投稿元:
レビューを見る
「本」への愛に溢れた一冊。
自分にとって「本を読むこと」の意味を再考させられる一冊。
良書である。
投稿元:
レビューを見る
返却期限が近い積読本があるにも関わらず、
我慢できずに読了。
私が初めて「人間失格」を読んだのは16歳の時。
「ワザ。ワザ。」に
ガツッと内臓を掴まれたような気持ちになったのですが、
又吉君にように、
深くじっくり考えたりはせず、
ただただ、面白いわぁと思いながら読んだことを
思い出しました。
でも、当時、暗い暗いというばかりで
「人間失格」を面白いと言ってくれる人は
私の周りにいなかったのです。
そのことは私を不安にしました。
なので、同じように「暗い暗い」と言いながら
読了した感想など話すことなどは一切なかったのです。
ずいぶんと大人になってから
「面白いよね」と友人と話しました。
髪型と制服の着崩し方が重要なことだった高校生の時に
ちょっとそんな話ができたらよかったのに、と
少々の後悔をしました。
この本は、熱い熱い文学とお笑いへの思いが
込められた本でした。
純文学はほとんど読んでないので
読んでみようかなぁと思ったのは著者の狙い通りでしょうか。
カバーの裏側が又吉君の顔、下半分の写真でビックリしました。
上半分の本もあるのかしら。
投稿元:
レビューを見る
「太宰がその夜さえ乗り超えていたら」この件には、ああ、本当にそうかもしれない、と思わずにはいられなかった。
又吉さんの文学への思いが詰まった一冊。
投稿元:
レビューを見る
芥川賞作家・又吉直樹が、創作の原点、小説の魅力を余すことなく語ってくれる一冊。過剰な自意識を持った幼少時代、散歩と読書しかすることのない売れない芸人時代、どんなときも彼に寄り添っていたのは本だった。
「人間とは何か」「なぜ生まれてきたのか」「なんのために生きているのか」、考えたらキリがないことを、真剣に考えて続けている。人生に必要なのは迷いだと、彼は言う。本は答えを教えてくれないけど、悩みや迷いを与えてくれる。
安易な答えを与えようとしないところが信頼出来るとおもった。そして、本が好きなのはもちろんやけど、その前に人間が大好きなんやろうなあとビシビシ感じた。
太宰もあの夜を乗り越えられたら。私にだって、乗り越えるのが難しい夜が訪れるかもしれない。本に過度な期待はしていないけれど、自分にない考え方や思想のきっかけを与えてくれる本を、やっぱり大切にしたい。
てか表紙カバーの裏側!びっくりしたわ…せこいわ…
投稿元:
レビューを見る
―――本の中に答えはない。答えは自分の中にしかない。―――
いいタイトルだなぁ。
わたしも自称本好きなので又吉さんの読書論にはウンウンと頷くところ共感できるところがたくさんあった。
なぜ本を読むのか、改めて言葉に落としこむのは非常に難しい。又吉さんは読書が好きで文章を書きながらやはり筆頭に芸人さんという職業があるので、例えたり、読みながら会話している気分にさせてくれるので、すごくわかりやすい。
夜を乗り越える、というタイトルはいろんな含みがあって
太宰がその夜を乗り越えていたら、だとか、誰にでもある乗り越えられるかられないかの夜、について考えさせられる。
太宰ナイトというイベントも行っていて、「太宰」と「夜」というのは又吉さんのなかで大きなキーワードなのだな。
最後の方に、又吉さんから作者の方々へ熱烈なラブコールがあって、
―――僕はずっと読み続けますから、読者の期待など何も考えずみなさんが書きたいと思ったものを書いて頂きたいんです。―――とありますが、
これは又吉さんの文章が好きな人達は同じことを思っているだろうなと。
二作目のプレッシャーを感じているうちは小説書かなくていいし、こういうエッセイを書いてくれるだけでも、又吉さんの書くものを読めれば嬉しい。
芸人で、文章を書いていると、「文化人」と言われ、芸人ではない、芸人又吉を無効化する行為のような気がしているということを前半で書いていた。芸人として闘いながら創作活動しているというのがすごく伝わってきた。
又吉さんもその夜を何回も乗り越えているひとなのだと。だからこんなにまっすぐ文章が届いてくる。
どんな形でも最悪発表しなくても又吉さんには読み続けて書き続けてほしい。
投稿元:
レビューを見る
又吉さん!ミーハーなので火花も読んだし、カキフライも読んだし、これも買った笑。細部の共感を1番の楽しみとする読書を肯定してくれる。ゲームやアニメ、漫画と小説を近しいものとして捉えると、主人公が最重要視されるけど、別に風景描写だってリズム感だって出てくるエピソードだって読書する最大の理由になり得る。そうして夜を乗り越えるための小説を手にとれるという環境があることを、あらためてありがたく思う。
投稿元:
レビューを見る
本を読むのがあまり好きでない人(それでいて、できれば、お笑いとかバラエティが好きな人)に、ちょっと読んでみてもらうのがいいかも。本を読むことの意味、みたいなものを身近に感じられるんじゃないかな、と。好きに読めばいいんですよ、っていうね。
「太宰がキャッチーである」ことを推しているのが印象深かったです。昔の人がみんな、すごかったわけでない、っていう。当たり前なんですけど。
投稿元:
レビューを見る
なぜ本を読むのかを考えて書かれた本のタイトルが『夜を乗り越える』なのを見て、中村文則さんの『何もかも憂鬱な夜に』を思い浮かべました。その本についても書かれていました。それは私にとっても夜を乗り越えるための一冊になっていたので、思い浮かんだのだと思います。
私は本が好きですが、なぜ本を読むのか深く考えたことはありませんでした。物心ついた頃から本は身近にありました。
確かに又吉さんのように、文学は「感覚の確認と発見」がおもしろくて読んでいる面もあると思います。けれど、単純に物語に入り込んで現実を忘れられる時間が好きなのかもしれません。なぜ本を読むのか、自分でも考えてみるきっかけになりました。
投稿元:
レビューを見る
なぜ本を読むのか。
芥川賞作家、又吉直樹のエッセイ。
本はその時の自分の能力でしか読めません。良いようにとれば、
本はその時にしかできない読み方ができるということです。
いつ読んでも違う味がする。それが読書の大きな魅力のひとつです。
(本文より)
3+
投稿元:
レビューを見る
『火花』はあまり良さがわからなかったのですが、
このエッセーは面白く読めました。
ただ、少し読みづらい文体(関西弁の話し言葉で
書かれている部分とか)が苦手なところはあります。
本というか読書の楽しみや、面白さは非常に伝わってくる
内容だと思います。
投稿元:
レビューを見る
又吉さんの、熱い読書への想いが書かれたエッセイ。
本だけでなく、読書行為も熱く語られていたのが印象深かった。
紹介されていた本はほとんど読んだことがなかったからこれから読んでみよっと。
投稿元:
レビューを見る
「なぜ本を読むのか」という質問に、よく答えてくれたなと思う。それは「なぜ食べ物を食べるのか」と同じくらいに、本を読む人間にとっては不思議すぎる質問で、答えは「ただ読みたいから」でしかない。
又吉は結局とても本が好きで、色々な人に読んでほしいと思ってる。わたしの仲間だなと思いました。これからも面白い本をたくさん読んで、死ぬ間際まで読んでいけたらいいな、と改めて思えるような内容でした。
投稿元:
レビューを見る
あまり本を読まない人がこの本を読むのは難しいんじゃないか?と思った。そしたら又吉の東京百景のがオススメできるかもしれない。
あと太宰の駆け込み訴え好きなので又吉がフューチャーしてくれて嬉しかった。
投稿元:
レビューを見る
とても素直でストレートなエッセイ。
思っていても気付かないくらいの思いのかけらを、顕在化していて面白かった。
本が好きならどこかしら共感があると思う。
投稿元:
レビューを見る
所在:展示架
請求番号:910.26/Ma71
資料ID:11600457
選書担当:S.A