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カール・マルクスの生涯とその思想の変遷、資本論についてかなり分かりやすく説明されている。とは言っても資本論についてはその独特な言葉の使い方もあってやはり一回読んだぐらいで腑に落ちるとこまでは行かないけど。それでも、どのような時代背景があり、マルクスが何をしたかったのかは何となく理解できる。マルクスが資本主義のシステムについて、何が本質的なのかを徹底的に理論的に科学しようとしたのが資本論ということが。資本主義の行き詰まりがさすがに誰の目にも明らかになりつつ今、その問題点を考える土台としてマルクスの考察は理論モデルとして知っておくことは必要だと思う。
アマプラで観られる「マルクスとエンゲルス」という映画やCOTEN RADIOのマルクスの解説回などもあわせて視聴するのがおすすめ。
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近年のマルクス研究を踏まえたマルクスの思想を初期から晩期までを俯瞰する好著。
構成は、1章が初期マルクス、2章が資本論、3章が晩期マルクスというもの。
2章の資本論のところはちょっと難しい感じはあるけど、白井聡さんの解説などを読んでいたので、なんとなく理解できた。
1章は、どうしてマルクスが哲学に興味をもち、それが経済学への興味に展開し、社会変革活動に力をいれていくことになったかという流れがとてもスリリングに描かれている。知らないことも多いが、もしかすると多くの人が理解しているマルクスはこのあたりの議論なのではないかと思った。
2章は、資本論のコアな概念の解説だが、ここで分析されている資本主義は、いわゆる共産主義という言葉で私たちが理解しているものとは結構違う。ここで分析されている資本主義はかなり手強いシステムで、簡単に革命で倒せるようなものではないことが伝わってくる。
3章は、そういう手強い資本主義と戦うためのマルクスの知的探求がまとめられている。この辺りは著作としてまとまっているものはあまりなく、手稿や読書ノートの分析からすこしづつ浮かび上がっているもの。それによると晩期のマルクスは、エコロジー、コミュニティ、ジェンダーといったことを広範に研究していたらしい。マルクス自身は、これらの思想を著書としてまとめることができないまま、亡くなったわけだが、マルクスは資本主義への対抗としてこうした視点をもっていたということ。これは従来のマルクス理解を大きく変えるものだと思う。
この視点は、斎藤幸平さんの議論につながっていくわけですね。斎藤さんの本を読んだ時の印象としては、面白いけど、やや強引な解釈ではないかと思ったのだが、この佐々木さんの本を読んで、やっとその意味がわかった気がした。
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物質代謝から発展させて、晩年は前近代的共同体に肯定的な評価を下し、民俗学的なアプローチで研究していたということが興味深かった。文章はわかりにくい箇所もあるが、全体的には初学者にわかりやすくまとまっていた。
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マルクス初学者であり色んなことを無知すぎる自分でも楽しめた
かなり難解な資本論の、マルクスの興味関心の、全貌とは言わないけど輪郭がぼんやり捉えられたような気になれる
この入門書ですらいろんな言葉が出てきて、定義をその都度思い出しながら読まなければ理解が難しい
コテンラジオで紹介されていたので読んだけどもっと深く知りたくなった、面白い