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2016/5/29
鉛を飲み込んだような気持ちに。
若者の無関心は進み、恋愛はおろか友情も育むこともなくなる。そして少子化対策に始まった「アカガミ」出逢い、番い、まぐわって子を産む。
途中から幸せそうな2人と対照的なタイトル「アカガミ」が気になって仕方なくなる。
ハッピーエンドなのか、違うのか、わからない。
「消滅世界」「結婚相手は抽選で」等頭に浮かぶ。
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若者の自殺急増、恋愛しない20代
2020年後の日本のリアルとして、ありえなくない気がした。この想像力はすごい!!最後の急展開にも驚愕。多くの若者、特に20代から30代には読んでほしい一冊だった。
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素晴らしいはなしだった。続きが早く読みたくて、でも心が追いつかなくて、でも読みたいという気持ちを抱えながら読んだ。まだ整理がつかない。でもたしかに日本の未来がある。そんな本だった。
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約250ページ。50ページごろまで話が進まず。
誤謬が多い。
かわった比喩を多用。それはいいとしても登場人物が使わないような比喩は気になる。
視点をかえながら一人称で進むが、切り替え点のテンポが悪いので読むリズムがぶつぶつ切れる。
最後の1行まるでわからない。
あとこの制度、効率悪すぎなので現実味がまるで持てない。
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2030年、若者は恋愛も結婚もせず、ひとりで生きていくことを望んだ――国が立ち上げたお見合い制度「アカガミ」に志願したミツキは、そこで恋愛や性を知り、新しい家族を得るのだが……。
若者の多くは恋愛も結婚もせず、子どもを持とうともしなかった。彼らはひとりで生きていくことを望んでいたーー。
渋谷で出会った謎の女性・ログに勧められ、ミツキは国が設立したお見合いシステム「アカガミ」に志願した。しかし、これまで異性と話すことすらなかった彼女にとって、〈国〉が教える恋愛や家族は異様なもので、パートナーに選ばれたサツキとの団地生活も不安と驚きの連続だった。それでもシステムに手厚く護られた二人は、次第に恋愛やセックスを知り、「新しい家族」を得るのだが……。
生きることの痛みと選択、そして輝きを見つめる衝撃作! (出版社 HPあらすじより)
最後の掌返しにはゾッとした。でもちょっと前からサツキが「やっぱりおかしい」と気付いていて、この家族なら何とか乗り切れるかー?といった感じか。
題材はとても面白いと思うのだけど、なぜか窪氏の作品は読み進めるのが時間かかってしまうなぁ。
朝井リョウが書評していたから読んだのがきっかけ。
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すごく中途半端な終わり。続編あるの?って思うくらい。結局アカガミってなんだったの?サツキやミツキの家族が生きていけるか心配。サツキは家族を食べさせるためにアカガミ志願したんだから、ミツキを捨てて再志願もできるよね?何度でも志願できるってはじめ言ってたし。
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出生率がどんどん下がっている日本が、近い将来になり得る世界のひとつを描いた作品。とりあえず幸せと呼んで差し支えない家庭に身を置く人間には今ひとつピンと来ないテーマだし、結末も後味悪いし、う~~ん
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アカガミという題ですが、戦争ものではない
けれど、お国のため、という点では同じ
異性に対して興味もなく、セックスしたいと思わない若者が増え、こんなことまでしないと本当に子供が生まれない世の中になってしまうのかもしれないな
2016.07
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前作があらゆる意味で余りに突出していたため、本作は全体的に"薄い"という感が否めない。プロットは良くできていてかつ恐ろしいと思う、がために、前作と同じ熱量で描いていたらどんなふうになり得ただろうかとつい思ってしまう。
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近い未来かもしれない次世代の「徴兵」制度。設定の是非や人権無視無視感に対する賛否様々あるでしょうが…ある意味気持ちがいいぐらい突き抜けている。
それはそうとしても、ラストはミツキの視点も欲しかったな。
2016/7/1読了
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こんな近未来、まっぴらごめん。
若い男女の性欲がなくなり、生殖機能も後退、若者の自殺にも歯止めが効かない。
これにより、政府や国が超個人的な子作りに介入してくる。「アカガミ」= 選ばれし男女は「マッチング」して「つがい」となり、最適な環境を全て与えられて出産、育児までシステムサポートを受ける。が、主人公の二人は次第に疑問を抱く。そしてあることに気づいてぎりぎりの選択を… 最終的に待ち受ける運命とは。。
男女のぎこちない愛の育て方の段階ではまだほんわか優しい気持ちでいられたけれど、終盤に向かうに連れ空恐ろしい心持ちになってしまった。戦中の軍国主義が形を変えただけ的な。近世がここまで極端な現実にはならないとは思うけれどある種の危惧を抱いてしまったのは私だけではないような…
何とも穏やかには終われない、でもこの若いお二人に微かな、でも確かな希望を託して物語は終わる。いや、終わらない……
続編も出来そうよ(^_^;ふぅぅ..
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題材と出だしが良く一気に読み進めた。8割位ページが進んで、あれ?おかしいな、残ページ分量と物語の進みがリンクしない。
案の定尻切れトンボ感否めず。
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2016.8.3
子供を産むのに国のプロジェクトのようなものに参加する若者たち
こんな世界が近々来ることになったら本当に怖い。設定が近未来なだけに、背筋に悪寒が…。続きが気になって読み進めてしまうところは、窪美澄の世界観に引き込まれた結果だろうか
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若者たちが恋愛をしなくなり、子を産むことをしなくなった。
人々は一人で生きていくものばかり、そして若者の自殺率が急増している。
この、近未来の日本の姿は、もしかしたら現実のものになるかもしれない。
ある女性が「アカガミ」に参加する。
それは番いを作り、子を産み、育てるという政府の少子化対策。
まるで天国のように至れり尽くせりの「アカガミ」プロジェクト。
それなのにこれに参加する人はさほど多くはない。
なぜならこれは選ばれた人だけが参加できるから。
とても名誉なことなのだ!
でも、一方で「アカガミ」に反対する意見も少数ながらある。
その声ははっきりとは聞こえないが、どんな政策だって反対の声は必ず上がる。
それは致し方ない.......。
ここで書かれた番い、サツキとミツキはアダムとイブか。
アダムとイブは蛇にそそのかされ、知恵の実を食べたことで楽園を追われた。
ここで疑問なのは、なぜ神は知恵の付いた二人を追い出したのだろう?
なぜそれが罪になるのだろう?
神の言い付けに背いたから?
けれども神の言い付け通り、神の思うようにだけ生きているとすれば、それは人形に過ぎないではないか。
それなら初めから意思あるものを作らなければいいだけの話ではないか。
私たちが「原罪」を背負っているとするならば、それは自由への逃走。
苦しいことも、悲しいことも、この先には幾度も体験するだろうが、私たちは人形の家から解き放たれたのだ。
本書ではログの言葉が誰に遮られたのか定かではない。
ログ自身のこの後の説明は描かれていない。
もう少し丁寧な描写が欲しかったが、彼女はあくまで「蛇」の存在にすぎないのだろう。
私たちは誰のために子供を産むのか。
国のため?自分のため?
いや、この二つの理由も後付けとしてみれば確かに該当することもある。
しかし、そのどちらも根本的な答えにはなっていない。
それは罪を背負った私たちに対する神からの唯一の贈り物、希望なのかもしれない。
それを忘れて後付けの理由のみを大義と思うのなら、この描かれた世界は、いずれ現実と重なり、終焉を迎えるのだろう。
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こんな近未来本当にくるのだろうか。恋愛、結婚、出産をしない草食系の若者ばかりになった日本。若者の自殺も増える。危機感を覚えた国家が立ち上がる。それが「アカガミ」制度だ。国をあげてのお見合い制度。国家が恋愛の手ほどきをするという歪み。「アカガミ」を希望すれば、生活の全てを国家が保証してくれる。そんな夢のような話があっていいのだろか。あるカップルが「アカガミ」で家族になる。しかし家族になって初めて知る「アカガミ」の本当の目的。まさに戦時中の「赤紙」だ。保証された生活の裏の残酷さ。作られた楽園はいらない。