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古野まほろによる、警察青春ミステリ。
警察官の実態をトレースできるお仕事小説と、著者流をしっかり散りばめた青春小説との側面を持ち合わせる良作。
一定量警察小説を読む自分には、前者としてとても興味深い作品であった。
警察、特に地域警察の文化、組織体系、業務、テクニック、日常…と、部分的には解説されても総覧的に教えてくれるものは他になく、これまで読んだもの、これから読むものいずれにもプラスに作用すると思う。
ちなみに、600pと著者久々の大作であったが、今度は青春ものとしての魅力からであろう、するする読めた。
4
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「ヒクイドリ」に続き、古野まほろ2冊目。「ヒクイドリ」ほど、ルビも多くなく、600ページを超える作品だったが、意外にさくさく読める。序盤は新任巡査2人による、いわゆる「お仕事小説」さすが、元警察官だけあって、新任巡査の仕事の内容が細かく記されていく。他の警察小説にはない内容で、これはこれで面白く、このまま2人の健闘ぶりが描かれて終わるかと思いきや…これが巨大な悪に立ち向かう警察官たちの物語になるから、びっくり!いろんな警察小説を読んできたが、警察官を「悪」と考える作者にはまりそうな感じ。
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新任巡査2人の新人研修物語と思いきや、嫌な物語が続いていく。
町の交番のお巡りさん。これがなかなか…
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値段ェ…
なんて感想は置いておいて、なにこれ超面白い!いやね、勿論ミステリを期待して読んだんだけど、途中からそんなんどーでもよくなるほど物語に魅入られてた!厳しくも暖かい面々に囲まれて四苦八苦するライトを見てるだけで、こっちまで暖かい気持ちになってくる。
ミステリ部分だって若干の唐突感はあるものの、伏線回収の妙、意外な犯人、堪能いたしました。
悔しいけど完敗です。(何に?)
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あまりにも面白く、一気呵成に読み通した。
社会人であれば、みずからの新人時代を回顧するとともに、
まさに初心に帰らせてくれるだろうし、
これから飛び込む新人にも、その基本的な姿勢を教えてくれる、そんな物語。
最後は最後で思わぬ展開を見せるが、
それもまた一興。
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「天帝のはしたなき果実」は数ページで挫折したのですが、本作は600ページを越える超大作だというのにページをめくる手が止まらない、ぐいぐい引き込まれる極上の警察ミステリー。主人公の上原と、彼を取り巻く先輩・上司のキャラクタも魅力的です。
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二人の新任巡査の活躍を描くお仕事小説、青春小説、警察小説、そしてミステリ。警察の仕事っていろいろ知っているようで案外と知らないことも多いなあ、という印象でした。二人の新任巡査とともに、読者もしっかり勉強させられる一冊です。
読者として感情移入しやすいライトと、キャラとして魅力的なアキラという二人の主人公のバランスも良くて楽しめました。そして終盤からの展開にはもう驚愕というほかなく。「開かずの間」がそんなに恐ろしいものだったなんて!
他のキャラクターも魅力的な人が多くて。もちろんこの仕事は全然楽なものではなく、むしろかなりきついのだろうけれど。少しこの中に入りたいと思ってしまいました。実にカッコいい。
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09/15/2016 読了。
図書館から。
警察組織がよく分かる、加えて、
すべての新人さんに必要な大事なことが、
読んでいて、たくさんあるなぁ…と。
教わる立場、教える側の立場の心得みたいなものも
あり、自分と置き換えてつい考えてしまった。
社会人としてのマナー…今思うと、
最初の頃って本当にダメだったかもと、
ちょっと心にぐさりときた…。
物語としても面白かった!
いつものまほろ作品と比べると、
控えめかと。
ただ、ライトもアキラもいいキャラしてるわ。
して、白石レンジャーも青海王子、赤間ダルマ長が、
本当にいい先輩で!
多様な先輩のニーズ満たしてるわ!
飛鳥さんがあまり出てこなかったのは、
少し意外でしたが、飛鳥さんを軸にすれば、
他の物語もできそうな…。
(天帝シリーズの二条警視みたいに)
厚めの本ですが、読み応えばっちり且つ
一気に読める!
ライトのその後が気になる。
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始めのうちは交番巡査の仕事、指導担当から教わる事、その意味、意義を新任巡査が考える事に相当ページ数が割かれているのでややウンザリもし、中々読み進む事が出来ず苦しんだが、その新任巡査が交番で1人で勤務中何者かに襲われ大腿部を刺されて生死の境をさ迷って以降は、前半長々と語られた警官の仕事の中に事件の伏線が多々ありそれが次々と繋がりついに意外な犯人逮捕に至るまで一気に読破出来た。650ページを超える分厚い本だけど後半はとても面白かった。
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上原頼音(ライト)、内田希(アキラ)という2人の新任巡査が主人公。
非常に大部なこの小説のほとんどは、この2人が配属された交番での警察官の仕事内容(立番、巡回連絡、警ら・職務質問など)の紹介である。しかし、それがとてもリアリティがあって、非常に面白い。まるで自分が新任巡査になったかのような気分になる。実際には、この小説に出てくるような職務に誇りを持ち、ストイックな警察官ばかりではないとは思うが、警察官の方達への尊敬の念が湧いてきた。
後半100ページくらいから、怒涛の勢いでミステリー小説としての話が進展するが、それも意外性があり、面白かった。ちょっと設定に無理がある気はしたが。あと、良いキャラではあるのだが、赤間係長の「だろう」口調がちょっと鼻についた。
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憶えているうちのメモとして
警察官ってこんな感じなんだと、少なくとも本人は新人虐めに遭わなくて良かったんだとか、証拠等遺失物がでたときは全体責任であるべき、一個人を責めない。警官の自殺者が増えないことを祈りますね。 で、本文の謎解きは、随分グロイ内容です。腐った遺体も見るのかな、今は知らない内に独居老人が死んでたなんて多いですから、警官さまさまですね。
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「愛予県」というから愛媛県がモデルか。まあ、どこでも良いのだろうが。
文体が独特でやや読みづらかったりするが、違反取締など一市民からするとわずらわしい、得点稼ぎについて警察内部からみた理由づけがわかって興味深い。
後半の急展開で突然緊迫するが、犯人や犯行の経緯など、説得力に欠ける。
本書の通り、警察上層部の犯行が露見しづらいのが事実であれば、大問題だろう。
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順番を間違い『新人刑事』からのこの作品だが張り巡らされた伏線、圧巻のディテール、そして何よりも初々しい新任巡査の奮闘と周囲の親心…。面白いだけでなく職種は違えど新人育成のバイブルとなりそう…。前半のOJTが後半一転して怒涛の展開に。600ページ超が苦にならない。めったに出ない★5つ。
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2018.2 最後の方まで説教くさいけれどいい本だな、と思っていたのに最後でぶち壊された。なんでこんな陳腐な結末にしたのかなぁ。残念至極。
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初読み作家。
警察学校同期の上原ライトと内田アキラ。2人の卒業後の配属先は、駅の東と西にある交番だった。そこでそれぞれの持ち味を発揮しながら勤務を始めるが、やがて警察内の不祥事や隠れた陰謀に巻き込まれていく。
前半は警察官の仕事内容を細かく描写するお仕事小説のような感じだが、後半はミステリー小説といった感じ。意外性といえばそうだが、設定に無理があるような。