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「悪人」と同じ監督で映画化も決まっているということで、期待しすぎてしまった。。
最初から最後まで「人を信じることの難しさ」というテーマが貫かれていて、シンプルな構成と引き込まれるストーリー展開。
それだけに途中から、「犯罪者は誰か?」という結末を追いかけるだけになってしまった。
実際に起こった事件に近いエピソードも出てくるのだけれど、犯人像にはあまり迫らない。そのため、残虐性とか不気味さが読後にそのままもやもやと残る。とても怖かった。
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信じるというのは、その人のことを知っていく関係性の中で、少しずつ築かれていくんだよなと、あらためて思いました。
だからこそ、信じられる人がいることって大切なんだと感じさせてくれる一冊です。
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東京での会議も終わり、群馬へ行く道すがら、夜の通勤ラッシュの中から読み進む。
4つのお話がずんずん進み、房総と東京では素性の分からぬ男に対し、八王子の事件の犯人ではとの疑念が芽生え、どんどんと膨らみだす。
沖縄では娘が事件に遭い、それをきっかけに無人島の男も近くに来る。
3人の中に本ボシがいるのか、まあ、引っ張る、引っ張る。
ここで描きたかったのは殺人事件の犯人の心情ではなく、何の関係もない事件にでも左右されてしまうそれぞれの人生の悲嘆ということなんだろうけど、ここまで引っ張っておいて、最後がこれかよぉっていう気もする。
悲惨の中に小さな光も見えて多少救われる終章ではあるが、全体としては遣る瀬無い人生の陰鬱さのほうが印象に勝る。
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最初から映画化、映像化を意識している構成な気がした。
「人を信じるのは難しい」で片付けたくない。それより過去を多く語らない人を信じられないのが、大人だと思う。そして信じたいのも大人だと思う。
田中の殺人の動機や背景が書かれてないのも、またそれで良い気がする。「怒り」は辰哉の怒り。
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ごく普通の幸せとは何か。人を本当に信じるのはいかに難しいか。並行して描かれるストーリーにはどれも考えさせられるが、何より収まりが悪い。
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299
逃亡する凶悪殺人犯。犯人に似た3人と、その3人それぞれに深く関わった人々の話。
それぞれの話は良いとして、読解力がないからなのか、個人的には、冒頭の殺人の理由がわからないまま、かつ、犯人が抱いていた『怒り』が何に対してのものだったのかわからないまま物語は終わり、モヤモヤ感が残った。
同著者、読了3作目。
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あっという間に読んだが、スッキリせず!
周りにはいろんな人がいるってことだが、いまいち実感なし!
一応映画は観るよ
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昨日買ったばかりでもう読み終わってしまった。犯人が誰なのか、それぞれの関係はどうなるのか、お互いを信じられるのか疑うのか、知りたくて仕方なかった。
最後はなんか、結局山上の動機もわからなかったし、誰も救われない気がしてちょっと辛い気持ちになりました。
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誰かのことを「信じる」というのはどういうことなのか。自分と出会うまでの相手を見ていないし、出会ったといっても相手を四六時中見ていられるわけではない。結局は自分の目の前にいる相手の言動、行動、そこから推し量れる(しょせん推測なのだけど)何かしか、信じる材料はない。そんなあやふやなものの上に存在する信頼とはいえ、人は誰かを信頼しなければ生きていけないものだと思う。そんな中で登場人物たちが抱えた、一度信じた人を疑いたくない、疑う自分が許せない、でも疑わずにはいられない苦しみと、もし疑惑が真実だったら?と考えた時の恐怖を思うとゾッとした。
それにしてもやるせなさすぎるラスト。溜飲が下がらない結末も含め、吉田さんは上手いなぁと思った。
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あなたは目の前の、自分が愛した人を信じられますか?
そんな問いかけを、発する作品。
信じられなかったため、相手は去って行ってしまう。
信じていたから、相手を許せなかった。
あるいは、信じていると言っているにもかかわらず、相手は去って行ってしまう。
しかし、『怒り』とは?
終盤、信じることができず、一度は去っていく相手と、再会を果たせる人がいる。ここで、読者は救われる。
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残忍な殺人事件。捕まらない犯人。
身元不明の3人の男との関係はーーー
愛する人は、何を隠しているのだろう。
何から逃げているのだろう。
見えてる部分では、信じたいのに。
見えない部分で、疑いたくなる。
人間って、強くない。
そんな脆い心理に揺さぶられ、
登場人物と同じ目線で、真実を知りたい一心で、
一気読みでした。
想像と異なる展開だった。
ミステリー、であり。恋愛小説、でもあり。
ラストは、切なく苦しくて ただ ただ 涙。。。
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正体不明の怪しい三人。
しっかりとみんな正しい場所に着地したけれど、結局犯人は何に怒ってたんだろ。そこが私にはよくわからなかった…。
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最後まで一気読みでした。
最近ガーッとのめりこんで読む本に出会わなかったから嬉しい。
洋平・愛子親子の前に現れた田代、ゲイの優馬と一緒に暮らし始めた直人、沖縄の離島の民宿で働き出した田中。
一体この中の誰が山神なのかということと同時に、出会って気を許した(しかも好きになっちゃったりした)相手が、もしかしたら殺人犯かもしれない……と疑わなきゃいけないって、どういう気持ちだろう、と思ってしまいます。
愛情があったら、「もしかしたら……」と思いつつも目をつぶってしまうこともあり得るかもしれない。
でもそれって辛いから(被害者のこととか考えちゃうと特に)、きっと長くは続かないだろう。
この3人中2人は山神ではないわけだけど、犯人では……と疑って信じてあげられなかったというのも辛いもんだろうな。
ただ、最後はちょっと悲しすぎる。
なんで山神は八王子の事件を起こしたのか、「怒」って文字を残したのかとかそこんとこちゃんと知りたかったです。
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いとしくて、これから先ずっと一緒に生きていけたらいいなと思う人を、自分で断崖から突き落とすか、一緒に飛び降りるか、逃げ出すか。どれがマシなんだ。どれもマシじゃない。
もともと安定しない土台の上で成り立っていたささやかな幸せは、些細なことでぐしゃっと崩れる。みんなその土台の上で、ただただひっそり生きているだけなのに。悲しい。なんて悲しい小説なの。希望も全然ない。光もない。あるのはただ現実。突き落としてしまった後も生活は続く。人生は続く。そんなやるせない、むごいことが現実なのだ。
人を信じるって、なんて恐ろしいことなんだろう。信じられなかった、信じ切れなかった自分が悪いわけではないのに。ただ、「信じられなかった」という事実。「信じる」というあまりにか細い、頼りないもの。自分にしかできないこと。周りに何を言われても「信じている」という言える潔白さ。そんな潔白さに比べて、「信じる」という言葉のなんと力ないことだろう。「信じたい」気持ちは、あっけなく揺らぐ。あまりにも。
はー。。。映画も観てしまうだろうな。
「怒り」をタイトルにするのはちょっと違うかな、と思った。
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おー…吉田さん…今回はこういう落とし方ですか吉田さん‼︎‼︎‼︎
ざわつく。ざわつくよ。
この話は一貫して『信じる』ことへのエゴを描いているなぁと思う。
信じるってものすごく一方通行な感情で物凄く気力も体力も使う事で、でも時に簡単に壊れてしまうとても脆いものだなと思う。
けれどもそれでも信じるということに希望や美しさを求めるのが人間なのだとも。
それが例え他の人から見たら酷く醜いものであっても。
映画が俄然楽しみになりました。
李監督期待大‼︎