紙の本
プロットはよいが・・・
2018/06/25 22:39
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投稿者:とん - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロットはなかなか面白いが、それをストーリーとして展開するのに苦労したように見える。かなり無理のある展開。
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初めて読む作家さんの作品だったが、面白かった。
3歳の頃誘拐され(実際は誘拐ではなく間違って連れて行ってしまったのだが)、その時階段から落ちるという事故があり、失明してしまった少女が、誘拐事件から12年後に、また誘拐されてしまう。偶然なのか必然なのか。
文章が上手なので中だるみすることなく一気読み。
なぜ誘拐する必要があったのか、また、その突拍子もない行動に出ることも、彼ならばなんとなく納得できた。
最後も前に向いて進んでいけそうな感じ、いや、また同じことの繰り返しなのか、そこは人それぞれ感じ方が違うと思うが、個人的には良い終わり方だった。
エンターテインメント性もあり題材もよく、ミステリとしても良かったが、☆5をつけてしまうともっと良い作品に出会った時困るので、☆4
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結末は理解できない。登場人物の考え方も今の時代を反映する稚拙な考え方が多く、「自分勝手」「自分本位」「自分さえ満足できればいい」が肯定されている感じで愛子が一番まともだがあまりにも可哀想すぎる。
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前半、話の展開が読めなくてドキドキでした。後半、第二の誘拐が起きて犯人の狙いが明らかになってきてからはドキドキ感が弱まりましたが、それでも一気読みでした。
このどこか変わった世間ずれした夫婦とはきっと友達にはなれないだろうけど、二人で仲良く生きていって欲しいなあとは思うのです
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三歳の時に誘拐された少女が、12年後再び誘拐された。犯人は、かつての加害者の娘……?
え、ハッピーエンドなの?
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12年前の誘拐事件で視力を失った被害者が、また誘拐され身代金を請求されてしまう。誰が、何のために?
…導入部の最初の誘拐事件の顛末から意外性に満ちた展開を見せる物語は、さらに「同じ被害者がまた誘拐される」という奇妙な事件によりさらに謎を深めていきます。酷い状況を強いられる被害者の状況やその家族の痛切な想いにひりひりさせられながら、かつての誘拐事件の関係者の失踪というもう一つの事件もシンクロするように進み、やがて、意外な収束を見せてきます。
そして、誘拐が起こったのは…そんな理由で?
と思う一方で、ああなるほどこの人なら、という納得する箇所が思い起こせばいくつも見当たります。空気を読まない、人の感情を読めないという伏線。だからストーリーを考えることができない。妻の本当の気持ちをなかなか思い遣ることが、できない。
その夫婦ふたりだけにクローズアップすれば、その歯がゆさは切なくてとても哀れに思います。
けれど、だからといってなんの落ち度もない愛子をあんな酷い目に遭わせたことはあまりにもひどすぎる、と思うのです。愛子自身が気丈に描かれていたから、ただただ悲惨には見せはしませんでした…それでも。
妻に対しての許しの言葉のときに、愛子に対しても詫びてほしかったな…と思うのは筋違いなんでしょうか…どうもそのあたりがつらかったのです。彼女の家族も不穏なままで終わってしまったので。
そんなふうにちょっとしんどさを覚えつつも、細やかな感情描写が巧くて、読み進めるのをやめられませんでした。これからの作品も楽しみに待ちたいと思いました。
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これでもか、これでもかと、身勝手な人たちが登場。
特に動機。なんでそ~~なるのっ と
欽ちゃん風につぶやいてしまう。
そうはいいつつ、いっきに読まされてしまったので星一個おまけ。
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幼児のころ誘拐された少女が、12年後再び誘拐される話。
読ませる力はあると思うのだけれど
人物描写がいまいちで、魅力的な人物もいなく
読み終わった後も、犯人に全然共感できなかったので
何だかすっきりしない感じがした。
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意外性はなく、真相は早い段階でわかるからミステリ部分は重要ではないのだろう。犯人のひたむきさが怖ろしく、愛子の成長が救い。本筋ではないが、中学生の想像力の欠如は不快。
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+++
幼い頃に連れ去りにあい、失明した愛子。借金を残し失踪した妻・優奈を捜す、漫画家の礼遠。行方をくらました優奈は、誘拐犯の娘だった。事件から12年、魔の手が再び愛子を襲う! 戦慄のサスペンス・ミステリー。
+++
小さな偶然が重なって起こってしまった、一度目の誘拐事件。不幸にもそれが原因で視力を失った被害者の愛子が、十二年後に再び誘拐された。ここまでは、一気に読ませる。愛子の両親のぎくしゃくした関係や、友人たちの対応も絡め、愛子のこれからがどうなるのかにも興味が湧く。一方、一度目の事件の加害者の娘・優奈も、辛い目に遭いながら成長し、漫画家を目指すなか、礼遠という伴侶にも恵まれている。大きな二本の流れがどこで合流するのかも気になるところである。そんな中で起きる二度目の誘拐事件である。被害者・愛子の扱われ方のあまりのひどさには、目を覆いたくなる。しかも容疑者と疑われるのは優奈なのだ。警察も翻弄され、最後にすべてが明らかになったときには、犯人の身勝手さに震えそうになる。その目的のために、愛子をあそこまでの目に遭わせる必要があったのだろうか、という疑問も湧く。あまりにも身勝手ではないか。あちこちで歪んだ愛情が行き違っているような一冊である。
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「警察が本気で探すのは、刑事事件の容疑者ぐらいだから」
あまりに短絡的で、ありえない。
それが動機なら、なにも傷つける必要はなかったはず…。
愛子が、かわいそうでね…。
最初の事件では障害を負わされ、そしてまた…。
なぜに、ここまでひどい目に合わなくてはいけないのか?
暗闇の中で、死の恐怖と闘いながら、
弱音をはくどころか、今までの自分が、いかに親に頼っていたことかと…。
それを成長というには、あまりにつらい。
最後、犯人には憤りしか覚えませんでした。
せめて愛子の未来に、少しでも明るい光が差して欲しい。
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中盤は少し盛り上がりに欠けたかな。
被害者側には復旧の試練を残しつつ、加害者側はしんなりと結ばれる感じでした。
愛子ちゃんが妙に賢いのが、こんなもんなのか?と。
そのお陰で誘拐中の描写を書けるんだろうけど、眼が見えないということの恐怖とか諸々の感受性を文章で表すのは難しそう。
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動機がわかれば自動的に犯人が特定されるタイプのホワイダニット+フーダニット。しっかし、こんな理由で誘拐事件なんか起こすか⁇ イカれてるわ〜
ネタは奇抜でいいんだけど、ちょっと見せ過ぎ。ラスト1/3位で、あれ?ひょっとすると?って私でも思ったから、勘のいい人なら半分くらいで気づくかも。
あと、メインの周辺の人の扱いが雑。それぞれのお姑さんとか(結構出てくる)出すならちゃんと出せよっと。
素敵でイカれたダンナ様、怖いわあ。ウチも気をつけなきゃ⁈
何の罪もない女の子が二回も誘拐事件に、しかもこんなクソみたいな理由で巻き込まれて、本当に酷い話。なのに何なんだこの甘々な終わり方はッッ( ̄▽ ̄)
個人的には、最初の誘拐事件の量刑ってどうなったのかが気になる。尾崎典子は前科者扱いされてないみたいだし。
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宮下陽介・麻紀美の子供 愛子が事件に巻き込まれる物語だが,設定が面白かった.12年前,愛子は遊園地で母とはぐれ,尾崎典子の車に乗ってしまう.典子が多忙だったため,典子の娘の優奈と一晩過ごしてしまう.誘拐と間違えられることを恐れた典子の慌てようもあって,愛子は怪我をしてそれが原因で失明してしまう.その後,優奈は漫画家志望だったが,父が漫画家だった礼遠(れおん)と共同でベストセラーをものにするが,礼遠との結婚に矛盾を感じ失踪する.礼遠は最終的には妻を探す目的で誘拐事件を起こすが,礼遠の心理描写や解放された後の愛子の供述が楽しめた.
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目次を見た時に、プロローグとエピローグを除く第1章から第5章まで各章に固有名詞がふられており一瞬?と思ったが、読んでみてなるほど!と思った。
固有名詞は物語の登場人物であり、各章ではさらに細分化され、登場人物を頭とする章で構成され、その構成に従ってフォーカスが明確に変わっていき、え!っと思うような結末まで、著者の思うツボにはまってしまった。
テレビドラマの重版出来がまだ記憶に新しく、この業界の雰囲気が理解しやすかった事や、宮下典子の目の見えない状況下での恐怖感、取り巻く家族の葛藤、社会、世間、因縁などが、フォーカスが当てられた登場人物によってえぐるように語られ、梅雨明け前のゲリラ豪雨と異常な暑さの1日を忘れるほど、面白く読めた。
ただ。読後は、単に蒸し暑さだけではないジットリとした汗をかいたが。