紙の本
カリキュラムにおける資質・能力の養成の重要性を説いた書です!
2019/06/21 08:14
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、カリキュラム、我が国では学習指導要領と呼ばれてるものにおける資質・能力の養成について焦点を当てていくことがどれだけ重要で、加えて、今の国際社会でどれだけ大きな傾向となってきているかについて書かれた書です。この書を受けて、平成29年度告示の新しい学習指導要領では、児童生徒の思考力、表現力、言語能力といったことに重点が当てられるようになりました。カリキュラムを考えていく上で、非常に大切な知見について書かれた書です。
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理論編というだけあって、教育用語の定義付けが序盤は目立つ。特に、能力と資質の使いどころについての留意は口説いくらいなされていた。そこから、生きた知識の習得(質の高い知識と書かれていた)のための必然性が、まさにアクティブラーニングだと感じる。膨大な量の研究論文。演繹、帰納といった弁証法ではなく、如何に自らの主張に根拠を持てるかというシンプルな能力育成が必要だと言うだけあって、その量は膨大だ。しかし、膨大な差し込み説明故に理解が滞る。これは俺の頭が悪いからなのか…。
とにかく、プールに入らなきゃ泳げるようにはならない。この説明が最も正鵠を得ていると思う。知識を活用させながら覚えさせる。泳げないけど、泳がせて泳げるようにする。自分の授業はどちらかといえば、丘の上の泳法講義だったなぁ。アクティブにはほど遠く、また、それに近づくための知識も技能も、あまりにも不足している。が、泳げなくても泳がなきゃ泳げるようにはならないんだよなあ。
わざわざ抽象を具体化してもらわなければ理解出来ないような現状に、嫌気がさす。自分の不勉強が白日の下にさらされる一冊。
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資質・能力を重視した教育の重要性を、これまでの研究実践を交えて理論的に説明してある。大変わかりやすい。
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現在の教育界のトレンドは生徒による学びということである。ただし、実際にやってみるとかなり難しい。理想的な展開にはなかなかならない。そこでつい教員が補助線をいれるのだが、それを引きすぎてしまう。
本書はそういう失敗を解決することはできないが、すくなくとも教員がどのような見通しをもって教室に臨むべきかを考えさせてくれる。理論編と自らうたうように、基本的な方向性を示すものであって実践的なヒントには乏しい。
それでも迷える教員たちには一種の指標は示せる。教員が全部生徒に任せるのがよいとは言っていない。どのような哲学をもって運営するのかを考えなくてはならないと思った。