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〈八世界〉全短編の第2巻。
1巻に引き続き、様々なものは変わっても、人間の本質は基本的に変化していない。全編に渡り、ある種のナイーヴさを感じる。
『ブラックホールとロリポップ』『イークイノックスはいずこに』が好みだった。
ハヤカワからも短編集が出たことだし、長編も復刊して貰えないだろうか……。
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数十年前、十数年前に書かれた作品でも
ちょっとしたこと、例えばテープを巻き戻すだとか
カメラのフィルムや現像だとか、
未来の世界に、現実の過去を感じることもあるのだが、
これら作品は殆どないと言っていい。
テクノロジーではなく
男女の性別による「役割」など人間の問題の方は
よく当時その発想をここまでリアルに描いたなと。
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〈八世界〉シリーズ全短編の2。
太陽を間近で見るための、彗星を改造した観光宇宙船のドタバタ、「びっくりハウス効果」。二度目の幼年期を過ごしていたビリの〈八世界〉の経済学、「さようなら、ロビンソン・クルーソー」。喋るブラックホールとわたしとわたしという親子の抗争、「ブラックホールとロリポップ」。土星の輪の共生者との生活、「イークイノックスはどこに」。性転換技術初期の時代の家族の悩み、「選択の自由」。〈八世界〉の教育問題、〈ビートニク・バイユー〉。
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SF。短編集。八世界。
前作『汝、コンピューターの夢』は、シリーズものということを知らずに読んでいた。
今作は解説を読み、世界観を把握してからの読んでみた。
慣れてくると、なかなか興味深い。まだまだ分からない作品もあるが、設定が非常に洗練されていると感じる。
前作も、もう一度じっくりと読みたい。
「びっくりハウス効果」
お化け屋敷やジェットコースターみたいなアトラクションってこと?
「さようなら、ロビンソン・クルーソー」
海洋SF。人体改造が怖い。”二度目の幼年期”の意味が分かるとスッキリ。
「ブラックホールとロリポップ」
人間のクローンとブラックホールの会話、という設定が凄い。
「選択の自由」
性転換。時系列的に最も現代に近く、比較的分かりやすい。
「イークイノックスはいずこに」「ビートニク・バイユー」は理解できず。
やはり表題作がベストか。
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侵略者によって地球から追い出された人類が、パクったすごいテクノロジーで人体改造できちゃう。苛酷な環境でも生活できるのもさることながら、性転換なんて普通だし、セックスの概念も自分のクローンとなんてケダモノ以下(笑。こんな舞台で紡がれる物語は、いずれも面白かった。ただ、さらに太陽系から追い出される終焉が待っているらしいので、なんだか切ない物語に感じられた。いつか「へびつかい座ホットライン」も読もう。