紙の本
なるほどそういうことだったのか、と納得。
2019/07/13 10:54
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投稿者:隣でジントニック - この投稿者のレビュー一覧を見る
会計も税務もからきしダメな私が、企業財務評価のポイントを安直に理解したいと思い、ブックレビューを頼りに読んだ数冊の書籍の中で、本書がダントツに有益でした。なぜ債務超過でも超優良企業と言われることがあるのか、なぜ米国会計ではのれんの規則的償却に否定的なのか、この本を読んで自分なりの答えを見つけることができました。
紙の本
名著の続編
2017/11/30 12:26
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投稿者:こぶーふ - この投稿者のレビュー一覧を見る
すっかり名著となってしまった「MBAバリュエーション」の続編にあたるのがこの本です。前著では分かりにくかったところも、より分かりやすく書かれています。
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まず読みこなすにはファイナンスの基礎知識は必須。その前提でバリュエーション関連書の中でも良い出来だ。理論と実務の乖離を埋め、ファイナンス書で散見される「こういうものだ」ではなく「こういう理由で『こういうものだ』と考えている」という背景まで丁寧に説明されている。
PER=PBR×ROE、PBR-1=のれん、企業創出力=EBITDA倍率×ROIC(EBITDA/IC)など、シンプルで腑に落ちて分かりやすい。特にWACCやTerminal Valueは実務家が感じる違和感を解き解し、ある意味潔い割り切りを提示してくれている。
理論と実務の狭間で悶々としているバリュエーションの実務家には読んで欲しい本だ。ちょっとすっきりするはずである。
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『「和をもって貴しとする」だけでは済まない世の中は、持つ者と持たざる者の格差を広げ、不安、不満、開き直りを助長する。その苛立ちは暴動やテロにつながり、社会をますます不安定にする。
このような時代に強くたくましく前向きに生きていく人たちを育むには、どういう社会をつくればよいか?
「そのカギはバリュエーションにある」
と言うと、唐突すぎて理解を得られないのだが、
「価値を生むこととカネが儲かることがずれない社会づくりをめざすべき」
と言えば、より共感を得られるだろう。』
志はよく理解できたけれど、本作がそれに成功しているとは思えないが、読み物としては勉強になって楽しめた。
会社の価値とどう向き合うか、リスクをどう捉えて引き受けるのか、総合的に責任ある経営をいかに実現するか、この辺りの問いに対して、価値とリスクと価値算定に向き合う経営の可能性について学ぶことができる作品。
ドラマの「ハゲタカ」を観たくなった。
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バリュエーションを日本語で言えば企業価値の評価。多くのファイナンスの本は数式の解説が中心だが、本書ではバリュエーションの意義、社会動向、限界等、考えるうえでの基礎に力点を置いている。ビジネススクールで教鞭を取っている著者だけに説明は分かりやすいが、初心者はまず一般的なファイナンスの教科書を読んだうえで、本書に当たった方がより理解が深まるだろう。
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実務でスタートアップのMAを何回か経験して感じたかゆいところへの回答が載っている。リアルオプションのところまでいくと、ケースが枝分かれしていき、うぁー、となるが、こういう訓練を普段からしているといいのだと思う。
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9,10章が難解。リアルオプションについてあまり勉強してこなかったのでキャッチアップの上再読する。それにしてもドラマハゲタカとファンドの捉え方が似てるな、と思ったらこの著者がドラマの監修してたのね…
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今の自分にとっては、いろいろ整理するのにちょうどいい読みごたえの本
後半に進むにつれて、うなずく内容が増える。MAのとことか。
リアルオプションのとこはちょっと高尚すぎて中小企業では使わない。
P24 「借金が多いほうが企業価値が高くなる」というのは、企業価値をグローバル定義のEVと同じものと考える限り、そのとおり。
⇒のれん価値を含めての企業価値を創造するにあたり、資金の調達方法は借金でも出資金でも構わない。
「借金が多いほうが株主価値が低くなる」もそのとおり。
P49 つまり、PERは(r-g)の逆数であることがわかる。
P159 DCFが重用されているのは、「あなたが買収したらどんな素敵な会社に変貌させられるか」を具体的に描いて企業価値に反映するツールとして便利だからだ、
P160 今の経営陣がそのまま経営を続ける純投資型の買収や資本参加であれば、現状の中長期計画を使えばよいし、企業価値算定にDCFをつかうまでもなく、倍率で十分かも(ただ、「なぜ買うの?」と突っ込みたくなるが)
P170 なぜプレミアムを払う必要があるのか?よく考えてみればおかしな話。
企業価値は誰が経営するかによって異なる。買う側が運営するほうが高いからMAする、その価格を売り手に払ったら、払いすぎになるだろう
~会社を売って「あとは頑張ってください」といって立ち去る株主にプレミアムを受け取る権利があるという主張は理解に苦しむ。
「あなたが買収して経営したとき、どんな素晴らしい会社にできるか次第です」支配権プレミアムの根拠は、買収者が自分の好きなように経営する「自由」を手に入れるための代償であり、わかりやすく表現すれば、それは現株主への「立ち退き料」だ。
P177 アーンアウトは。
①売り手株主と経営陣が一体
②その経営陣に当面経営を任せて口出ししない
③買い手がシナジーを描くのに時間がかかる
④買い手と売り手の間に信頼感がある
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"PBR=ROE*PER"という公式を初めて知った。また、Earn Outの使い時(株主と経営陣が一緒で、経営陣がStayする様な時に、売値のバリュエーションにコミットさせる)等も良く理解できた。最後のOptionの話は難解であったものの、将来M&A(に限らないが)の交渉の場に立つのであれば、必ず必要な知識であると感じた。
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典型的なグロービス講師同様、日本文化や経済(経営ではない)の理解が弱い。
過度の資本主義を否定するフリして、資本主義の論理にどっぷりつかっている。
お金の本質を理解しておらず、残念な文章が多い。
投資家に都合の良い意見を言いがち。
原理原則を語るのは良いが実態を見て見ぬフリで株主第一主義を盲信している。
筆者のようなレトリック=詭弁で日本社会が欧米化し格差社会が生み出されている現実を知った方がいい。
分かるようでわからない言い回しをする天才か。
市場が付けた株価が正しいと言っちゃうあたり大丈夫か?と思う。
教科書なのに数値があまり出てこないで、言葉だけで説明しちゃうのが分かりにくい。
日本企業もっとバリュエーションの勉強しろ。ハゲタカファンドに食い物にされるぞという問題提起はその通りで真摯に学びたいと思う。
民営化を正当化しちゃう。
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最初の方にあるROE等の解説は理解すると会社をまずはどう評価していくかという取っ掛かりがわかることになるので良いと思った。会計士試験に受かってすぐくらいの年次で勉強するのがよいと思う。
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2回目を終了。
尊敬する元ファンドマネージャーの推薦本であり、再読。1回目の時は殆ど分かっていなかった事が、
ファイナンスの基礎を勉強してから、個人投資家の視点で読むと、なるほどと納得できるところも多かった。「のれんの創造力=PBR」とあり、企業価値について深く考えさせられるきっかけとなった。
第三部の実務応用篇については、理解が難しい。投資家としては、判断が難しい場合、今すぐ投資しないというのも立派なオプションの行使にあたる。
著者監修のドラマもいつか観たい。
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企業価値ってこういうものだよ、ということを数式少なめに記載している。
一回パラパラ読んだ感じだと、企業価値の求め方なんて、経験と勘だけど、なんとなく納得感あるものにしようとするもんなんだなって思った。
もっと理解するためにはちゃんと読まなきゃだなー
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資本主義の1仕組みを学ぶために社会人なら読んでおくと良い、但しファイナンスの基礎知識は前提となる。
書籍やMBA等で学ぶ”ファイナンス理論”が実世界でどのように影響しているかを、事例交えながら記載している。
理論で学ぶ”価値”や”不確実性”について、概念的な理解に留まっていることに課題感を感じている人は、是非読んでみてほしい。
個人的には、9章の”リスクマネジメントをオプションで捉える”に記載のある不確実性の定量的な評価方法は、他の初学者向けの書籍ではあまり見たことがなく、勉強になった。
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心が折れそうになっても、ぜひ後書きまで読んで欲しい本。前半は極力平易にバリュエーションの意義や方法を解説してくれているが、後半は比較的専門的な内容。M&Aやデューデリジェンスの実務に少しでも関わっていないとイメージが膨らまない内容だろう。ただ、このような構成となった理由は後書きで筆者が自ら回顧しており、メッセージと共に受け取ると妙なまでに腑落ちする。今日明日の実務に直結する、という人は少数だと思うが、ビジネスマンとしてより経営寄りの視野を持ちたい人、投資をゲーム感覚でなく信念を持って始めたい人には是非読んで欲しい本。