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池井戸潤は、銀行以外の本を書いても面白いね。
この本を読んでいると、数年前の三菱自動車のリコール隠しを思い出す。自動車会社の内情とは、きっと同じようなんだろうな。
事故の発生から、赤松社長の周辺は、家族のコト等、いろいろな問題が起こる。人は、仕事をしないと生活できないけど、それだけで生きている訳ではないんだよなぁ。
いろいろな感情に揺さぶられながら、赤松社長の真摯でぶれない気持ち・正義感。この辺りは、池井戸さんの真骨頂ですよね。
個人的には、ホープ自動車の沢田さんの奥さんもイケてる人でした。
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たくさん出てくる登場人物たちが、それぞれの立場で「会社とは」「出世とは」「正義とは」で翻弄されている姿を描き分けていて、非常に面白い。得に大企業の社員の感情は、痛いほど共感できた。そして財閥系企業だと、さらにしがらみが多いのか。。。
ホープ財閥「御三家」の社名や業種を現実に忠実に書いている点も、この物語のリアリティを増す要素になっています。本当に面白い。始めて「星6個付けたい!」と思った作品です。
あと、巻頭の「登場人物チャート」には随分助けられました。作ってくれた人、ありがとう。
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他社の文庫版は既読。800ページ超の分厚さにも関わらず、その先が気になって読む手が止まらなかった。自分を信じ、最後まで正しいと思ったことは突き通し、間違っていることはきちんとはっきりと伝え、真実を明らかにする不屈の精神が伝わっていて目頭が熱くなってしまうほどだった。リコール隠し、子供の学校での人間関係、PTAでの親同士の問題、不遇な中小企業など問題が山積している中、弱い立場側が巨大権力に反感に覚え正義感を持って間違いを問う姿は勧善懲悪もので最後にスカッとする終わり方で良かった。
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沢田英里子がいかしてる。「私の番組にある会社の社長さんがゲストで登場したのよ。その社長さん、こんなこといったのよね。“社員には経営者の発想で仕事しろといっているんです”って。だから私はいったわけ。“じゃあ、あなたの会社はみんな社長さんと同じ給料をもらっているんですね”って。社長さんは口をあんぐりさせてたけど」こんな聡明で論客な嫁を娶ったら頼もしいながら、かえって疲れる気もするけれど。赤松社長、ご苦労様でした。次々に鼻持ちならない面々が登場するなかで、今回の悪玉大賞は、女王蜂こと片山淑子さんにさしあげたい。彼女はまったくもって救いようがない。
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さすがの池井戸作品の面白さだった。この方の作品を読むと自己啓発される。これでもかというくらい絶望的な状況なのに、投げ出さないで堪えていると道が拓けることもある。
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はー、重厚だった。
流石、池井戸潤って感じだったなー。
勧善懲悪の読後感…だけど、下町ロケットみたいにスッキリした感じじゃないのは、亡くなったお母さんは戻ってこないし、ホープ自動車の何も知らなかった社員たちの中には合併で路頭に迷う人も出てくるのだろうしって、失われたものの大きさを考えてしまうからなのか、な。
ホープ自動車の悪い奴らが逮捕されたところで、チャラにはならないんだよな。
映画はうまく2時間にまとめられてた。
一生くんをもっと見たかったけど、井崎があの量だったからバランスが良かったんだ。
良い脚本だったんだな。
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TOKIOの長瀬智也主演の映画にもなっている「空飛ぶタイヤ」を買いました。トレーラーのタイヤがブレーキを踏んだ弾みで外れて、歩道を歩いていた人にぶつかって亡くなってしまったというところから事件がどんどん大きくなっていく話です。池井戸潤さんの作品はどれもリアリティーがあっておもしろい。
この本を読んだ方、またはこの映画を見た方、感想はいかがですか?
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http://blog.livedoor.jp/masaathlon/archives/32909917.html
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本を贈ってもらった。
図書カードが無難な時代に、本をもらうことって滅多にないのに、読みきったときに涙を流してしまった…(通勤電車内)
826ページにもなる厚い(熱い)物語だった。※あとがきのパクリ
赤松社長の根性、憧れる。
困難に立ち向かう姿勢、部下への想いや不正な事実に対して諦めず行動をしていく。
様々な視点(赤松運送、ホープ自動車、銀行)で展開してゆくので、いろいろと切り替えながらスラっーと読めてしまった。
そういや、池井戸さんのドラマはよく観ていた。(半沢とか花咲とか陸王…)
元銀行員ならではの観点から会社という組織を描く作品。ちょっとハマりそう…
どんなことを考えて、この本を選んでくれたかわからないけど
自分で選ばない本を読むってすごく新鮮だった…
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上下二巻に分かれているバージョンより、1冊で買った方が安かったので、こちらの方を購入。1冊でこれだけ長いと、最初は気おくれしたし、持ってるのが思ったけど、面白かったのですぐに読了。
主人公以外に当該自動車会社、銀行担当者からの視点でも書かれている。
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気になってた作品、分厚い本だけど、とにかく一刻も早く読了したい気持ちが加速。
運送会社の社長さん、自動車会社のサラリーマン、銀行員、色んな角度でお話が進む。社長さんのPTA会長として、父親としてのストーリーも同時進行して面白い。
読んでみて!
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2018年6月に長瀬智也主演で映画化されたのに合わせて読書。池井戸小説はこれまでもたくさん読んできたが、今回はその中でも最大級のボリューム。特に実業之日本社文庫版は上下巻を一冊にまとめているので、本の厚さ的にもぎっしり。
三菱自動車のリコール隠しを題材に描かれていると言われているが、本作で描かれているホープ自動車の「大企業の驕り」は、実際の日本の大企業にも当てはまるだろう。赤松社長の奮闘記としても面白いが、そういった日本的組織への批判の書として読んでも十分に面白い。
池井戸潤の小説は「半沢直樹」シリーズあたりを境に文体が格段に読みやすくなるが、本作はまだその途中あたりの手触りがする。PTAのくだりなど、物語の枝葉の部分に多くのページが割かれているのが、私にはちょっとまどろっこしかったので、★は3つとさせていただいた。
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●「不正」と「正義」との闘いを描いた池井戸作品。私の中でのベスト2だ。本来は、『下町ロケット』ではなく、この作品で直木賞を受賞すべきだったと思う。(テーマが自動車メーカー事故の実話をもとにしていることから、スポンサーがらみで妨害などがあったとかなかったとか)
●本来、長編は好きではないのだが、全くダラダラせず、一気に読める。
●キーマンとなる登場人物が多いにもかかわらず、それぞれの立場でストーリーが進み、最後にはそれがひとつにつながっていく。
●WOWOWドラマの「空飛ぶタイヤ」を先に見ていたので、結末はわかっていたのだが、それでもめちゃくちゃ面白かった。ちなみに、映画版「空飛ぶタイヤ」は全く面白くないので、見ないことをお勧めする)
●池井戸先生が書かれたこの小説の結末と現実が全く同じになったことがスゴイ!
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すごく分厚いけど読み始めたら一気に読み終わりました。途中どうなるかと思ったけど、最後は「良かった・・」という感じで、全体を通した感想とすると「痛快」。主人公のまっすぐさと熱血も気持ちいいし、悪事が暴かれ悪人(ホープ自動車)を懲らしめる様も気持ちいい。でも自分が主人公の立場だったら、ここまで戦えるだろうか。ホープ自動車の立場だったら、同じ様に振舞ってしまうのではないか。大企業ということにびびったり踊らされたり奢ったりしてしまわないだろうか。いろいろ考えさせられました。
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GW帰省の時に、妹が、高橋一生のファンで、映画を見に行くために、原作を読んでいるといっていた。久々に、小説読んでみるかと、ポチッた。
文庫本で、800ページ超の長編。
先週の土曜日に半分くらい読んで、6/30で読了。
やはり後半は、一気読みになってしまう。
映画のキャスティングのページを見ながら、俳優の顔を浮かべつつ、読んでいた。
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2019(H31)2.18〜2.19
一気に読んだ。
面白い!
池井戸潤の作品だから、パターンはある程度分かる。分かるが、ハラハラして続きが読みたくて仕方なくなる。
この人の作品を読むと、「物語」というのは、特別な人たちではなく、市井の、普通の人たちの、日常にこそある、という気がしてくる。
この物語の主人公の赤松だって、エリートコースに乗りかかる沢田だって、特別な人ではない。
私たちの身近にいそうな人々が、思いもよらない出来事に巻き込まれ、苦しみながらも踏ん張って生きていくその生き様がカッコよくて、私たちは池井戸潤の作品にハマっていくんだろうと思う。
これまで池井戸作品をあえて「ハズして」きたのは、「勧善懲悪・水戸黄門ストーリー」という予定調和的なところであるとか、登場人物がやたら多いとかいったところがその理由だったのだが、
予定調和だろうが、勧善懲悪だろうが、やっぱり面白いものは面白い。
と至極単純なところに着陸したワタシは、これから積極的に池井戸作品を楽しんでみようと思う。