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同じようなテーマで書いている村田沙耶香さんがどれだけ筆力があるかよくわかる本だった、ある意味。
新しいことにチャレンジしようとされてるのかもだが、実に不安定。軸がない本というのかな。何も響かないし、二番煎じ感否めない。はじめから終わりまで全てが中途半端。
アカガミ不適合者の子が産まれた、という流れは嫌いではない。が、これをオチに持ってくるセンスが嫌い笑。で、その後は? 中途半端にもほどがあるでしょ。あの世界であの家族が生きられるかを読者に想像させたいのかわからないけれど、退屈の一言。
村田沙耶香さんの消滅世界を読んだ後だったからなおそう感じた。残念。
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「アカガミ」・・・? なんとも不穏なタイトルだなぁ。
あー、比喩?ん~?ってか、近未来?窪さんが?え?まさかのSF??(SFが苦手な私・・・)
2030年か・・・まぁ、まぁね、許容範囲だなっ!SFって感じでもないしっ!!
言葉が・・・いちいちひっかかるけど、窪さんらしいかな。
今のところ 妙ちきりんだけど、そしてかなりまどろっこしいけど、エロっぽい恋愛方面に進んでるみたいだし?w
と読み進めるが、どうにもこうにも不穏できな臭い。
国の政策ってのは、どうにも信用がおけないものよねぇ~・・・やっぱ、サスペンス方面か?
うっわ~!何この急展開!!って、想定内ではあったけど、やっぱそっちか!うわー、ホラーじゃんっ!コワイよぉ~う!!!
生と性・・・か。んー、やっぱ密着してる気がするな、私は。「そうかな?そうでもないんじゃん?」っていう人もいると思うけど、それはそれでOK。
今、生きていることを楽しんでいられれば、そしてまわりの人も楽しんでいるといいなと思えるくらいの余裕があれば。
誰かを想って、心が温かになって、穏やかになって、強くなって、今日も生きていられるのって、忘れがちだけど、本当は幸せなことなんだよね、としみじみ思う。
サツキとミツキと生まれた女の子、この家族の未来がどうか幸せでありますように。。。
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少し突拍子もない設定にも思えるんだけど、ありえなくもないなと思った。
2020年、東京オリンピック後の日本では、
若者の自殺率急増、結婚も出産もせずに人口は減っていくばかり。
政府はアカガミという施策をとり、若者をカップリングし徹底した体調管理のもと、妊娠、出産を促すようになる。
アカガミでは手厚く保護されていて、志願者の家族までも生活の心配がないくらいになるけれど、
ミツキとサツキカップルに訪れたオチが怖すぎた。
手のひら返しとはこのことだよなーと。
でも、アカガミの変な噂もあるし、あのラストでよかったのかな?
少し消化不良だけど、既に少子高齢化社会に入っている今、なんとなくこんなことが起こりそうな気もしてしまう。
幽霊とかよりこういう話の方がよっぽど怖いかも。政府によって管理されているというか。
サツキも本文中に言ってたけど、飼われているような怖さ。
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いつもどおりに読み易く、最後まであっという間に読んでしまったけれど、ちょっと自分が期待していたものとは違った。ほとんど予測どおりの展開だったし、説明不足な点も多々あった。
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若者が恋愛や結婚もせず性離れをした近未来を舞台にしたお話。新たな視点で性と生について描いたリアリティのある内容はエンタメの要素もあり面白かった。家族の物語でもある。性交に至るまでの心情と出産の描写は著者ならではでした。次回作も期待。
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若者の自殺が相次ぐ近未来を描く。自殺する若者が増える一方で、恋愛や結婚を経験したことがない20代も増えていく。そんな日本の未来を心配した政府は「アカガミ」と言う制度を作り、志望した若者を「番い」にし、子供を産ませると言う手段に出るが・・・「アカガミ」の制度で強制的に「番い」になったミツキの心の変化が細かく描かれており、ラストもハッピーエンドかと思いきや、こんな終わり方をするなんて・・・でも、他人が敷いたレールの上ではなく、ミツキとサツキが切り開いた人生を歩んで行って欲しいと、最後にはエールを送りたくなった。
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2016.4.25予約
よくできた話だと感じ、また近未来にあってもおかしくないとも思った。でも最後、あのような展開になるとは。
サツキ、ミツキ、ログ、と一風変わった名前の登場人物。
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先日読んだ同出版社の『消滅世界』(村田沙耶香)とすごくよく似た世界観の話。
2作とも「22世紀を想像した文学賞」かなかんかの応募作だったのかな?って思ってしまったくらい。
もうひとひねり欲しいなという感じですごく消化不良。
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近未来の日本、将来に夢も希望も持てない若者たちの自殺が増え、人口は減少の一途をたどる。そんな危機的状況のなか、政府は「アカガミ」制度を始める。
ぞっとするような話だった。
人との交流を好まず、必要最低限の会話しかしない若者たち。用事はネットで済ませ、家と会社を黙々と往復する毎日で、遊びに出かけることもない。
当然コミュニケーションが苦手になり、恋愛も結婚も、ましてや子どもを持つことも望まない。性欲は禁忌となる…。
政府に選ばれたものだけが、隔離され特別に優遇された環境のなかで出産へと導かれる。その招待状が「アカガミ」だ。
自殺未遂を経験している主人公の女性は、人生に一縷の望みをかけてその世界へ飛び込んでいく。期待と不安、徐々に膨らんでいく幸福感。そしてまさかの急展開が待ち構えている。
恐ろしいのは、この状態が現代の日本社会の延長上にあるかもと思われることだ。
草食系男子の増加が指摘されて久しいが、右肩下がりの経済、高齢化社会と介護の問題、ネットと清潔感があふれ、自分の感情をうまく表現することのできない若者の増加、その果てにある世界は、決して絵空事ではないだろう。
現代社会への警鐘を鳴らす作品として、興味深く読んだ。でも、最後のほうがかなりの駆け足になっている。
おもしろい作品なので、性のあり方を中心としたこの作品を第一部として、さらにその後の二人の戦いと社会を描く第二部をぜひ読みたい。その希望も込めて、星4つ。
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えーっ、そこで終わっちゃうのぉっていうラストだった。
無事、ミルクは買えたのだろうか?
住み場所は確保できたんだろうか、めっちゃ心配だよ。
”アカガミ”そのタイトルからして戦時中の”赤紙”を匂わせる不穏な感じ。
カズオ・イシグロの”わたしを離さないで”にも通じるものを感じた。
そしてこの誰と結ばれるか、皆目わからないまま結婚させられる(この場合は志願してだけど)まるで統一教会を彷彿とさせる
まぁ、ミツキは運よくサツキという好青年に当たったからよかったものの。
あまりに少子化が進むと政府がこういうシステムを作りだすんじゃないかとちらっと思った。
それだけにとどまらず、優秀な子を作るため遺伝子操作までしだしたりして…。こわっ
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手のひらを返したような酷い仕打ち。マトリクス的悪夢みたいな恐ろしさ。国が相手では家族のような小さな存在など簡単に握り潰されそう。これでは自殺もしたくなるわ。この国がいったい何を目指しているのかが皆目読めないのも恐ろしい。
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異性と話すことも、結婚することも面倒な時代が来る!?
当人にその気がないなら、周囲はどうしようもないが、それだと確実に人口減に繋がるなぁ。
かと言ってこのアカガミシステム。アリなの?
この波に乗れる人はいいけれど、大半は無理じゃないだろうか。自分自身がなんとかしたい、変わりたいと思わないことには。
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これも近未来。
窪さんだからやっぱり生と性。
設定は悪くないけどタイトルがそもそもダメ。
「アカガミ」なんて聞いたら不穏でしょ、普通。
あと数十年経てばみんな聞いたこともない?
いやいやそんな馬鹿じゃないでしょう〜
「アカガミ」来たら逃げるよね(笑)
明るい未来なんてあるはずがない。
近未来もので幸せになれた試しがない。
なんてSF読まないからよく分からないけど。
前作に続き迷走してますね。
私が求める窪作品はこんなんじゃない、と勝手です、はい。
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若者たちが恋愛から離れ自殺していく未来、ミツキは異性と出会う場のアカガミに応募する。
いろんなことを本能のように書いてしまって設定がぶれているところがある。あと誤植がたまにあって白けてしまう。
不気味さが足りなくてログの名前の意味、アカガミの正体、母の真意、色々がわからずじまい。
どうしても似たような題材の消滅世界と比べてしまうな。
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窪さんの本としては、イマイチ。
SFチックではあるが、あんまり科学的な物語でもないし、数十年以上前の日本の男女マッチングなんて、この物語以上に個人の好悪相性自主性を無視したものだったであろうことを思えば、近未来の話というより、近現代の話。
だからこそ召集令状である「アカガミ」なのかもしれないが、それにしては若い人が「草食化」していくことが下敷きとなる話で、全体のストーリーに説得感がないのが気になってしまう。
窪さんには、政治社会的な話より、個人・性・生を掘り下げた物語を期待したい。
「子宮は子どもを産むためにあると思うわ。その機能を使わなかった人間はね、狂っていくしかないんだわ。恋愛や、出産や、子育てに費やされなかった時間を甘く見てはいけない。その時間は女に必要なものよ。その時間が全部、自分だけに向けられたとき女は狂うの。そういう女を私はこれまでたくさん見てきた。体にそれがある、ということは、何か意味があることなのよ。」
今の日本で、これを言葉活字にして、吊し上げを食らわないのは、女性作家、中でも窪さんと後ほんの一握りの人だけかもしれない。
一部の人には残酷な宣告かもしれないが、事実ではないかと思う。