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変な世界を作り上げて、変な人たちに変な活躍をさせる万城目ワールドが最肥大。
だが今作はちょっと様子が違う。
案外にカタい。予想以上に暗い。そしてヤヤコシイ。
なんかすごいの書いちゃいましたね。 万城目さん。
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序盤はそれなりに面白く、どんな展開になるのか楽しみでしたが、進むにつれてなんだか同じところをぐるぐる回っているようで、それはそれで狙いではあると思いますが、ちょっとしんどかった。最後のルール部分は、まさしくおっしゃる通りです。
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最初は面白くてグイグイ進んだけど、途中から難しくなり、最後は結局どういうことになったのかがよく分からなかった。。
万城目学は、すごく好きだけど、こんな感じははじめてかも。
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祖父が建てたバベルビルの管理人をしながら小説家を夢見ている青年・九朔。
ビルのテナントでの事件でカラスの目を持つ巨乳サングラス女に出会い、湖の絵へと飛び込むことになる。
過去がつながるビルと祖父、祖父の子。ビルを上る。
九朔が、周りに流されるままなのが気に食わない。
ラストでちょっといい動きはするものの、主体的に動かない主人公にイライラしてちょっと飽きた。万城目ワールド大好きなのに。長い本だから余計にそう感じてしまったのかも。
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小説を書きながら祖父が建てたバベルビルの管理人をしている九朔青年
盗難事件発生。盗難ブループのボスは巨乳のサングラス女
目はカラスの目。40cmの巨大ネズミが殺された
水道メーターの検診で、ありえない水量が使用されている
屋上に調べに行っている時に異次元に突入
巨大な湖にいた
4階建てのバベルが89階
店子が商売に失敗して出て行くたびに建物が高くなる仕組み
祖父は湖から力を得る一族の出身 出身は東北地方
ある日、その能力に気がつく
困っている店子を支援していた。実は、その失敗をエネルギーとなっていた。だから、自分の小説も、一次審査もとおらないから、管理人にされていた
その小説のタイトルが決められない
異次元世界の中では自分の願いが実現している
表彰式で、自分の作品の名前がわからない
教えられたのは「私はここにいる」
カラスは太陽の使者
探偵事務所の四条さんに祖父が憑依して、カラクリを説明
バベルの精算を防ぐために無意味は小説を投げ捨てた
2年かけた3部作の大作。3日くらいしかもたない
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図書館より借り出し
いつもながら良くこんなストーリーを思いつくなという奇想天外な話。
万城目氏自身の経歴を重ねた自伝的な部分も多く含まれているのだろうか?
夢の中で生きるというのも1つの選択肢だと思うけどね。
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もう万城目マジックにかからなくなってしまったか? ”鬼”を見る力、想像力が乏しくなってきたのだろうか。
いや違うな、万城目作品が変わろうとしている、そんな気がした。
けっして「なぜ?」という質問をしてはいけないのが万城目作品の楽しみ方。「そういうもんだ」と世界観を受け入れて読み進めるもの。というか「さもありなん」と思わせる不思議な説得力があったのだが、本作に関しては主人公でさえも最後まで「なぜ?」という思いで不思議な世界を右往左往し続ける。
読者の気持ちさえも、そんな不安定な状況に置いたまま読み進ませる、妙な方向への意欲作と読み取ればよいのか。
半自伝的と宣伝文句にあるように、デビュー前の著者同様、雑居ビル「バベル久朔」の管理人をしながら小説家を目指す30手前の男が主人公。管理人業務やテナントとのやりとりなどは実体験に基づいているところもあるのだろう。そこに万城目ワールドな奇想天外な出来事が起こるのであるが、かつての作品ほどのバカらしさはなくひたすら重くて暗いトーンで難解な内容だった。
万城目的に明るいユーモアを感じさせるのは店と店主の名前くらい。ビルの階数に対応したテナント主たち(4Fは四条、3Fは密村、2Fは双見・・・・めぞん一刻の住民を思い出すのは我々世代だけだろうか…)。これがきっと後半の謎解きの鍵になるのかと脳内にメモりつつ読み進むが・・・。
かつての万城目作品であれば(ただし『…しゅららぼん』以降は未読だ)、歴史や民話、祭事、風俗風習といった現実と微妙に折り重なるように話をコジツケてある妙味があった(ウソっぽいが、フィクションとしてならあり得ると思える範囲で)。
著者が、本作の主人公同様に会社を辞め、雑居ビル管理人をしながら執筆活動していた時期があったと著者略歴欄で知った。『鴨川ホルモー』がデビュー作で、ボイルドエッグ新人賞を獲り一気に人気作家となった経緯も知っている。 ならば、その”現実”に似た世界に繋がっていくファンタジーかと思って読んだが、繋がってはいかない(「鼻」に固執するあたりが、わずかに「ホルモー」にも反映されているかな?という程度)。
作中、新人賞に応募する3年越しの長編のタイトルがなかなか決まらない。あぁ、これは『鴨川ホルモー』のことか。ならば何故「ホルモー」などという奇天烈な呼称を思いついたのが本書で明らかになれば楽しいなと期待して読み進めたが、そこも肩透かしを喰らう。
廃業したテナントが架空の世界のバベル九朔のほうでは、退去の順に積み重なってビルがどんどん天へと延びていくが(そこがバベルの塔的ということなんだね)、数字にまつわる店と店主の名前と、世界観やバベル崩壊の謎とのリンクはなにもなかった(と思う)。
”ひとつ~めの部屋には言葉を全部閉じ込めた~♪”と『鴨川ホルモー』の主人公安倍にならって、さだまさしを口ずさんで(「博物館」)、旧作との関連性を自分で勝手に模索してみたりもしたが空しかった。
半自伝的にデビュー前の苦悩を描いていると推察されるが、むしろデビュー10年を経て、新たな代表作が生み出せない著者の今の足���きっぷりが記されているのではないかとさえ思えてしまう。バベルの崩壊、それは著者自身のアイディアの枯渇、作家として崩壊寸前でなんとか留まっている今の著者の姿なのではと思ってしまう。
映像化(実写化)される作品が多い作家さんだが、現実離れした夢の中のような世界観、天空へ伸びる塔などからアニメ的だなと思った。カラスから絶世の美女に変化する「太陽の使い」は、『ハウルの動く城』の羽毛の生えたハウルの姿がチラついて、脳内に浮かぶ映像はさながらジブリアニメだった(苦笑) 著者もこのカラス女の姿は「ルパン三世」の峰不二子をイメージしたと言うから、「カリオストロの城」の不二子に黒い衣装を纏わせたキャラクター設定で凡そ遠くないのだろう。
エッセイを読んで、文章は上手くない、感性はさほど豊かではなさそうと思ってしまったあたりから、かつてほど夢中に万城目ワールドには浸れなくなっているが、万城目ファンにとって本作品の位置付け、評価はどんなものなんだろう。
「無駄を見ている」というバベルの存在意義というか創始者の大九朔(主人公の祖父)の思いは、効率重視の現代への素敵なアンチテーゼだとは思った。
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前置きの現実世界の話が長いのかテンポに乗れず。たぶん自分の読解力のなさだとは思いますが、後半のパラレルワールドの話がわかりにくく盛り上がりに欠けてしまいました。結局「バベル」があろうがなかろうが、世界は平和ってことか?と思うと迫力がなく内輪的なファンタジーに収まったような。
ただ物語中の「無駄」についての話だけは少々切なかったです。後から半自伝的小説と聞いて、なるほどとは思いました。
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ワケわからない感じだけど面白かった。
あのときあちらを選択した自分とか、<無駄>をエネルギーにするとかあたりがツボにはまったかな。
もう少しで夢にたどり着けるのか否か、頭の中でグルグル回る感じがツンと来たけど、わからないっちゃわからない。
でも世界観はすごく作り上げられていて良かった。
とっぴんぱらり、悟浄、バベルと全然違う世界観を作り上げていく万城目氏の次作がまた楽しみ。
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あれ?湖の力??しゅららぼん???
今までの万城目作品とは何か違う感じ。
でも、名前の付け方や、ちょっとした表現に
変わらぬ万城目ワールドを感じた!
哲学的な部分や、パラレルワールドなど、
最後がすっきりしない終わり方なのが残念かな。
もっとバカバカしい部分があってもよかったかも。
全体的に堅い印象。
いっそ、バベルが琵琶湖に繋がってる!
みたいなありえない方向性でもいいのにな。
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バベルというビルの管理人をしながら小説家を目指す主人公。祖父の描いた絵から影の世界に引き込まれてしまう。延々と続いていく、廃業テナントの階層にうんざりしつつも、流しそうめん屋さんは楽しそうとも思ってしまった。最後の最後まで、なにが現実でなにが影なのか、祖父の本当の目的はなんなのかわからないままだったが、無駄なものを積み上げていくことがエネルギーになるあたり、あちらが現実であってもおかしくなさそうだ。全体としてもう少しだけ爽やかさがあったら、読後感が違っていたと思う。すべてがカラスに支配されすぎだ。
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現実世界の他にも世界がある。
その世界に巻き込まれて闘うのはおじいちゃん?それともカラス?
摩訶不思議な話ではあるが、私はこの話が理解出来たのかそうでないのか結局分からない。
抱腹絶倒ではないが、これも万城目ワールドなのだろう。
最後、湖の力を継ぐ人ってあって、おっ!しゅららぼん!なんてほくそ笑んだ。
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雑居ビルの管理人が作家を目指し、日々執筆に励む中、雑居ビルの中で起こる出来事と、過去のテナントに残されたものから時代をめぐっていき、その間、雑居ビルでは様々な問題が発生する。将棋のテナントから、物事は才能だけでなく、それを継続する力が大事だと発見する管理人の姿が小説デビューへと繋がったと思う。ある女が現れ、巨大な塔が見え、バベルの世界への扉へ導かれる所は物語の展開の速さを感じる。それとともに現実的なものから異なる世界へ導かれる不思議な引力を感じる読後で、表現しづらいほどの引力はまさに奇書だと感じる。
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小説家を目指し、祖父の作ったバベルの管理人をしている俺。バベルをめぐって、万城目学さんの新たなワールドが展開される。
万城目学さんが、バベルに迷い込んでいるのではない事を、心の底から望みます。
次回作がどんな形で出てくるのか、とても不安です。
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主人公の若者が作家を目指して延々と小説を書き続ける、自伝的な(?)内容の小説。ものにならない言葉を積み重ねるさまがバベルなんだろうか。
前半は諦めずに夢を追い続ける青臭さのようなものがテーマだが、後半は夢とうつつが交じり合いつつ安寧な夢の世界に引きこもうという誘惑と主人公が戦う。杜子春やマトリックスの世界か。
「ええ者」が大九朔なのか、カラス女なのか、二転三転する展開もこれまでの著者の作風からはやや異なってきており、好みが分かれるかも