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好きな作家のついでにで知らない作家に出会える、というのがオムニバスの醍醐味とすれば、今回は白石さんが良かったなあ。高校生と中学生の我が子にも読ませよう。
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一冊の短編集で20話も楽しめるものは他にあまりないのでは。今まで読んだことのなかった作家さんの作品も読めてお得感あり。今回初めて読んだ作家だと木皿泉がお気に入り。あとは朝井リョウの話もけっこう良かった。
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トリッパーに掲載されていた作品を収録。
どの作品も短いのでサクッと読める、スキマ時間にもぴったり。
でもそれだけに物足りないと感じる作品も多い。
エンターテイメント性は高くなく、文章を愉しむような、何気ない日常を切り取った作品が多い。
朝井リョウ「清水課長の二重線」☆☆
上司も同じ道を歩いていたんだ、という発見には感慨深いものを感じる。
でもそれがあれだけ几帳面ってところだとなあ。
細かさが必要なところと、スピーディーさが求められるところがあると思う。
共感しづらいところがあった。
阿部和重「Across The Border」☆
だれも救われない。嫌い。
伊坂幸太郎「if」☆☆☆
主人公はバスジャックに遭遇してしまう。
ifっていうくらいだから、やり直しか?パラレルか?と思ったら……。
井上荒野「二十人目ルール」☆☆
二十人目ルールいいなと思ったのに。
江國香織「蒸籠を買った日」☆☆☆
何か大きな変化が起こるわけではないけれど、雰囲気は割と好き。
円城塔「十二面体関係」☆
20人の人物紹介のみが書かれていて、初めは殺人事件の容疑者リストかと思った。
ところが、個々人の思想とかが入り乱れて、人間関係を把握しきれないほど全体像が複雑になっていく。
Aが犯人だ。
いや、Bが犯人だ。
犯行にはCが影響している。
その思想にはDが関わっている。
EはDと同一人物とされている。
Fは我こそがEだと主張している。
……という感じ。
申し訳ない。僕には難しすぎる。
何の話だったのかさっぱり。
恩田陸「悪い春」☆☆
ボランティアという名の徴兵制だなんて、嫌な可能性だなぁ。
川上弘美「20」☆☆☆
「生きてることは、16じゃなくて、20くらいの楽しさかもしれないな」
木皿泉「20光年先の神様」☆☆☆
「祈りとは、今を生きるためにあるものなのか」
桐野夏生「マダガスカル・バナナフランベを20本」☆☆☆
ふとしたことで、どうでもよくなっちゃうんだな。
結構お似合いのカップルなんだと思う。
白石一文「いま二十歳の貴女たちへ」☆
「人生には正解がないから自由だ」とはいうが、それは公共の福祉に反しない限りの話だろう?
作中にあるような不倫は絶対に悪だ。
津村記久子「ベチュニアフォールを知る二十の名所」☆☆☆
名所を巡ってその紹介を聞きながら、その歴史が見えてくるのはおもしろい。
でも語り口調がわざとらしい。
羽田圭介「ウエノモノ」☆☆
結末で少しの落ち着きを得たようだが、本質的には主人公のなんだかさみしい状況はかわっていないようだ。
原田マハ「ブリオッシュのある静物」☆☆
読んで受け取るものがあまりなかったかな。
樋口毅宏「人生リングアウト」☆☆
今の気分なのか、アツイ物語を読むとちょっと疲れちゃうんだよな。
藤井太洋「ヴァンデアン」☆☆☆
植物コンピューターはなにが作られているのかわからないところも多かったが、田���橋は好きだな。
宮内悠介「法則」☆☆☆☆
屋敷の使用人である主人公が、屋敷の娘に恋をしてしまったが、主人に反対される。
主人を殺そうとするも、“できない”。
なぜか?
それは、この世界が「ヴァン・ダインの二十則」に縛られているから!!
曰く、「端役の使用人等を犯人にするのは安易な解決策である。その程度の人物が犯す犯罪ならわざわざ本に書くほどの事はない。」
これは面白かった。
森見登美彦「廿世紀ホテル」☆☆☆☆
文章がやはりいいね。
他の作品をまた読みたくなった。
ストーリーはさおの未来を知っているだけに怖い。
山内マリコ「もう二十代ではないことについて」☆☆☆
幸せな雰囲気に溢れているのか、不安があるのか。
好意的に受け止めているのか、そうではないのか。
よくわからない文章だった。
山本文緒「20×20」☆☆
物書きの苦悩かな?
自分自身が恐い、みたいな。
ちょっと共感しづらい。
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これだけの作家さんが同じ20というテーマにして
これだけの作品を1冊で読めるというのは
とてもお得だと思うので手に取りました。
朝井リョウ、伊坂幸太郎、原田マハの作品は他の本で
以前に読んだことがあったので再読ということになり
また違った思いを持ちながら読むことが出来ました。
好きな作家さんや読んだことのある作家さんの作品を読むと
その作風がしっかりとここにも表れていて
一作品ずつとても個性のある作品の勢ぞろいだったので
とても短い短編集の割にはとても読み応えがありました。
ただテーマが20になっているのかよく分からないのも
ありましたが・・・
印象的な作品
「20光年先の神様」で神様というと
希望のある明るい祈りという考えの方が強いですが、
ここではその発想が逆になっているのが印象的でした。
祈りというのは今を生きるためにあるのもなのかという
疑問にも答えているような気がしました。
「いま二十歳の貴女たちへ」
「人生には正解がない」ということをテーマにしながら
人生について問いてます。
中でも正解のない人生は本当に自由です。
何度でもやり直せるし、いつからでも新しく始められる。
などと明るく力強い言葉があるのでとても印象付けられました。
「ウエノモノ」
誰もが一度は経験する騒音問題。
特に集合住宅に住んでいる時に上階に住んでいる人の物音には
敏感になります。その一部始終が描かれていて共感することが
多かったです。
けれどひょんな事から上階の事情が分かってくると
案外すんなりと受け入れられてくるというおさまり方が
読了後もすんなり受け入れられて思わずくすりと笑えてしまいました。
この作品で羽田さんのイメージが少し変わりました。
「もう二十代ではないことについて」
三十代を過ぎて結婚をする女性が結婚で引っ越しをしていく
過程で小さな壁とユーモアを交えながら超えていくところが
面白かったです。他の人とは比べずマイペースに楽しんで
年齢など関係なく活発に生きていこうとしていくのが
垣間見れて良かったです。
短編の中に女性の人生がぎゅっと詰まって女性の本音が
出ている作品だとも思いました。
ジャンルにとらわれず色々な短編が楽しめて読めましたが、
ハートフルな作品が好きなのでまだ読んだことのない
作家さんの作品はこれをきっかけに他の作品を
読んでみたいと思います。
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文芸雑誌の『小説トリッパー』の創刊20周年の企画である『Twenty Short Stories 20をめぐる20の小説家たち』が書籍化されたモノ。
一冊で20人もの作家さんの作品に出会えるお得感。しかも内容は恋愛小説、大衆小説、ミステリ、SF等などジャンルも盛り沢山。作品は何かしらの『20 』に纏わるというショートストーリーのコンセプト。こういうの好きです。
ただ当方の読解力のなさから、何故20に絡むのか分からない作品もチラホラ。個人的には原田マハ、朝井リョウ、樋口毅宏等、ハートフルなお話がお気に入り。
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20人の作家の「20」というテーマで書かれた短編小説を収録。
有名だけど読んだことがなかった作家や、初めて名を知る作家の作品に触れることができた。
20作品もあるので、自分が好きな文章、あまり好みではない文章の傾向も再認識できた。
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伊坂幸太郎、円城塔、津村記久子、藤井太洋、森見登美彦が面白かった
それぞれ個性的で綺麗に纏まってるし、もっと膨らませた長編を読みたいと思った。
20をテーマにした短い短編群なので、話がまとまらずに終わってしまう話もちらほら。
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20人の作家による20にまつわる短編集。 気に入ったのは、 「清水課長の二重線」浅井リョウ エッセイは読んでいたが小説は初読み。この人の文章は読みやすい。 「20光年先の神様」木皿泉 読後に好きなドラマの脚本家と知りびっくり。 「ブリオッシュのある静物」 原田マハ この人の作品は未読なので是非読んでみたい。 「もう二十代ではないことについて」 山田マリコ 普通の淡々としたお話なのに読後が爽やかでまた新しい好みの作家に出会えて嬉しい。 面白かったのは、津村記久子と宮田悠介。
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20をテーマにした20人の作家による短編集。
〝にじゅう〟が曖昧すぎて、テーマにした意味あったのか疑問。
面白かったのは5篇くらい…。新しい作家との出会いを期待したものの、好きな作家を再確認しただけに終わった。残念。
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短編なので読みやすくすらすら読めた。普段から長編の純文学など読み応えのあるものを求めて読んでいる人には、あまり進んでお勧めできないかも。
何編かは面白かった。それぞれの作家の視点や表現の違いがいかに違うのか、それぞれの個性を見ることができて楽しかった。
個人的に朝井リョウ、奥田陸、木皿泉、津村記久子さんたちの作品が特に面白かったです!
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図書館で偶然見つけた本。作家さんの名前を見て読んでみたいと思った。
読める話と、読めない話があった。オムニバスのものはどうしてもそうなる。仕方がない。読める物語が少ないので星は低いが、大好きな原田マハさんのお話はよかった。
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手元に本が無く駅の書店で購入。これまで短編はなんとなく好みじゃ無いので読んで来なかったが、数ページで収まる起承転結、もしくは結が無かったりこの短さで余韻を残す短編すごいなと思えた。
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自分好みの小説家を探すのに読みました。一番最初の『清水課長の二重線』が一番面白かった。これを書いたのは浅井リョウさんという方で「桐島、部活やめるってよ」の作者だそうです。浅井リョウさんの他に、他の作品を読みたいと思ったのは木皿泉さん、桐野夏生さん、津村記久子さん、宮内悠介さんでした。
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様々な表現力が一度に楽しめてとても満足感のある一冊でした。気になっていたけど手に取ったことのなかった作家さんの作品に触れることができたり、新しい出会いがあったりして、今後の小説選びにかなり影響を与えてくれそうです。
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アンソロジーは好きです。読んだことのない作家さんの話を試し読み(失礼な言い方かもしれませんがすみません)ができるからです。この本は20人の作家さんの短編集なんですが、10人は読んだことがなかったです。これを機会に他の作品も読んでみようと思います。
私は恩田陸さんの「悪い春」が一番印象に残りました。将来、日本がこういう風になってしまうんではないかと怖くなりゾクッとしました。