になるが、低技能者は失業し、格差が広がる。考えもしなかったが、確かにネットの発達で店舗は減少している。ただ、運送業者は忙しくなっており、店舗からすると失業という形にはなるが、全体を俯瞰すると再分配されているとも取れる。
資本所得の増税はすべきだと思う。問題なのは貯蓄しすぎな事なので、資産に合わせて課税されないと不満しか出ないだろう。
とにかく未来の世代のためになる富の分配が必要で、皆が同じ意識を持つ事が大事だと思う。