紙の本
「朝廷とは何だ。忠臣の血を啜って生き永らえる人妖か。」
2017/01/26 10:03
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投稿者:きん☆ぎん☆すなご - この投稿者のレビュー一覧を見る
同名の漫画を読んで、読んだはずの小説の内容を全く思い出せず再読。自分の記憶力が悪いのもあるが、何となく原因は物語性が乏しいからかなぁ。隋の滅亡に至る歴史を歴史上の人物の逸話を交えて書いてあり、登場人物がとても人間味があって面白いのだが、人物紹介で本編から脱線し何が何だか分かんなくなるとこともしばしば。武将や将軍が好きな人にはお勧めかも。木蘭、ムーランと書いた方が馴染があるのかなぁ。
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隋末の戦乱時代を男装の武人として駆け抜けた木蘭の従軍記を軸に,時代の群雄を描いた歴史娯楽小説.題材としては,知らなかったのだが,ディズニー映画の『ムーラン』や京劇『花木蘭』と同じものになる.
活き活きとした戦闘描写や田中芳樹らしい格調高い筆致が白眉.海外出張の前に,移動中の暇つぶしにと羽田空港の書店で購入したが,なかなか楽しめた.ただ,面白いことは面白いのだが,長く心に残るようなものではなかった.どうも,主人公や作中の人物たちの心情に対する掘り下げがあまりなく,作中の人物たちにさほど感情移入することができなかったということと,職業作家の作者にとってはあくまでこの題材も小説を書くための1つの材料に過ぎないように思われ,主人公やこの時代に対する作者の強い思い入れといったものが感じられなかったことがその理由ではないかと思われた.
映画や芝居などで広く取り上げられている題材であるので,もう一歩,作者なりの独自の思いといったものがあれば名作になりえたのではないかと思われて,その点が残念.
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王朝よ変化なんて6年前には想像もしなかった
とのように、フィクションでは胸騒ぎがしてきたといった前振りがあるが、現実にはなかなか察知できない。
まぁ先見の明がある人が王となる者なのだろうが。
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隋の終わりを舞台に男装して従軍した花木蘭の物語。中国の戦国ものは初めてだけど読みやすかった。血生臭いけど。最後にしったのは映画ムーランも同じ題材ということ。へー。
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ムーランを田中芳樹が料理するとどう描かれるか,を堪能できる.今と異なり,90年代の油の乗った頃に執筆された作品群は,膨大な資料に基づきミッシングリンクを補い,新たな世界を構築する一連の芳樹節が,静かに燃える青い炎のようにそこに確かに存在する.